「あれ、いない…」


私は友人の樹(いつき)を買い物に連れ出すつもりで、

約束した時間の5分ほど前に、彼女の部屋に着いた。

樹は、無愛想で、無口で、人付き合いが悪いと

思われがちだが、実際は、自分の感情を言葉や、
表情にすることが苦手なだけ。実際は、感情は豊かだし、

常に頭の中では、周りのことを考えてくれている。

約束を忘れるなど、絶対に考えられない。

「公園…だよね、きっと」

樹は、悩みごとや、考えごとがあると、

必ずといっていいほど、近くの公園に行く。

悩みの内容を部屋で聞き出そうと決心し、

近くのコンビニまで足を運び、飲み物と、お菓子を購入する。

この暑さだ。何も飲まずに話をするのは辛いし、

買い物に行く予定だったから、

樹は、飲み物など用意していないだろう。

でも、今日、私と会うことをわかっていて、

時間を忘れ、公園にいるなんて、ちょっとヘンだ。

「もしかして…」



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樹と、私との出会いは、大学の教室だった。

私は、200人は入るであろう教室の中ほどに席を取り、

一人、経済学の講義を聴いていた。1時間半という、

60分が人間の集中力の限界といわれているのを無視した

講義時間と、お昼前で、頭の中がもやもやとしていたが、

何とか、最後までノートを取ることが出来た。授業が終わり、

その満足感と一緒に、ノートを鞄の中にしまっていると、

私の前に、一人の女性が近づいてきた。


「もし、ご迷惑でなければ、この後、お昼いっしょにしませんか?

