最後のおまけ
友華:「ねえ、もうあとがきは終わっているんじゃなかったの?」
明:「そうなんだけど・・・」
作者:「あとがきを先に書くとは書いてあるけど、おまけがないとは書いていないよ」
友華:「屁理屈・・・」
作者:「うん?友華、何か言った?」
友華:「なんでおまけは書くってはじめから書かなかったの?」
作者:「そりゃ、はじめは書く気がなかったから」
(ガクッと首をうなだれる友華)
明:「なぜ書くことにしたのですか?」
頭をボリボリと片手で書く仕草をする作者。
作者:「あまりにも君達を読んでる人を待たせてしまったから、そのお詫び。もちろん、君達へもね」
友華:「・・・ありがとう」
作者:「あれ、友華らしくないじゃない?」
友華:(真っ赤になって大声を上げる)「素直にありがとうって言っているんですから、それでいいでしょ?」
明:「こら、友華。だめだよ」
作者:「いいよ、いいよ。友華と明には非難されても何もいえない立場だしね」
そういいながら、2人に優しく微笑みかける作者。
作者:「でね、この話についてをおまけでつけようかと思うんだけど」
友華:「ちょっと待って、確かこの話って・・・」
明:「作者さんの思いつきで始まったのですよね?」
作者:「その通り!」
友華:「それだけ書くのにおまけを書いたの?」
作者:「まさか」
明:「では、その意図は?」
作者:「まぁ、この話に持たせてたテーマの変遷を・・・ね」
友華:「あれ、私達の話って、テーマがあったんですか?」
作者:「あったのよ。途中で変えられたけどね、君達に」
明:「私達が自分の意志をもって動き始めたからですね・・・」
作者:「そう。あ、でもそれを今更どうこうしようという気はないよ。私はキャラの意思を尊重するし」
友華:「単に、私達に振り回されているだけじゃない」
作者:「そうとも言う。でも、それでもかまわないよ、私は」
明:「作者さんが最初に書こうとしたことってなんだったのですか?」
作者:「正確には、最後まで考えていた訳じゃないんだけど、『別れ』を書きたかったんだ」
友華:「別れ?明と私が最後は結ばれないって事?」
作者:「そう。もっと短い話のつもりだったしね」
明:「でも、私達がそれを許さなかった・・・と」
作者:「別れといっても、お互いを嫌いあっての別れじゃないけどね。好きなんだけど、どうしてもお互いの気持ちを素直にだせなくて、それで結局・・・みたいな感じ?」
明:「でも、それが変わってしまったのは?」
作者:「作者の誤算。イノがいい人になっちゃったから・・・」
友華:「え、飯野先輩って悪役だったの?」
明:「悪役って友華、時代劇じゃあるまいし・・・」
作者:「まぁ、プロレスでもないんだけど、本当は、2人の仲をかき回すだけの役割だったの」
明:「確かにイノは友華と私の仲を引き裂くようなことをしたけれど、結局、強く結び付けてくれた」
作者:「・・・私は、人を悪く書くことは苦手なようでね。イノにつらい思いだけさせる役にさせちゃったよ」
イノ:「私は別にかまいませんけど?」
全員:「わっ!!」(突然現れたイノにビックリする3人)
イノ:「別におまけはあなた方のためだけのものではないでしょ?」
作者:「そうだけど、前もって言ってよ・・・」
友華:(それは呼び鈴がなる前に教えてくれって言ってるのと同じ)
作者:「友華何か言いたいの?」
友華:「いえ、別に・・・」
イノ:「私は話の中でかなり自由に動かさせてもらったと思います」
作者:「実はね、この小説で一番気になったのは、イノの存在なんだよね」
イノ:「私ですか?」
作者:「そう。ねぇ明、もしイノとの事がなかったとして、友華と上手くいったと思う?」
明:「・・・難しい質問ですね。ただ、今ほど強い心の繋がりは築けなかったかもしれないです」
友華:「お互いの必要性を強く認識させてくれたのって、飯野先輩だもんね」
作者:「そう、2人の仲を裂くはずのイノが、逆に2人の結びつきを強くしてしまった。だから、『別れ』はなくなった」
イノ:「明、友ちゃん、私は自分がとった行動に後悔はしていない。するつもりもない。明と関係を持ったことも、友ちゃんとキスしたことも・・・自分のしたいことを素直にした結果だから」
明:「相変わらずだねイノ」
イノ:「そう簡単には変わらないわよ。あっ、でも2人が別れそうになったらいつでも言って。奪いにくるから」
友華:「それは私ですか?それとも明ですか?」
イノ:「さぁ、どちらかしらね。ふふ・・・」
(笑いながらその場を去るイノ)
作者:「2人の結びつきは強くなった・・・けど、問題は残った」
友華:「明の頑固さですね」
明:「頭が堅くて悪かったわね」
友華:「頑固な所、好きだよ。でも・・・もっと素直になって欲しいし、私にも甘えて欲しい・・・」
明:「友華・・・」
友華:「私、明の後輩だけじゃない。妹みたいな存在だけでもない。・・・恋人でしょ?」
作者:「ちょっと、いいところで悪いけど、それは後で2人でやっとくれ」
友華:「お邪魔虫」
作者:「そりゃね、させてよ嫉妬くらい」
作者:「でね、勝手に君達の手によって一応の解決をみた形になったんだけど・・・」
明:「まだ何かありましたか?」
作者:「この作品の存在意義が問われることになる」
友華:「はぁ?」(何まじめなことを言っているの?)
