トップ映画カスカベボーイズ個人的感想

「嵐を呼ぶ! 夕陽のカスカベボーイズ」の個人的感想を書きます。ネタバレにはやっぱりなりますので、そのあたりはご注意ください。

冒頭…。高オニで遊んでいる防衛隊のみんなですが、オニになった人が借金取りになっていたりいろいろと時事ネタが出てきます。さすがクレしんですね。どれもあまりいい雰囲気ではないですが(笑) そして何より驚かされるのがオープニングテーマでした。いつものように粘土アニメなのはいいのですが、流れてきた曲が「PLEASURE」ではなく「オラはにんきもの」だったとは…。これはオールドファンへのサービスということなのでしょうか。私は戸惑いながらも大いに喜びましたよ。

そしてカスカベ座に侵入すると、さりげなく「おチョコりん」が。今後チョコビのようにスタンダードお菓子の座を獲得できるのか注目したいところです。防衛隊のみんなに続いて野原一家も映画の中へと引き込まれてしまいますが、大きな扉にロボットと終盤で重要なものをいきなり見せておくのがうまいじゃないですか。ああなるとわかっていたら、ロボットはこの時点で破壊しておいたのにという感じはするのですけれど。

町に着いた後、酒場で風間君にしんのすけが殴られるシーンはかなり衝撃的なものでした。普段の風間君をよく知っていればいるほど衝撃も大きかったと思われます。その後、つばきが登場するわけですが…井戸の中でひろしは痛そうでした。毎回ひろしは何らかの痛い目に遭っているようですね…。もちろん大いに笑わせてもらいましたけど。この時点では、つばきがまだ何者かいまいちよくわからないこともあり、特にどうこういうことはなかったです。それよりもマイク、なんかこういうおっとりした人が出てくると安心しちゃいますよ。前作だと下田がそんな感じでしたが、やっぱりああいう体型だとのんびり屋さんが合うのですかね…。

やがてしんのすけが出会ったマサオ君とネネちゃんですが、まあ相変わらずですね。ネネちゃんの隣にあったウサギはいつ殴られるのかと期待して見ていたのですが、その期待は裏切られたようです。まあそれ以上のものが終盤にありましたが。そしてボーちゃん、やっぱり君は只者ではないというのを改めて思い知らされました。周囲がどう変化しようと、ボーちゃんだけはいつも変わらないものですね。なぜ上尾先生は覚えていてまつざか先生を忘れてしまうのか少々不思議ですけれど。

中盤にかけては特段印象に残るシーンはなかったのですが、その分終盤の盛り上がりがより引き立った感じです。これもおそらく意図されたものだったのでしょうね。太陽が動き始めてからは一気に展開が進み、目が離せませんでした。密度が濃すぎてすべてを把握しきれないほどでしたよ。やはりクレしん映画は2度3度と観ないといけないということですかね。汽車で立ち入り禁止区域に向かう途中、風間君が車両を移れずに転落してしまったものの、防衛隊のみんなが集まったところ、あそこはかなりグッときました。そして「夕陽のカスカベボーイズ」が誕生! まあすぐに夕陽は沈んでしまったわけですがそんな細かい話はやめておきます。いつも叫んでいる「かすかべ防衛隊ファイヤー!」がなかなか思い出せないところ、銃声などの音響がすごかったわけですがその中でかすかに聞こえた「焼きおにぎり」が何気にお気に入りフレーズだったりして。

そしてカスカベボーイズ第2形態VSジャスティスロボ、クレしん映画のクライマックスではよく出てくる巨大ロボ戦が今回も繰り広げられましたが、ジャスティスロボは本当に強かったですよ。弱点らしいものも見られず、これまでの敵キャラにはよくあった間抜けなところもなく、ネネちゃんのウサギパンチも決定打にはならず…。いったいどうなってしまうのだろうと思っていたら例の大きな扉が開いて、出てきたものが「おわり」の3文字だった…。なぁーるほど、それで3箇所に立ち入り禁止区域があったわけか。言われてみれば簡単なことですが、見事に一本取られた感じです。

というわけで春日部に帰ってきたわけですが、春日部から迷い込んできたものと思っていたつばきは実は映画の中の人物だった…最後の最後でそういうどんでん返しを用意しているとはこれはやられました。しんのすけの心中を察するとこちらの心も痛みそうです。ただ、エンディングでその痛みはしっかりと癒されるわけで、最後の最後までじっくりと見るだけの価値がある作品でしたね。NO PLANの「○あげよう」も単独で聞いていてもそれほどに思わないのに、あのシーンと合わさるとものすごくいい歌に感じてしまいます。それ以後、単独で曲だけ聞いてもジーンときてしまうようになりました…。


「カスカベボーイズ」トップに戻る