今期は銚子に行くことが少なかった。従って冬の海鳥を見る機会が殆どなかったので九十九里浜を南から北に辿って銚子、波崎に至るコースを選んでみた。主な狙いは銚子のカモメであった。九十九里の砂浜には所々にヘッドランドと呼ばれる波による砂浜の浸食を防ぐための人工の突堤が気付かれているが、その周辺では色々な鳥が見られる。そのヘッドランドの幾つかを先端まで歩いてみる。沖に浮いている海ガモが時折飛び立ってはまた着水を繰り返しているが、たまにかなり近くを飛んでくれることがある。ビロードキンクロやクロガモである。小一時間ほど次から次と飛んでくるこれらの鳥を飽きることなく眺めていた。この2種とも今期初めての出会いである。他にハマシギ、ミユビシギの群れやシノリガモ、ミミカイツブリなども見ることが出来た。飯岡漁港ではクロガモの群れ、銚子漁港では夏羽に変わりつつあるアカエリカイツブリやハジロカイツブリを確認出来た。しかし肝心のカモメは全くのはずれで定番の観察ポイントには多数のユリカモメのみ。セグロ系のカモメの姿は殆ど見られず、ウミネコさえたまに飛んでいる姿を見るくらいであった。少数のセグロ系のカモメが集まっている防波堤もあったが中に体調の悪そうなミツユビカモメがじっとしているのを確認出来たくらいで特に変わった種類も見られず、波崎に移動するがこちらも同様。今日最も多くの個体を見たのはカンムリカイツブリなのであった。というわけで日本産カイツブリ5種のうち4種を見ることが出来たので、帰り道通りかかった大きめの池に立ち寄ってカイツブリを探してみたが残念ながら見ることは出来なかった。
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