キスの時ってなんで目を閉じるんだろう?

理屈じゃなかった。
私の目も、お姉さまの目も閉じられた。
でも多分…少しでも感覚をこれから触れる部分に…
そう、そこだけに全神経、全感覚を集めるため。

左右の腕を手で優しく掴まれたと思ったら、
何かが唇に触れた。それはとてもあっけなかった。
感じたのはカサカサと乾いたもの。

(う〜ん、もう少し艶かしいと思っていたけど、
案外、この手のは言葉で着色されまくっちゃってたのね)

もちろん、キスが「カルピス」とか、「ストロベリー」の味がするとは思っていない。
…リップや、それらを飲んだり食べたりした後なら別だろうけれど。
味も、素っ気も何もない。そう、なんでもない。
「初キッス」が乙女の一生の思い出みたいなのは聞いていたけど、
さすがにこの年で初だと、「ありがたみ」がないのかもしれない。

―なんて頭の隅で冷静に考えながらも、
心臓はかなりバクバク状態。嬉しさで。

もう一度お姉さまの唇が私の唇にあてられる。
今度は長く。相変わらず乾燥した感じ。
それを潤すために…ではないけれど、
おずおずと舌を口の外にだし、お姉さまの唇に触れさせた。

相手が私の考えていることがわかるとは思ってない。
その行動がどうような解釈をされるかも覚悟の上。
事実…私の唇に少し生めかし風があたった気がした。

次の瞬間、口腔の中に生まれて初めて感じる異物を感じた。
それは柔らかく、温かく、すべすべした感触。
そして、私の中を探索するかのように動き回り始めた。

ヘンな感覚…そうとしか思えなかった。
年を取っている分、この手のことの知識もあったし、
それと、自分が得るものが同じではないとも認識してた
でも…「快感」が得られるのではないかという期待は、
自分が思っていたよりも早く打ち砕かれた。

ただ、面白いもので「気持ちいい」とは思わないものの、
そのまま続けて欲しいという気持ちはあった。
その理由がその時には行為に夢中で考えなかったけれど、
きっと、愛しい人をどんな形ででも自分と一体化させる行為の
一つだったからだと思ってる。

私達は女同士。
エッチをする時に「挿入」の行為を行うのに、
互いの生殖器を使うことは不可能。
だから、少しでも自分達の体を一つにさせる行為に、
肉体的快楽は味わえなくても、精神的快感と満足を得ていたのだと思う。

それはキスだけじゃない。
これから行われた行為に対しても同じ事が言えた。

どちらかともなく唇が離された。
何度か軽く触れ合わせる行為を行う。
二人とも興奮しているのがわかる。
お姉さまは経験者だし、もっと、こう…落ち着いた雰囲気で
行われると想像していたのだけど、事実は想像と同じはずがない。

荒々しい…それが一番適切な表現ではないかもしれないけれど、
少なくとも、そのとき私が見ていたお姉さまの動きは、
ちょっと乱暴で、せせこましく動いている気がした。

実際、かなり時間が経ってから、お姉さまは話してくれた。
「あん時は余裕がなかったんよ、久しぶりだったし…」と。
そう考えれば、そのときお姉さまは久しぶりのエッチができることに、
かなりの興奮を覚えていたと考えて間違いない。

手が着ていたシャツに伸びる。
もどかしそうにボタンを一つ一つ外すと、
肩の所に手を動かし、シャツの襟付近を掴み、
ゆっくりと腕からシャツを取り除いていった。

Tシャツ姿になる。
お姉さまの手は止まることを忘れたように動く。
ブラのしたの膨らみに触れようと、強引に隙間から手を入れる。
初めて他人に触られた感想を思う間もなく、
手が背に回され、ブラのホックが外される。

手でこねくり回されるように触られると、
次はTシャツを胸の上までたくし上げ、
舌で乳首を転がされた。じっくりではない。
まるで時間が切迫しているかのように忙しそうに。

胸が感じる…人もいるって聞いていた。
だから、胸を愛撫される瞬間、かなりの期待があった。
裏切られた。手の感触。舌の感触。触れられているという感触はあった。
でも、その感触だけだった。気持ち良さは微塵もなかった。

舌は乳首だけではなく、その周辺も舐め上げていった。
そして、我慢できないように私に言ってきた。
「脱いで…」と。
素直にうなずき、手を万歳する形でお姉さまが脱がすのを手伝った。

上だけかと思ったら、ジーパンにも手を掛ける。
性急さを感じながらも、ボタンを外し、ファスナーを下げた。
腰を上げる形で脱ぐのを手伝った。
靴下も脱がされ、パンツだけが私の体にくっついている形になった。

抱きしめられ、優しくキスをした後、
お姉さまは再び胸を愛撫する。
手は胸の周辺や、腕を行ったり来たりしている。

徐々に愛撫される範囲が胸から下へと移動していった。
当然のように私の呼吸は荒くなっていく。
受けている愛撫から感じているからではなく、
おそらく母親と病院の人以外には見せたことのない場所を、
ついに自分以外の人に触られる時がきたという事にだ。

それもあっという間だった
パンツの上から軽く撫でられた。
前触れもなくいきなりだったから、
体がビクッと反応した。
何度か割れ目の近くを指で往復される。

最後に身に纏っていたものも両手で下ろされると、
腿を少し開くような感じでじっと私のアソコを覗かれた。
行為は夜暗くなってからではなく、充分明るい夕方だったから、
当然、丸見え…でも、あまりのあっけなさと、テンポの速さに、
羞恥心は追いつけなかったらしい。

淡々と行動するお姉さまと、それを全て受け入れる私。
そこにはムードもへったくれもなく、
ただ、事実のみを追求していっていたように思えた。

私はお姉さまの全てを受け入れ、望んでいる。
お姉さまは私を求め、欲している。

理屈でもなんでもない。
心と体が互いを求め合っている。
使い古された言葉でいうのなら、
磁石のS極と、N極のように。

この後、アソコを当然のことながら生まれて初めて舐められ、
指で弄ばれ、「濡れてる…」とH小説にある表現で囁かれ、
それに結構興奮して…でも、最後まで快感はなかった。
気持ち良いとも思えなかった。

でも、嬉しかったし、精神的にはかなりの満足感を得ていた。
ある意味、生まれて始めて得た精神的な充足感。
大げさに言うなら…私の魂の欠けた部分が埋められた感じだった。

当然のことながら「エクスタシー」などは迎えることもなく、
行為は終った。私はお姉さまの胸に顔を埋める形で抱きしめた。
ずっと抱きしめていたかった。
生まれて初めて一緒にいたいと思った人。
初めて愛して、愛された人。

夕飯を作らないといけなかったし、
姉が帰ってくる時間もあったから、
私は服を着て、少しだけ眠った後、
お姉さまが宿泊するホテルへと送っていった。

家に戻っても興奮は冷めなかった。
現実に起きたことが夢のような感じだったけれど、
その夢のような現実を忘れないようにと、
今日はお姉さまは見れないメールを送った。


>初めてだからじゃないと思うけど、スミマセン、
>あんまり・・・気持ちは良くなかったかな?
これは素直にゴメン・・・
本っ当〜の最初だったから、自分でも気持ちが先走ってたって反省してた。
まあ、私も紘子との初めてだったと言うことでカンベンしてね♪


次に進む 前に戻る トップに戻る