トップ映画金矛の勇者個人的感想

「ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者」の初見直後個人的感想を書きます。ネタバレにはやっぱりなりますので、そのあたりはご注意ください。

冒頭から伝説が登場する…「ブリブリ王国」を連想しました(ただし、ブリブリ王国では冒頭に出てきたわけではないですけれども)。直後にいきなり現れた龍とクワガタ? 最後まで観た後なら意味がわかりますが、この段階では何がどうなって何をしているのかはよくわかりません。金矛らしきものを投げているのは見えますので、それが後につながるのはわかりますが。でも、銀盾はどこへ?

オープニング。ムトウ氏を否定するわけではないですがせっかく本郷監督作品ですし、ここは現在のアニメオープニングにこだわらず、別の曲を起用してもよかったのではないかと思います。「カスカベボーイズ」でオラはにんきものを起用したように…。

「勝利→次の敵出現→その敵が強い→ヒーロー苦戦→新兵器投入→勝利」とてもよくある決まりきったパターンですね。ただ、もしかするとこの流れも、後の展開への伏線なのかも、と思えばいいのかもしれませんが。そして、関連グッズが発売されるのもまたよくある話で…。それはいいですが、何もないのにしんのすけが新しいおもちゃを買ってもらえるようなことはまずあり得ない話のはずですが。アクションソードが欲しいので、お手伝いでもしたのですかね。

クロと出会うところですが、どう見てもあれは家の前ではなくてそこらの道ですよね。なぜあのような中途半端な場所で降ろされることになったのでしょうかね。別に家の前でも、その場所にクロが捨てられていたならば問題ないと思うのですが。まあ些細な問題なので気にしないことにしておきましょう。

1回目のマックとの出会い場面では、「あれに選ばれた」と遠回しな表現が登場していました。「ヤキニクロード」でも、あれはこの家族に…といった表現をしていましたが、今回はまだ扉を開けさせておらずに大したことができず、ごまかすしかなかったのでしょうか。お金さえあれば何でも買えると歌っていましたが、それはつまり、某カードのCMを否定することになるわけですが。まあわかりやすく迫るためだったと解釈しておきます。

続いてはプリリン登場です。さすがにしんのすけも警戒はしていたようですが…やはり見た目にだまされるのは変わりないようですね。「ヘンダーランド」のチョキリーヌで学習したはずではなかったのでしょうかね。レンタルビデオを返しに行くのに、夜中に女の子一人では心細い…じゃあ野原家までやってくる時は他に誰かがいたのでしょうか、と突っ込みを入れるのは野暮というやつですかね。

そしてマタですが…いやはや、まさかの吹雪丸再来とは。吹雪丸の時には何となくおねいさんだと感づいていたような素振りはありましたが、今回はまったく見抜けなかったようで。異世界の住民だと見抜くのも難しいのでしょうかね。ボクっ娘だったことも影響しているのかもしれませんが。しんのすけが「オラ」と言っているのと同じこと、なのですね。なるほど…。

マックとの空中戦ではCG全開でした。この場面に関しては否定的な話もよく聞かれます。確かに間延び感はありました。もう少し短くすることもできたのでしょうが…最後にはうまくマックの戦闘機に張り付いてやっつけるのはなかなかうまい作戦だったと思いました。おパンツパラシュートは「ケツ爆」のロケットから飛び降りたところを何となく思い出してみたり…。

ちなみに、マックとの空中戦からプリリンにだまされてマタが封印される間の夜に、マタが歌う場面があります。美しい歌だと思いましたよ。毎晩ドン・クラーイからの襲撃に備えて野原家近くで過ごしていると思われるマタが、この夜は何事も起きないまま明け方を迎えたことで、一安心の気持ちから出た歌なのでしょうか。透き通るような歌声と、夜明け間近の神秘的な夜景が合わさってとても美しい場面と感じました。

