渡りの盛期を迎えつつある三番瀬に出かけた。潮は小潮で夜明けから午前中にかけての干満差は僅か4cm、そしてこの間の潮位は135cm。この高さは潮干狩りの場所を区切る柵の手前までしか干潟は現れず、従って鳥は午前中は殆ど分散することなく、間近で観察が出来るという好条件なのである。今日は10時に現地着で12時前までの観察であった。三番瀬での通常の越冬種5種に加えて渡り途中で加わった9種が加わりなかなか賑やかな干潟ととなっていた。種類としては暫くぶりで姿を見せたソリハシシギ、キアシシギ、トウネン、キョウジョシギなどが印象に残った、また、干潟でも時々見られるムナグロが1羽姿を見せていた。各種類とも夏羽への換羽が進んでおり、やはり冬季と比べると華やいで見える。冬羽と夏羽の差が大きいミユビシギは殆ど換羽が完了しているように見えるものから一見かなり白っぽく換羽初期と思われる個体まで色々なステージの羽衣が見られ、他の種類も含めてこの時期ならではの様相を見せていた。シギチ以外ではコアジサシや多数のユリカモメが集結していた。ユリカモの大多数は去年生まれの若鳥で頭部は黒くなっておらず、成鳥の多くは頭の黒い夏羽になってすでに渡去したと見られ、僅かに残った成鳥は頭の黒い夏姿になっていた。12時前、船橋側から市川側まで一通り確認した後干潟を後にした。
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