見たら、あなた一人のようですし。私、まだ友人がいなくて、一人なんです。
どうでしょう?」

張りのある、アルトよりは高く、ソプラノよりは低めの声。
初めて見る人。背は、私よりちょっと低いぐらい。

どうという特徴があるわけではないが、

どこか、陰りのあるような表情に、興味を持つ。

それに、いかにも、がんばって私に声をかけてきてくれたのが、

バレバレの態度にも好感が持てた。


「いいわよ。私も、まだ友人がいなくて、お昼、いつも一人だったから。

私の名前は、片野由紀子。あなたは?」

「あっ、ごめんなさい。私、倉橋樹といいます」

同級生に話し掛けているのに、彼女は緊張している。

そんな彼女を見て、思わず、笑ってしまった。

「あなた、こうして人に話し掛けるの慣れていないのね。

いいのよ、そんなに緊張しなくても。それより、早く学食に行かないと、混んじゃうわよ」

そう言って、私は彼女の腕を取り、学食へと急いでいく。


その出会いをきっかけに、私たちは、親友となった。

毎日、大学では同じ講義では、机を隣にし、

お昼も一緒に取った。講義のない日も、

時間の許す限り、互いの部屋で過ごしていた。


二人が一緒にいても、会話が弾むことはなかった。
なぜなら、樹が
話すことをしないから。
ただ、彼女は考えていることを言葉に出来ないだけで、

私が話していることは、真剣に聞いてくれているし、理解もしている。

それは彼女の目を見ていればわかる。

だから、私が、彼女の心の代弁者として、彼女の言いたいこと、考えていることを

言葉という形にしてあげると、彼女は、私に、最大限の感謝の笑みをくれた。

樹と一緒にいるだけで、私は自分の存在意義を確かめることが出来た。


私は高校生のときまで、いわゆる「優等生」という、ラベルを貼られた

人間であった。成績は、常に上位。生徒会の役員もこなし、先生の評判も良かった。

でも、私は、常に孤独だった。理由は、人の気持ちをその人以上に理解してしまったから。


いままで、何度も友達との別れを経験した。その原因は、

私が、彼女達の気持ちを先回りして、言葉にしてしまったり、お節介をしてしまったから。

「私のことがわかっているからって、余計なことをしないで」

「あなたといると、全てを見透かされているようで、一緒にいて心苦しい…」

「いい子ちゃんぶらないで。そんなに『良い人』になりたいの?」

思い出すだけでもきりがないほどの、彼女達の私への非難。


私は、悩んでしまった。別に、自分では、お節介焼きのつもりでも、良い人になるつもりもない。

でも、結果的に、私の行動は、周りの人たちを苦しめてしまった。

それだけではなく、その人たちが、周りにどういう風に伝えたかはわからないが、

学年中の反感を買い、常に浮いてしまうような存在になってしまった。


もちろん、私をかばってくれる人もいたにはいた。

が、彼女達は、ただ、優等生の自分と付き合うことが、

先生方への好印象を得る道と割り切っていたり、

無視はしないが、深い付き合いもしないといった、

真剣に、私の悩みに答えてくれるような人たちではなかった。

結局、私は人間不信に陥り、逃げるように、高校生活にピリオドを打った。


大学に入れば、少しは変れる。そう思った。

誰も私を知らないキャンパスで、新しい出会いがあると信じて。

でも、やはり高校のときと同じことで、別れがあるのではないかと思ってしまい、

新しい友人を作ることが出来なかった。

一生、友人を作ることが出来ないのかもしれない。ましてや、親友なんて。

まだ、入学して1ヶ月と経っていないのに、そう、思うようになっていた。

そんなときに、私は樹と出会った。


樹は、今まで私が出会ったどの人間よりも、

心が優しく、繊細で、また、自分で自分を傷つけるような人間だった。

おそらく、言葉が少なく、無愛想と思われたり、表情がほとんど出ず、

何を考えているかわからないといわれたりする原因は、

樹が、「自分」という存在を表に出すことが、人を傷つけると考えているからだ。

自分は、存在することが間違っている、常にそう考えているような人間だった。


そんな、人間関係をうまく築けない私たちだったが、

二人でいると、とても良い空間を創ることが出来た。

第三者が見ると、とても不思議な空間だったと思うが、

私たち二人にとって、そこは安らぎの空間であった。

話しすぎ、自分を出しすぎて友人が出来なかった私。

話をしなさすぎ、自分を出さなさ過ぎて友人が出来なかった樹。

この二人だからこそ、巧くかみ合ったのだと思う。


樹といると、私はほとんど話し手となり、彼女の気持ちを代弁してきた。

そのため、まるで、自分が樹になったかのような錯覚さえ覚えることがあった。

不思議と、それが、嫌ではなく、好ましいことに思えた。

樹は私を必要としてくれていた。自分の気持ちを表現できず、

また、考えていることを理解してもらえなかったのが、私という存在で、

彼女は、今まで消化不良状態にあった感情を、少しずつではあるが、

言葉として、また、感情を表情として表しはじめた。

私は、樹と出会うために生まれてきたにちがいない。

そう考えるようになっていた。


それはある日のことだった。

事務所に用事があったため、私が少し遅れて教室にいくと、

樹が、誰かと話している所が目に入った。

私以外の人間に口を開くことがなかった樹には、

それは良い傾向であるはずなのに、私は、胸に鋭い痛みを感じていた。

(嫉妬!?)まさか、私は焼いているのか。

いまだに昔の自分という殻から破れずにいる私とは違い、

少しずつだが、確実に変化が出てきている樹に。


ちがう、私は、樹に嫉妬しているんじゃない。

樹に話し掛けている、名前もわからない誰かに嫉妬している。

私は…、私は樹に対して、友人以上の感情を抱いているの?

