Beech Forests
屋久島の旅〜宮之浦岳山行記録
(九州最高峰の宮之浦岳を登山し、縄文杉を見学し、民宿『杉の里』でくつろいで帰った旅の記録です。)
日にち | 平成14年4月15日〜4月18日(3泊4日) |
コース | 淀川小屋〜宮之浦岳〜高塚小屋〜白谷雲水峡〜楠川(山中2泊) |
歩行距離 | 第1日・1.5km 第2日・10km 第3日・17.2km |
歩行時間 | 第1日・40分 第2日・6時間45分 第3日・8時間30分 |
天気 | 1日目・晴れ、2日目・曇りのち晴れ、3日目・雨のち晴れ、4日目・曇り |
携帯電話 | 宮之浦岳山頂、縄文杉のデッキ上などで使用可(NTTドコモ) (淀川小屋や高塚小屋では使えませんでした。) 屋久島ではNTTドコモがとにかく一番良くつながるとのことです。山を降りた里では私がチェックした限りでは何処でも使用可でした。基本的には住宅地や海岸付近では通話に支障をきたすことはないようです。また、山間部でも山の尾根に出れば電波はよく、通話に支障はないようです。但し、県道付近でも集落間や少し山側の方は、電波が弱い地区があるそうです。 |
地図 | 北海道地図株式会社 トレッキングマップ屋久島 25000分の1 |
コメント | 縄文杉と宮之浦岳両方行くのならこの日程が一番楽だと思います。逆周りはかなりきついと思われるので体力に自信のある方以外は避けた方がいいと思います。また縄文杉日帰り、宮之浦岳日帰りというパターンもありますが縦走よりきついです。ただし山中泊ではないので荷物は軽くすむという利点はあります。水場は豊富にあり、地図に水場と書いてないところにも結構沢が流れていて飲み水には困りません。人それぞれでしょうが、500ミリ〜1リットル位持ち歩けば十分だと思います。トイレは山小屋毎にあります。 |
1.屋久島へのアプローチ
屋久島へのアプローチは飛行機が一般的です。当初、夜行バスで博多まで行き、そこから乗り換えて鹿児島へ下り、ジェットフォイルで屋久島まで行く行程を検討しましたが、鹿児島で1泊しなくてはならなくなり、日数が1週間近くかかってしまうので断念しました。しかも料金的にも飛行機とそれほどかわりないのです。ちなみに今回は全日空の9:30羽田発の飛行機で鹿児島へ行き、12:00発の日本エアーコミューターで屋久島へ行きました。12:40分には屋久島空港に到着しました。初日に淀川小屋に入るには十分な時間です。 |
2.ガスカートリッジ調達法
飛行機で屋久島へ行く場合注意が必要です。登山で使用する携帯用コンロのガスカートリッジが危険物なので飛行機には乗せられないのです。持ち込めば空港で没収されます。そのため現地で調達しなくてはなりません。民宿等へ宿泊する予定の方はあらかじめ宅急便で登山用品と一緒に送り届けておくという手もありますが、現地でも簡単に調達できます。まず屋久島空港のおみやげ屋さんには種類はプリムスだけですが1個500円で売っています。あと空港から出てすぐ前の県道を右に7〜8分ほど歩くとSome'sという店があり、そこにはEPIとプリムス、Camping Gazの3種類のカートリッジが置いてあります。ちなみに私はEPIのパワープラスというカートリッジを398円で買いました。パワープラスは定価が440円で石井スポーツでは370円で売っているカートリッジです。398円と言うのはかなり良心的な値段だと思いました。下山後は宅急便でザックと一緒に自宅に送ってしまいました。またサムズではカートリッジの回収もやっているそうです。私が山小屋で一緒に泊まった夫婦の方は何も知らず、空港でカートリッジを没収されてしまい、困っていたら屋久島の空港で帰宅する他の登山者からうまい具合にカートリッジを譲り受けることが出来たそうです。その夫婦は山小屋を立つ時他の登山者にそのカートリッジを譲っていました。うまく行けばそういったことも可能です。 |
Some’s (サムズ) 屋久島店 営業9:00〜21:00無休 熊毛郡上屋久町小瀬田826 09974-3-5963 |
3.登山口へのアプローチ
これまで登山口までのアプローチはタクシーが一般的でしたが、平成13年の4月から新たに白谷雲水峡と荒川登山口、紀元杉まで路線バスが運行するようになりました。そのため淀川小屋から登りはじめ白谷雲水峡や荒川登山口へ下山する場合ならうまくすればタクシーを利用せず路線バスだけで行って来れるようになりました。紀元杉から淀川登山口までは歩いて約30分です。下山口の白谷雲水峡のバスの時間は14:40発です。荒川登山口は17:10発です。私は当初白谷雲水峡からはバス利用を考えていましたが、14:40まで待てないので歩いて楠川まで下りました。バスの時刻は平成14年4月現在の物なので最新時刻表は屋久島観光センターのホームページでチェックして下さい。運賃もでています。 |
