午後から思い立って近場である印旛沼に行ってみることにした。この時期の印旛沼ではオオヨシキリが囀り、ヨシゴイが飛ぶ。以前と比べて見るチャンスは減ったように思うがサンカノゴイも健在であろう。午後のひと時定番の鳥見ポイントに立ち、目の前でかしましく囀り飛び交うオオヨシキリや流れるように飛び、葦原の中に姿を隠すツートーンのヨシゴイを眺める。時折沼の遠くを双眼鏡で眺めてみる。もしやクロハラアジサシやハジロクロハラが飛んでいはしまいかとの期待である。だが今日私が土手の上にいた時間には少数のコアジサシを見たのみであった。ちょっとの時間を割いてほど近い房総の村や坂田が池にも行ってみたが鳥の姿は殆ど見られない。2、3日前まで見られたフクロウの巣立ち雛も今日は見られず、従って人も居ない。印旛沼に戻ってみると数名居たカメラマンも殆ど帰ってしまっており、オオヨシキリの声と時折聞こえるウシガエルの声が辺りを支配していた。晴れてはいても薄雲が日差しを弱め、気温は結構高いようだが湖面をわたる風がムシ暑さを和らげてくれる。ヨシゴイの飛翔が一旦途切れた15時過ぎ。ベットボトル一本のみで出掛けた気まぐれの短時間の鳥見を終えることにした。挿絵のサシバは印旛沼に向かう途中に通過した「サシバの谷」で見かけたものである。
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