自分以外の人の気持ちは読めるくせに、自分の気持ちはわからない。


「イッちゃん…」

「あっ、由紀子。待ってたんだ」

樹が、私をみて、嬉しそうに、声を出す。

「すみません、私、先週講義を休んでしまったんですけど、

このクラス、ほとんど知っている人がいないんです。友人も、先週は、

自主休講しちゃって。もうすぐ試験ですし、あなた方が、まじめに講義に

出席しているの知っていたので、もし、ノートを貸していただけたら…」

なんてことはなかった。彼女は、休んだ分のノートを借りたかったのに、

樹は、先週の分は、部屋に置いてきてしまった。

私が必ず持っているとわかっていたから

帰ってくるまで、彼女と私を待っていたに過ぎなかった。


「どうしたの?」

授業は始まっていたが、小声で樹が話し掛けてくる。

「ん、なんでもないけど?」

樹は変に勘がいいときがあるので、普段と変らない風に装う。

「由紀子いつもと違う」

「そんなことないわよ。きっと、昨日寝不足で疲れているからよ」

そう言って、樹の顔を見ながら、笑顔する。


はっきりと自覚した。

私は、樹に対して恋愛感情を抱いている。

もう、樹の親友だけでいることに物足りなくなっている。

触れると、すぐに壊れてしまいそうな、樹の心。

その繊細でもろく、でも、誰よりも真っ直ぐな心に、
私は惹かれていた。


樹は私にとって、常に守りたい存在であり、

常に一緒にいたい存在であり、常に抱きしめたい存在。

授業中であるにもかかわらず、すぐ隣にいる樹を、

思わず抱きしめたい衝動に駆られ、ペンで手のひらを刺して、

何とか、思いとどまる。樹は、真剣に講義を聞いているのか、

その行動は、目に入っていなかったようだ。


私は、樹とこれからどう接していいか、悩んでしまった。

授業中、黒板にかかれたことは、ノートに取ったが、

講義の内容は、ほとんど頭に入らなかった。

実は、樹が、私に対して、恋愛感情かどうかはわからないが、

特別な感情を抱いてくれていることには気づいていた。

それならば、私から告白して、両思いになるのは、

悪いことではないかもしれない。

…が、それを押しとどめる自分がいる。


樹は、少しずつではあるが、自分の気持ちを言葉として

形にするようになってきていたし、表情も、

私といるとき以外でも、輝いて見えることがある。

樹は、本人の気づかぬうちに、徐々に、私から独り立ちをしている。


私はどうか…。何も変っていない。相変わらず、

相手の気持ちを考えず、先走っている。

今は、相手が樹だからこそ、巧くいっているだけ。

仮に、告白して、樹と今以上に親密になったとしても、

そのうち、彼女は私から離れてしまうのではないか。

いつか、彼女は、私を必要としない日を迎える。


そう思うと、私は、彼女に自分の気持ちを打ち明けられなかった。

ならどうすればいいか。自分の気持ちを隠して、

今までと同じに振舞えば、少なくとも、今の関係をキープできる。

私は、講義終了のベルを聞きながら、そう結論を出した。



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「きっと悩んでいるのは私のことね…」

樹は、最近では、ほとんどの悩みを一人で背負うことなく、

私に話すようになっていた。その樹が、公園で悩むことといったら、

それは、私のことでしかない。

「どうしよう…」

いつかはこんな日がくるかも知れないという予感はあった。

だけど、この日がこないことを、私は望んでいた。

樹が自分を好きだということを知っていたが、

自分は、その思いに答えられるだけの人間ではない。


私は樹の部屋に戻り、本人が帰ってきているかを確認する。

「やっぱり、公園ね。約束の時間過ぎても帰ってこないんだから、

かなり真剣に悩んでいるわね」

そのことを、心のどこかで嬉しく思う自分がいる。

逆に、そのことで、辛い思いをする自分もいる。

「…会って、話を聞くしかはっきりさせる方法はないのかしら」

私は、この場から逃げたい気持ちになっていた。

怖かった。公園に行くことで、樹を失ってしまう気がして。


でも、この場から逃げても、やはり、樹を失うことになるかもしれない。

それならば、樹の本心を聞いて、自分の本心も彼女にぶつけてみよう。

いつも、感情より、理性が先に働く私には、考えられない思いが出る。

(えーい、当たって砕けろ。壊れても、もういい!)