4.コースタイム
30分に一回休憩を取って歩きました。休憩地点の時刻は省いてあります。
かなりゆっくり歩きましたが地図に記載されているコースタイムより
短時間で行動できました。
第1日目 | 時刻 | 第2日目 | 時刻 | 第3日目 | 時刻 |
淀川登山口 | 14:22 | 淀川小屋 | 05:00 | 高塚小屋 | 06:07 |
淀川小屋 | 14:55 | 小花之江河 | 06:21 | 夫婦杉 | 06:47 |
☆初日の歩行時間 は33分だけです。 紀元杉までバス利 用の場合はさらに30 分余分に歩くことに なります。 |
花之江河 | 06:32 | ウイルソン株 | 07:30 | |
投石湿原 | 07:15 | (発) | 07:35 | ||
投石岩屋 | 07:24 | 翁杉 | 07:40 | ||
最後の水場 | 08:10 | 大株歩道入口 | 07:54 | ||
(発) | 08:15 | 三代杉 | 08:55 | ||
栗生岳 | 08:35 | 楠川分 | 09:00 | ||
宮之浦岳 | 08:50 | 辻峠 | 09:49 | ||
(発) | 08:57 | 白谷山荘 | 10:11 | ||
焼野三叉路 | 09:18 | (発) | 10:55 | ||
平石 | 09:33 | 楠川林道入口 | 11:45 | ||
平石岩屋 | 09:54 | (登山道) | 12:08 | ||
第二展望台 | 10:26 | (林道) | 13:05 | ||
第一展望台 | 10:54 | 楠川県道 | 13:50 | ||
新高塚小屋 | 11:11 | ☆下山後、楠川温泉 で汗を流す。 |
|||
(発) | 11:46 | ||||
高塚小屋 | 12:35 |
5.装備
装備は家を出る時、計ったら16.5kgでした。その後、途中で食料やカートリッジ、
水などを補給したので実際に山歩きしていた時は20kgくらいはあったと思います。
# | 共同装備 | 内容 | 数 | 単位 |
1 | 登山地図 | 25000分の1 | 1 | 枚 |
2 | コンパス | 1 | 個 | |
3 | コンロ | カートリッジは現地調達 | 1 | 個 |
4 | ライター | 100円ライター | 2 | 個 |
5 | 防水マッチ | 非常用 | 1 | 個 |
6 | コッフェル | 大小 | 4 | 個 |
7 | 食料 | アルファー米、ラーメン他 | 6 | 食分 |
8 | 無線機 | ラジオ付無線機 | 1 | 個 |
9 | 携帯電話 | NTTドコモ | 1 | 個 |
10 | 予備電池 | 単3、8本 | 8 | 個 |
11 | デジカメ | 128MBコンパクトフラッシュ | 1 | 個 |
12 | 非常食 | 乾パン、飴、コンデンスミルク他 | 適量 | |
13 | ブキ | フォーク、スプーン、割り箸 | 3 | 式 |
14 | 非常用品 | 薬、緊急シート、その他 | 1 | 式 |
15 | ナイフ | 小 | 1 | 個 |
16 | ツエルト | 1〜2人用 | 1 | 個 |
# | 個人装備 | 内容 | 数 | 単位 |
1 | 水筒 | 2.5リットル+1リットル | 2 | 個 |
2 | 寝袋 | 単体(シュラフカバー無し) | 1 | 個 |
3 | 防寒着 | フリース上着 | 1 | 枚 |
4 | ズポン | ジャージ(ポリエステル100%) | 2 | 本 |
5 | 長袖Tシャツ | ポリエステル系化学繊維 | 2 | 枚 |
6 | 半袖Tシャツ | ポリエステル系化学繊維 | 1 | 枚 |
7 | パンツ | ポリエステル系化学繊維 | 2 | 枚 |
8 | モモヒキ | ポリエステル系化学繊維 | 1 | 枚 |
9 | 靴下 | ウール・ポリプロピレン | 2 | 足 |
10 | 登山靴 | 夏靴(皮・ゴアテックス) | 1 | 足 |
11 | サンダル | 小屋、帰宅時利用 | 1 | 足 |
12 | タオル | 小 | 3 | 枚 |