作者:「正確に言えば、『もうひとつ』を作った意義」
友華:「意義なんかあるの?」
作者:「う〜ん、本来ならないんだけどね。私はたがが外れると突っ走る傾向があるから、作った感じだし」
友華:「いつもじゃない」
作者:「そんなことはない!」(と思う・・・)
明:「要は、保険みたいなものですか?」
作者:「それもない事はないけど、君達は『もうひとつ』で初めに書いたから、意識的にイノと明は関係もたせた訳だしね」
友華:「あれ、じゃぁ、明が悩む原因を作ったのは・・・」
作者:「当然、私だよ」
明:「最後、友華との事をしっかりと書かなかったのはなぜ?」
作者:「書けなかった」
友華:「能力がないから?」
作者:「そう」
友華:(素直に認めてる・・・)
作者:「もともとそっち方面は書く気がないのもある。体の結びつきも、悪くはないけれど・・・」
明:「心の結びつきを強調させたい訳ですね」
作者:「本当の所は私が書けないからなんだろうね。書いて欲しかった?」
明:「私は別にかまいませんが」
友華:「私も。読者の方には申し訳ないとおもいますけど」
作者:(おっ、友華が素直だ・・・)
友華:「私もああして欲しかったし」
作者:「そうなの?」
友華:「恥かしいもの・・・」
作者:「そっか・・・じゃぁ書けばよかったかな?」
友華:「性格わる〜い!!」
作者:「はは、冗談だよ。でも、正直、君達が書かせてくれなかった」
明:「すみません」
作者:「明が謝ることはないよ。謝る必要があるとすれば、期待させるようなことを書いて、お待たせまでして、見事に裏切った私」
友華:「そう、非難を受ける必要があるのは作者」
作者:(少しはかばってよ・・・)
友華:「かばいませんよ。事実でしょ?」
作者:「うっ・・・そ、そうなんだけど」(汗)
作者:「と、とにかく、こういう形で終わらせることになって、もし期待していた人がいたら、申し訳ないです」
友華:「人のせいにしていますが、全部、作者のせいですから」
作者:「・・・はい」
明:「私はこれでいいと思いますけどね」
作者:「明・・・」(うっ、やさしい)
明:「でも、読者の方がどう思ってくれるかは別ですよ」
作者:「そうだよね・・・」(え〜ん!)
作者:「ということで、ダラダラと書いたこの話も終わり。ちょっと寂しいかな?」
友華:「私はある意味、嬉しい」
明:「そうなの?」
友華:「だって、みんなが見てないところで明とラブラブになれる!」
作者&明:「・・・・・・」
作者:「まぁ、そこの所は、君達と、読者の方の想像にお任せしますよ。それでは、また他の所で!」
(作者も逃げるようにして退場)
明:「友華、もうこれで私達もおいとましましょうか」
友華:「ちょっと寂しい・・・な」(作者が去ると素直)
明:「大丈夫。友華の隣には私がいるでしょ?」
友華:「そうね、そうだよね。明、行こう!」
明:「こら、その前に」
友華:「あ、ごめんなさい・・・」
友華:「本編よりも、このおまけのほうが楽しかったりしませんか?」
明:「作者曰く、『おまけは君達だけのもの!』だそうです」
友華:「あれ?他で先に書いているのに?」
明:「もう、書かないって。・・・リクエストされない限りは」
友華:「それが私達へのお詫び・・・って訳ね」
明:「『本当に情が移った君達しか書けない・・・』だって」
友華:「そう・・・って、何で明がそれを知っているの?」
明:「これだよ」(そういって見せる作者の書置き)
友華:「また?」
明:「いいじゃない。照れてまともには言えないって」
友華:「まぁ、いいけどね・・・」(ちょっと頬が緩んでいる)
明:「それでは本当にお別れの時間がやってまいりました」
友華:「これでこの話も、おまけも終了です」
明:「至らぬ点が多々あったと思いますが・・・」
友華:「それは全部、作者のせいです」
明:「・・・・・・」(友華の裾を引っ張る)
友華:(小声で)「だって本当でしょう?」
明:「コホン。ともかく、皆さんとお目にかかれることがまたありましたら、その時はよろしくお願いします」
友華:「私としては、作者抜きで、皆さんとお会いできることを望んでおります」
明&友華:「お付き合い、ありがとうございました!!」
深々と頭を下げる二人。ゆっくりと頭を上げると、
腕を組み、微笑みあいながらその場を退場する。
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