公園に行くまでの道がいつもより短く感じる。

(もっと長いと思っていたけど…)

どうやら、樹に会いたくないという気持ちが、

いつもと違う距離感覚を与えているみたいだ。


公園にたどり着く。野球のグラウンドくらいの広さはある公園の

芝生に、樹は寝転んでいる。両腕を、顔の前においているので、

(もしかして、ただ寝ちゃっただけだったのかな)

という、希望的予想もしてしまった。

とりあえず、一度、深呼吸をする。

樹が何を考えているか、聞き出すつもりになっている。


「あっ、発見!」


いつものように、声をかける。

樹は寝ていなかった。それこそ、

空に穴が開くのではないかというほど、

じっと空を見つめながら、かなり真剣な顔をしている。


私を見て、驚くかと思ったが、落ち着いている。

おそらく、何か樹の中で決めたことがあるのだろう。

私はそれを聞き出したかった。寝転ぶ樹の脇に座る。


「また考えごと?」

「そう」

「また、暗い方へと考えちゃっているんでしょ?」

「そう」

「今度は何?また、誰かを傷つけちゃった?」

そういいながら、その傷をつけられるのが自分だと思った。

「ちがう。考えていたのは、由紀子のこと」

「私のこと?」

知っていて、こういうのは、心苦しい。

「そう」


少なくとも、樹は、確実にこの公園で私のことで悩んでいて、

それに関して何らかの結論をすでに出しているみたいだ。

私は、それを聞きたかった。

「何を考えていたかわからないけど、結論は?」

「由紀子とはもう会えない」

私は、自分が考えていたことが外れなかったことに、失望した。

きっと、樹は、私のことが好きだということが、

私にとって重荷になってしまうと考えているはずだ。


そう考えた、彼女が出す結論。それは、必ず私との別れである。

樹は、私が彼女を好きだということを知らないから、

逆に嫌いになって、別れてくれるだろうということを考える。

自分だけ傷つけば良い、そう考える樹なら、きっとこう考えている。


「私、嫌いになんかならないからね」

「嫌いになる必要はない。でも、もう会えない」

そう言って、樹は、私から背を向ける。

本当の気持ちを隠しているのがバレバレである。

樹は、本心を私に伝えるときは、かならず、

私の目を、瞳を見つめるようにして話す。

「なぜって聞いても良い?」

「…」

「あなたが理由もなくそんなことを言うなんて、ありえない。ねぇ、教えて」

そういいながら、私は、樹の体をこちらに向けようと、手を伸ばす。

「由紀子のことが好きだから」


わかってはいたが、初めて言葉で聞く樹の気持ちに、

私は思わず、手を止めてしまった。

心の中が、複雑な感情で入り乱れる。

とても、素直にその告白を喜ぶことは出来ない。

何をしていいか、何を言えばいいか、私はわからなくなっていた。


とりあえず、樹の部屋に行きたい。公園では人の目があるし、

このままいては、樹が後で後悔するのは確実だ。

「イッちゃんの部屋に行こう!ほらほら、行こうよ。立って、立って!」

何とか、明るく言葉を発することが出来た私は、
樹の手を取り、
部屋へと向かった。


樹の部屋で、出会ってから一番長く言葉を発する樹を見た。

嬉しいと同時に、悲しかった。やはり、彼女には、私という存在は、

必要がなくなってきているから。それで、彼女がそれこそ生まれて初めて、

自分の感情を言葉にしようと努力しているのに、意地悪をしたくなってしまった。


「何か、何か隠しているよね。

別れる理由が好きになったからって言っていたけど、

本当は、逆なんじゃない。…私のことが嫌いになったからでしょ?

でもそれだと私のことを傷つけるから、『好き』って言ってくれただけでしょ?