13 | 行動食 | パン、チョコ、飴、他 | 適量 | |
14 | ヘッドランプ | 予備電池 | 1 | 個 |
15 | 筆記用具 | メモ帳+ボールペン | 1 | 個 |
16 | 膝サポーター | 伸縮のいいもの | 1 | 個 |
17 | バンダナ | 大 | 1 | 枚 |
18 | トイレットペーパー | 半分くらい | 1 | 巻 |
19 | 雨合羽 | ゴアテックスの防寒着上下 | 1 | 式 |
20 | 長袖上着 | ウール | 2 | 枚 |
21 | MDウオークマン | 音楽ディスク2枚 | 1 | 個 |
22 | 本 | 文庫本 | 1 | 冊 |
6.登山日記
4月15日(月) |
12:40日本エアーコミューターのYS−11で屋久島空港に着陸。天気は曇り。天気予報は雨だと言っていたので、とりあえずほっとしました。当初の予定では空港発13:23の路線バスで紀元杉まで向かう予定でしたが、羽田から鹿児島への飛行機が遅れたため鹿児島空港で昼飯を食べる時間が取れず、屋久島で昼飯を食べなくてはならなくなったのと翌日からの長丁場を考えると初日は例え30分の歩行でも楽をしようとタクシー(屋久島交通タクシー梶jを拾いました。まずタクシーに乗ってサムズへ行ってEPIのガスカートリッジを買いました。この店にはカップラーメンやインスタントラーメン、おにぎりなども置いてありました。親切な運転手さんは無線で弁当屋に連絡してくれたり宿屋で残りの弁当がないか聞いてくれたりしてくれました。結局残りはどこもなく、最終的には小さい商店で弁当を買いました。運転手さんの言葉に甘えて車の中で弁当を食べて帰りにはゴミまで持ち帰ってもらいました。途中紀元杉で止めてもらって写真まで撮ってもらました。結構寄り道したけど空港〜淀川登山口までのタクシー料金は7250円でした。登山口に駐車場があり結構車が止まっていました。そこにはトイレもありました。そこからはなだらかな登り道です。最初なのでかなりゆっくり歩きましたが約33分で今日宿泊の淀川小屋に到着しました。20人くらいは他の宿泊者がいるだろうと予想して行ったのですが小屋には誰もいませんでした。結局その日は夜の6時ごろ4人組の男性パーティーが来ただけでした。淀川小屋につく頃には天気は晴れて来ました。気持ちが良いので外で食事にしました。この様子では明日も晴れるのかなと欲が出てきました。小屋は思っていたほど寒くなかったです。上下2枚ずつ着て寝袋にもぐりちょうどよかったです。 |
4月16日(火) | 早朝5:00淀川小屋発。ヘッドランプを付けて歩き出しました。道はしっかりしているので迷う心配は全くありませんでした。昨夜は満天の星空だったので今日は少し期待したのですが、なんとなく曇っていました。5時半頃にはヘッドランプがなくても歩ける明るさになりました。関東と比較すると1時間近く日の出が遅いようです。小屋を出ると少しきつい登りがありましたが、後は傾斜もゆるく、栗生岳の上りまではハイキング気分でした。栗生岳の登りから宮之浦岳の登りだけはやっと登山といった感じでした。今日は途中から強い風が吹いて来て山はガスに覆われてしまいました。そのため宮之浦岳の山頂ではいっさい展望がききませんでした。すごく残念でした。でも雨が降らなかっただけましだと思わなくてはならないと思います。宮之浦岳から高塚小屋までの下りは結構傾斜がきつかったです。ここを登ってくるのは嫌だと思いました。反対周りでつくづくよかったと思いました。当初の予定では新高塚小屋宿泊の予定でしたが、あまりにも時間が早いのでその下の高塚小屋まで下ることにしました。高塚小屋にも12:35分には着いてしまったので、荷物を置いて昼食の用意だけして10分下の縄文杉を見に行きました。縄文杉の下の水場で水を汲んでラーメンを作って食べました。宮之浦岳の山頂より縄文杉を見た時の方が感動的でした。高塚小屋の下の水場もそうですが、縄文杉の水場もちょろちょろしか水が流れていませんでした。水筒一杯に水を汲むのにはかなり時間がかかりました。縄文杉を見る頃には天気は晴れとなりました。山小屋は我々の他に夫婦連れ2パーティーが一緒に泊まりました。この日の夜は寝るのに昨日の山小屋よりずいぶん暖かくて下着だけで寝袋にもぐりました。 |
