この3年程毎年4月中旬から5月にかけて訪れているトカラ列島の平島。今年も4月15日から6泊の予定で現地入りした。実質6日間の鳥見の前半3日間の結果である。15日未明に奄美大島名瀬港を出港したとしまフェリー、新造船が就航しており綺麗で気持ちが良かったが指定席料金が一律4000円になっており、名瀬−平の島間料金は実質値上げになっている。おまけに欠航の可能性もあっただけにかなりの揺れに見舞われた。平島にたどり着くのはそれなりのひと仕事なのである。ところが期待を持って到着した平島だったがあまり鳥の気配がしない。先着のバーダーの中には予定を切り上げて移動してしまった方もいるとのこと。とは言え到着直後の張り切りボーイということでポイントからポイントへと歩きまくって得た結論は鳥が非常に少ない。特に渡りの時期の離島ならではの種が少ないのだ。初日の確認種数はわずか22種。しかもハクセキレイの3亜種をカウントしたうえでの数で正式な種数としては20種ということになるのだ。初日に確認できた主な種はこの島の名物でもあるアカヒゲの他、ハクセキレイ3亜種、マミジロツメナガセキレイなどであった。2日目の16日は早朝から夕方まで、高台にある集落から約2.5Km、最も距離があり高低差もある東の浜までの往復も含めて歩数から計算した歩行距離は10数Kmにも達するのだが、この日に追加した種数はノゴマ、チュウシャクシギ、イソヒヨドリ、カラスバトなど15種類ほどで2日間の累計で37種類。さらに3日目(17日)は朝から雨のせいもあって午前中一回り、午後一回り雨の止み間をぬって歩いてみたがシベリアアオジ、など5種に過ぎず3日間の合計は42種に留まっている。こんな中3日目の早朝、民宿の中庭を訪れるニシオジロビタキを部屋から観察する機会に恵まれ、心癒されるひと時に恵まれたのであった。雨の後の後半の3日間に大いに期待である。 |