ねぇ、そうなんでしょ?」


逆だということを知りつつ、あえていう私。

自分がとても嫌になっていく。思わず、涙しそうになり、

下を向こうとすると、樹は、私の名を呼び、抱きしめてきた。

それだけではなく、私が樹から聞きたかった言葉を、

彼女の本心を聞くことが出来た。


抱きしめられて初めて、私は自分のすべきことがわかった。

樹がこうして本心を話してくれている。

どういう結果になろうとも、私も、樹に自分の気持ちを

全て話すべきだと。少なくとも、同性に対して恋愛感情を抱いてしまい、

戸惑っている彼女の気持ちを楽にしたかった。


「はなさないで」

(樹、私はあなたから離れたくない)

、私は、あなたにこそ、自分は救われたと思っていたのよ」

(樹と出会わなければ、私はきっと、今でも一人ぼっちよ)
「あなたは、知らない。あなたが私を必要としていたように、

私にもあなたが必要だったということを」

(今も、これからも、私には、樹が必要なの。あなたじゃなければだめなの)

「私もあなたのことが好き。あなたが私を抱きしめたかったように、

私も、あなたを抱きしめたかった。誰よりも、あなたのことが好きだから、

あなたを、愛してしまったから…」

(あなただけじゃないの。私も、同性であるあなたのことが好きなの。

同性を好きなことが変だなんて悩まないで)


私はこの後、樹が私に好意をもっていることに気づいていたこと、

それを知っていながら、自分に受け入れるだけの自信がなくて、

気づいていない振りをしたことを告げた。そして、言葉だけではなく、

態度で、私の気持ちを全て表したくて、私は樹に口づけた。


私たちは、お互いに一番に親しい存在であった。

が、肝心な部分は、伝えきれていなかった。

結局、どこかで、信じきれていない部分や、

相手の気持ちより先に、自分のことを考えてしまっていたのだと思う。


でも、こうして互いに心のうちを告白して、確信した。

私たちは何を言ってもいい存在になっていると。

おそらく、今まではけんかなどしなかったが、

これからはするだろうと、私は思った。

どこかであった遠慮が、これからはなくなるから。

でも、それが自然だと思った。

夕飯を食べに、ファミレスに話しながら向かう。

話をしながら、私は思った。

遠い未来のことはわからないけれど、

少なくとも、大学生活の間は、樹と私は恋人同士だ。

そう思ったら、ちょっと、いたずらしたくなった。

だって、「一緒に過ごせる」って言ったら、

「それって今までとどう違う?」って樹が言うから。

まったく、わかっているくせに…。


私は回りに人気がないことを確認してから、

樹に口づけをした。

(どう、これでわかってくれた?)

そう思いながらの口づけ。

樹も、返事代わりの、口づけのお返し。

今夜は、二人にとっての初夜となることは間違いない。


「公園に寄っていい?」

樹が言ってきたので、足を、公園に向ける。

そういえば、私たちが初めて学校以外であったのって、

この公園だったっけ。それまでは、悩みごとがあると、

公園で悩んだなんて言ってなかったけど、それから、

公園で悩んでるという話を聞くようになった。

(…樹って、根が単純だから、好きな私と一緒に

初めて出かけたところで、悩んでたのかしら?)

そう思って、聞いてみる。


「イッちゃん、何で悩むとき、ここにきたの?

部屋の中で、一人で塞ぎこみそうなタイプなのに?」

「高校のときまでは、そうだった」

思い出すのが嫌なのか、眉が動く。


「あっ、話したくないならいいの」

(いえ、本当は話して欲しいのよ)

「いや、由紀子だから聞いて欲しい。

て言うか、もう、わかっているんじゃない?」

(ふふふ、その通りよ)


「あら、ばれちゃった?」

「じゃあ言うね。私と、由紀子が初めて外に出かけたとき、

最初に向かった場所が…」

(あっ、やっぱりそうなんだ!)

私は、樹が最後まで言う前に、言葉を放つ。

「この公園だった!」

二人で顔を見合わせ、大笑い。

「公園って、二人にとって思い出の場所になりそうね」


あとがき


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