4月17日(水) | 高塚小屋を6時過ぎに出ました。当初は14:40の白谷雲水峡からのバスで下山する予定でしたが、バスの時間があまりにも遅いので急遽早く出発して楠川まで歩くことにしました。この日は朝出発する時は雨は降ってませんでしたが、途中からこの行程で初めて雨となりました。カッパを着て歩きました。縄文杉やウイルソン株などの屋久杉を見ながらトロッコ道にでました。トロッコ道は歩くのが楽でした。約1時間の平行移動の後また山道へ足を踏み入れ今度は辻峠を目指しての登りです。今回の行程で一番きつかったのがココです。別にそれほど傾斜がきついわけではないのですが、昨日までの疲れがたまっていたので途中ですごく苦しかったです。峠をちょっと下ると白谷山荘があります。この山荘はトイレが小屋の中にあるのがいいです。この山荘で大休止をしてカレーうどんを作って早お昼を食べました。山荘の庭に水場があるのですが、川から引いているだけなので、雨のため水は濁っていました。でも気にせず濁り水でお昼を作って食べました。そこから楠川までの下りは長かったです。2時ちょっと前に楠川の県道にたどりついた時はほっとしまいたが、下山後楽しみにしていた楠川温泉まであと徒歩15分という看板を見たときはちょっとショックでした。しかも結果的には20分以上かかりました。でも温泉は気持ちよかったです。風呂桶も狭くて沸かし湯なのですが、とにかくお湯に浸かっている間は極楽気分でした。楠川温泉下のバス停からバスに乗って、今晩宿泊予定の民宿に向かいました。屋久島の路線バスは1時間に1本位しか走ってないのであらかじめ調べておいた方がいいです。4時過ぎに民宿に着きました。安房にある『杉の里』という宿です。ここははっきりいってすごくおすすめです。とにかくこちらのご家族はすごく親切だし、施設もすごく綺麗で清潔感にあふれていておまけに料理がすごかったです。量質ともに5つ星でした。かなり気合を入れて頑張って食べたけど一種類残してしまいました。それで1泊2食付でたったの6500円でした。ちょっと信じられない気がしました。久しぶりに布団で寝られて満足でした。別棟に乾燥室があるので着いたらすぐ山で汚れた服は全部洗濯して干しておいて乾燥させることが出来ました。洗濯機は200円入れると利用できます。洗剤は無料で自由に使えます。乾燥機はありませんが、乾燥室にはストーブが置いてあるので服はすぐ乾きます。 |
4月18日(木) | 6時朝食を食べて宿の主人に安房の港まで車で送ってもらって7:00発のジェットフォイルで鹿児島港へ向かいました。帰路はあえて飛行機ではなくて船にしたのです。船もまた良かったです。鹿児島の町ではまずコンビニで大きなリユックサックを宅急便で送ってしまいました。15kgで1600円ちょっとでした。鹿児島市内から空港まではエアーポートシャトルバスで1時間かかります。料金は1200円です。西鹿児島の駅が始発で天文館と市役所前に止まり空港へ行きます。ちなみにタクシーだと10000円くらいだそうです。14:10分の全日空機で鹿児島を後にしました。羽田には15:40頃には着いたと思います。 |
7.参考サイト
山行計画をするのに参考にさせて頂いたサイトです。
事前に非常に重要な情報を得ることが出来、おかげで
かなり中身の濃い旅が出来ました。
# | サイト名 | コメント |
1 | 民宿「杉の里」 | 私が泊まった民宿のHP。すごく『おすすめ』の宿です。 |
2 | 屋久島観光センター | 登山口までの路線バスの時刻表や料金が調べられます。 |
3 | 屋久島縦走A | 私が歩いたコースを写真入で見たい方はこのサイトを見てください。 |
4 | 屋久島リアルウェーブ | 口コミ宿情報を始めありとあらゆる情報が得られます。必見サイト。 |
5 | 屋久島観光協会 | 観光協会のサイト色々な貴重な情報が得られます。 |
6 | YAKUSHIMA屋久島へようこそ | 屋久島の総合案内。 |
7 | 鹿児島商船株式会社 | ジェットフォイルトッピ−の時刻表等が調べられます。 |
8 | 日本エアコミューター | 鹿児島〜屋久島間の飛行機。 |
9 | ANA Sky Web | 全日空のフライトがネットで予約できます。 |
10 | 楠川温泉 | 楠川温泉を写真入で紹介しています。 |
11 | 日帰り湯立ち寄り湯 | 全国の温泉情報、屋久島の温泉も紹介されています。 |
12 | 登山記録宮之浦岳 | 宮之浦岳の登山記録です。写真入です。 |
13 | 山行記録宮之浦岳 | 淀川小屋〜宮之浦岳〜縄文杉コースの山行記録です。 |
14 | 夢と冒険の島、屋久島紀行 | 私と反対周りのコースを歩いた方の登山日記です。 |
