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CHUSAN の FIELD NOTE
令和3年10月6日

日 時 R3/10/5、6
場 所 佐渡市(新潟県)
天 候
確認者 CHUSAN
以前から考えていたことであったが、コロナ禍による緊急事態宣言解除を受けて急遽実行することにした。フィールドでの自然状態でのトキの観察である。この時期トキの羽色は殆ど冬羽の美しい「朱鷺色」になっていること、及びあわよくば秋の渡り鳥に出会うチャンスもあるかなとの思惑から10月4日の深夜出発、5日朝に佐渡に到着、翌6日午後までの予定である。事前の情報検索などでである程度のポイントの絞り込みは出来ていたのだが初めての場所で土地勘も全くないので、まずトキの森公園を訪れて直近の情報を仕入れてからフィールドに向かったのである。その甲斐あってポイントに到着早々に稲刈りの終わた水田で採餌するトキの群れを容易に見付けることが出来た。観察方法は内陸淡水系のシギチ観察同様で車の中からの観察が有効であり、地元でもこの方法を推奨している。距離は近くても30m程度であるが観察、撮影には十分であると感じた。完全な冬羽にはやや早い様で極わずかに黒っぽい繁殖羽が埋もれているようで、薄い灰色味を感じる個体も見られた。もう一つの目標であった秋の日本海側の渡り鳥観察であるが、現地での有力な情報には接することが出来ず、一応渡りの鳥達が集結すると言われているポイントに行ってみたのだが鳥の影は薄くこちらは2日目の朝には目的放棄を決めたのであった。時間に余裕が出来たのでさらに2カ所のトキが見られる地区を訪れてみた。いずれの場所でも少数のトキを見ることが出来たのである。期待していたとおりトキが飛んだ時の美しい朱鷺色は感動的で、なんとか撮影画像としてこの美しさを残したいとの想いで撮影条件を色々試してみるのだが満足な結果を得られないままに終わってしまった。日差し、天候、光の方向などの条件と撮影条件のマッチングも重要であることは言うを待たないのであろうが未熟な撮影経験しかない私の技量を越えたところにあるようだ。美しいトキの姿に魅了される傍らで見かけたトキ以外の野鳥としては、海上高くを小さな群れで渡ってゆくマガン、開けたソバ畑の傍らに姿を見せたノビタキの1Wその他見かけた鳥は全て普通種であった。初めての佐渡、折角なので相川の金山、その他歴史的名所を1,2カ所訪れ、往時の佐渡島の様子に想いを馳せたひと時を持つことも出来たのである。