約10日振りの出動である。時間の関係で近場の印旛沼周辺をじっくりと回ることにした。晴れではあるが強い日差しではなく極く薄い高い雲にやわらかく包まれ、風も殆どなく穏やかな日和である。そのためか湖面のカモの群れは遥か沼の中央部分にかたまっていて識別は難しい。印旛沼西側の土手を歩き、また周辺の水田地帯を車で流してみた。見られた猛禽類は8種類。まずまずの出方であろうが距離があったり枝込みの中だったりで撮影となるとなかなか思うようにはいかない。冬の小鳥類はまだまだ少な目で、おまけに木々の葉がまだ落ちておらず観察しにくく、成果は少なかった。いきおい猛禽類に的を絞って観察することになった。例年決まって見られるコチョウゲンボウ、今日は胸から腹部にかけて濃い燈褐色の♂が見られた。電線にとまっていて時折飛んで狩りをしては電線に戻って食事をとる。昆虫を捕ることが多いようだ。驚いたことにコチョウゲンのすぐ隣にハクセキレイが飛来した。今まであまり見たことのない光景である。コチョウゲンのほうも何をするわけでもなく気にもとめていない様子である。昼頃一時的に印旛沼を離れ、房総風土記の丘に行ってみたが特に成果はなく、昼食後再び印旛沼に戻り芦原や湖面のの観察を続ける。湖岸近くはカンムリカイツブリが非常に多いが、中にアカエリカイツブリが1羽混じっていた。印旛沼でアカエリカイツブリを観察した記憶はなく、かなり珍しいのではないだろうか。最後にハクチョウの給餌ポイントに行ってみる。何かガン類が来ていないかとの期待があるが残念ながらハクチョウのみ。今日までに約180羽とのこと。今後はどんどん増えていくと思われる。アメリカコハクチョウは今日は見られなかった。15時過ぎ早めの引き上げを決めた。
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