15 | 山の携帯電話エリア情報 | 山での携帯電話の使用状況がチェックできるサイトです。 |
16 | 空港・山域燃料販売店リスト | 空港周辺でEPIのカートリッジを販売している店のリストです。 |
8.鹿児島のラジオ局の周波数
屋久島で天気予報を聞こうとしたら関東と周波数が違うことに
気が付きました。山の中でもラジオは聞けます。
1 | NHK第1 | 576 |
2 | NHK第2 | 1386 |
3 | NHK FM | 85.6 |
4 | MBC南日本 | 1107 |
5 | ミューFM | 79.8 |
9.温泉情報
下山後、楠川温泉で汗を流してから民宿へ行きました。最終日は歩行時間が長く、しかも当初はバス利用のはずの白谷雲水峡からも歩いてしまったので、県道に出た時は完全に疲れきっていました。でもこれでやっと温泉に入れると思っていたら、『楠川温泉徒歩15分』という看板があり崩れ落ちそうになりました。すでにくたくたなのでまだ15分も歩かなくてはならないかと思うと力が抜けました。でもバスは頻繁に通ってないのでバス待ちする時間があれば着いてしまうので仕方なく歩くことにしました。でも実際は15分ではとても行けず20分以上かかりました。途中にも看板が何ヶ所かあるので道に迷う心配はないですが、それにしても遠かったです。ただお風呂は気持ちよかったので歩いた価値はありました。ここは鉱泉を沸しています。料金は1人300円です。シャンプーや石鹸などは一切ないので持参しなくてはなりません。風呂桶はすごく小さく同時には3〜4人くらいしか入れません。もちろん露天風呂もありません、ただ窓の外の景色は結構いいです。施設は休憩室があるだけです。外に自動販売機が1台あり、ジュース類、お茶、ビールが買えます。時間にゆとりのある方は県道から路線バスに乗り、尾之間温泉に行くことをお薦めします。こちらは料金は200円ですが沸かし湯ではなく、タクシーの運転手さんも薦めてくれた温泉です。私は一刻も早く民宿へ行ってくつろぎたかったので近場ですませました。ただうわさによると尾之間温泉はお湯が熱めなのだそうです。楠川温泉は温度はちょうどよかったです。(たぶん40〜41度くらい) |
10.民宿情報
安房周辺にお宿をお求めなら断然、『杉の里』がお薦めです。私は山の帰りに1泊しただけですがその良さは十分に堪能しました。今回はインターネットで下調べをして一番評判のよかったこの宿に決めたのでまず外すことはないとは思っていましたが、ここまで良いともう言うこと無しです。前回屋久島を訪れた時は下調べもせずとあるビジネスホテルに泊まったのですが、そこでは私の山から降りてきた格好が気に入らなかったようで、ザックは部屋の壁にもたれかけて置かないようにとか、風呂場で洗濯するなとか色々うるさいことを言われました。かなり肩身の狭い思いで一泊したのを思い出します。それに引き換えこの杉の里さんでは登山帰りの汚い格好でも快く迎えてくれて、ザックの置き場所もとやかく言われませんでした。その上玄関には登山で濡れた靴の中に入れるように古新聞が用意されてあったり、雑巾も置いてあり至れり尽せりでした。おまけに別館で乾燥室があり、登山で汚れた服を洗濯できて出発までには乾燥まで出来てしまいます。これはありがたかったです。でもこの宿で一番なのはなんといっても食事でしょう。量、質ともに文句無しです。どの料理もおいしかったのでかなりがんばりましたがどうしても1品だけ残してしまいました。これで一泊二食付きで6500円なんて信じられませんでした。あと忘れてならないのは宿のご家族が皆すごく親切なことです。明日は帰るというのにまだお土産を買っていなくて、困っていたら宿のご主人が近所のお土産屋に連絡してくれてトビウオの真空パックを買って来てくれました。たった一泊の短い滞在でしたが今回の屋久島の旅を締めるには最高の宿泊先でした。 |
民宿『杉の里』 〒891-4311 鹿児島県熊毛郡屋久町安房2402-220 TEL&FAX 09974−6−2919 |
行き方: 路線バスの『春田』というバス停で降りて歩いて2〜3分です。 |
料金:1泊2食付き 6500円 小中学生 6000円 幼児 3000円(食事なしは無料) |
杉の里のホームページ: http://www.mcc.sst.ne.jp/~suginosato/ |
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