大晦日の印旛沼徒歩一周鳥見の日がまた廻ってきた。ところが今朝になって天気予報が変わっていて、昼前後からは雨模様になると言う。強行するか、延期するか判断を迫られたが、年明け早々では1日あけられる日はないので決行することにする。昼頃と言えば駐車場からは見て沼の反対側を歩いている時刻で、ここで雨が降られると逃げ込むところがないまま、濡れそぼることになりかねない。そこで完全徒歩をあきらめて数か所のポイントへの移動には車を使い、ポイント周辺を丹念に歩くという方法にすることにした。いざというときには近くに置いた車に逃げ込めばよい。空は朝から厚い雲に覆われていて時折ポツリと雨粒を感じる底冷えのする天候である。例年の様に甚兵衛公園駐車場を8時にスタート、湖面を広く見渡せるポイントで全体を眺めてみる。湖面は波もなく静かでカモ達は遠く沼の中央部辺りに浮いているように見える。車で移動中に電柱にとまっているコチョウゲンボウを発見。さらにチュウヒが近くを飛んでくれた。2番目のポイントではホオアカ、ベニマシコなど見られることを期待していた鳥をしっかりケット。しかし距離があったり、草むらに潜ってしまったりと、写真にはならない。芦原の小鳥の出は比較的順調で、特にホオジロの多さが目についた。6月にはサンカノゴイでにぎわうポイント、最近はヒメクイナが見られていたが、この何日かは出ていないようで残念。同じ場所からは湖面にトモエガモの群れ、水田側でヒシクイを確認出来たがいずれもスコープでようやく判別できる距離である。トモエガモの群れの付近に何故かミコアイサ30羽前後が集まって盛んに潜水採餌を繰り返していた。これだけのミコアイサが集合しているのは珍しい。ここではジョウビタキ♂が枯れた葦の上に出てきてくれた。さらに進んでモモイロペリカンのカンタ君が居る吉高機場を経てスタート地点の甚兵衛公園には午後2時過ぎに到着。これは時間的には完全徒歩の場合と殆ど変わらない。歩数は13000歩でさすがに徒歩と比べると半分。それでも観察種数は約60種と大きな違いがない。つまりこの「恒例行事」は観察種数を上げることよりも歩くことそのものにこだわっているということなのだ。その後近くの坂田が池、本埜のハクチョウの渡来地(塒)に寄って16時過ぎ薄暗くなった印旛沼を後にした。坂田が池ではミコアイサ♂♀、ルリビタキ、トラツグミなど、本埜ではコハクチョウ主体に約700羽が渡来しているとのことであるが、アメリカコハクチョウを確認することが出来た。もう20年近く続いているこの恒例行事。来年も健康で良い鳥見が出来ますようにと願わずにはいられない。 |