マタが封印された後の世界は…夢のような話ばかりなのですが男性専用車両はぜひ導入してほしいですよ。先日も某大学生の陰謀でありもしない事件を作り上げるようなことがありましたし…怖い世の中です。個人的には、このマタ封印後における変な世界では、アクション仮面が数学を教えている場面が一番笑いました。

プリリンとの車対決シーンでは、何といってもプリリンを倒した(プリリンが自爆した)後に落ちてくるひろしの顔ですね。劇場でも、おそらくこの作品で最大級の笑いが起きました。やはり変な顔というのはかなりの威力を持っているようで…。変な顔とはちょっと違いますが、後でリアル顔も登場しますね。こちらは「ヤキニクロード」でのリアル顔ほどのすごさはなかったと思ったのですが、それでもやはり、突然あの顔が出たら笑ってしまいます。

いよいよラスボスのダーク登場となります。野原一家がヘンジた野原メンXは、足が東武線準急浅草行きになったり新幹線になったりと細かい描写があったのが鉄道マニアにはたまりません。新幹線は空を飛ばないのも当たり前の指摘ではありますが、野原メンXの背中に翼があったのですから、飛んでもいいことにしましょうよ。ここでは野原一家の結束力が見られたわけで、ひまわりの泣き声が武器になったりみさえの料理が武器になったり…そんな中でも、やはり最臭兵器は今回も登場しましたね。顔へ向けなくても、腹部への攻撃でもあの靴下は抜群の効き目が発揮されるとは、本当に恐ろしい兵器ですね。

ここではひろしが名言を放ちました。「家族だから幸せなんじゃない、野原家だから幸せなんだ」。これまでも家族の団結力は毎年強調され、家族の力で困難に打ち勝ってきたところを見ています。今年もそうなのではありますが、「野原家だから」と限定するキーワードが入っています。これは本郷監督の考え方なのか、微妙にそれまでの野原一家とスタンスが違うようにも感じられました。

ただ、ダークを倒したとは言ってもまだ金の矛が登場していないわけで、これで完結するはずはないとすぐにわかりました。案の定、すぐにダークは再登場するわけですが…野原一家も、そしてマタもが動けなくなってしまった状況でのしんのすけは、さすがに怖がっていたようですね。さかんに「野原しんのすけ、5歳」と言っていましたが、現実逃避の気持ちが出ていたのでしょうか。そんな中でも、マタの帽子を拾って自分でかぶるあたりは立派だと感じました。マタの分まで戦うという気持ちの表れでもあるでしょうから。

そんな状況に突然現れたのがクロ、そしてそのクロが銀の盾に変身するとは…これは読めない展開でした。それまでクロが何のために登場したのかよくわからず、当初は悪の手下か何かかとさえ思っていたくらいですので…。銀の盾が登場したなら、次は金の矛ですね。こちらはクロよりは予想がつきやすいわけですが、アクションソードが変わってしまったものさしが金の矛に変身するわけで。別にアクションソードのままでも問題なかったような気がしますが、それだと不都合なことがきっと何かあるのでしょう。

ラストでは銅鐸も揃いますが、銅鐸がオカマキャラだったのですね…。かつての劇しんにオカマはなくてはならない存在だったわけですが、近年は見られなくなっていました。それだけに、古くからのファンとすればうれしいところです。別に金矛たちがしゃべらなくてもいいところなのですけれども、このあたりは最後までファンタジーを意識した作りになっていたということなのでしょう。

総論としては、初見時点では昨年の「ケツだけ爆弾」のほうが良かったかな、という感想を持っています。感動シーンがほとんどないこともありますが、全体的な話の流れが固まりきっていなかったようにも感じました。「ヘンダーランド」はじめ、過去の作品で登場したことがあるような展開も目立ちましたし。しかし、だからと言って駄作だという印象は全くありません。これから何度か鑑賞すればまた印象は変わるかもしれませんし、まずは本郷監督の12年ぶり復帰作品がこうして無事に公開されたことを喜び、祝いたいと思います。


「金矛」トップに戻る