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DARUMASHI-KIKOU PRESENTS 続・TAHITI BORABORA
おさよのタヒチ旅行記 ● ランギロア・マニヒ ●
2004年7月、タヒチのランギロアとマニヒを旅した“おさよ”さんご夫妻。
その珍道中ぶりからmamiちゃんに、『とんでもないライバルの登場』 と言わしめた旅の記録を、とくとご覧あれ!
おさよ旅行記 1
波乱の予感はこの時から。(準備〜成田到着まで)

 

2004年3月。
タヒチ旅行の手配を済ませた私たち。
あとは指折り数えてその日が来るのを待つばかり。
準備にも時間をかけられるし、持ち物もじっくり吟味出来るものね。

当初カメラだけを持っていく予定だったけれど友達のコンパクトなデジカメを見て心奪われる。
せっかくのタヒチ。「持ち運びに便利で、予算3万位だから。買ってもいいよね、ね、ね!」という訳で主人と買い物へ。

しかし主人は本格的なコーナーで歩みを止めたままみじろぎもせず。
...そうでした。うちのダンナさんは「何事もまず形から入る」人なのでした。

そんな主人のお眼鏡にかなったものはと言うとげげっごっつーい!本気なの?予算オーバー(というよりほぼ2倍の金額)してるじゃなーい!「何言ってんの、却下!」と即答した私の耳元に、

「タヒチを撮るんだろー。3万円のデジカメでその綺麗さを映し出せるかなー」
と悪魔の、いやいや主人の囁きが。

こうしてヤマダ電機の紙袋の中身は「FUJI FINEPIX S5000」となりました。
(どれだけゴツイか分かりますぅー?)


  その日から自宅の愛猫をモデルとし、デジカメ操作術を習得した私たち。
完璧だわ。完璧な旅行になるわ!
でもその前にもう一つ買いたい物が。それは旅行バッグ。
私の手持ちの物で済ませようとしたら形から入る主人にダメ出しされたので近所のサーフショップへ。主人も気に入るものをゲット出来て満足です。

タヒチに向けて日ごとにテンションの上がる私と違って何故か日に日にナーバスになっていく主人。その理由とは。
実は、「初海外」での緊張に加えて「大の飛行機嫌い」なんです。
そんなことで大丈夫なのかしら...。

  でもタヒチはもう目前。

前夜にデジカメの電池を充電し、支度もばっちり整えました。
いよいよ出発当日7月10日がやってきたのです。

充電完了の電池をデジカメにセットしている肩の落ちた主人の後姿とは対照的にワクワクで気持ちの高まる私。タクシーでいざ「大船駅」へ。

成田エクスプレスを待つ間、自販機で缶コーヒーを買おうとしたのですがコーヒーが出てこないどころかお金も戻らない。

「金返せー!おりゃー!」

自販機と私の仁義なき戦い。
120円奪還にメラメラ燃えていた私は、主人の言葉で更にメラメラすることになったのです。

「...ない」「ないないない」「デジカメ忘れた...」

「なぁにぃぃぃぃぃぃ!?」

あぁ私の頭の中で布袋がギターをかき鳴らす。

説明書も充電器も入ってるのに、肝心のデジカメがない!主人のリュックをくまなく探してもない。茫然自失とは正にこのこと。
私にはデジカメを買うまでの経緯が走馬灯のように駆け抜けてました。
自宅に戻る時間は残っておらず、平謝りの主人を冷たく見下ろしたまま乗車したのです...。

もう、泣きたい。

車中、私の表情がそれほどまでに怖かったのか主人は重い口を開き提案してくれました。「成田で安いデジカメ買おう、ね」

  空港到着後、即売店へ。とても人の良さそうなおじさん販売員をつかまえて事情説明。予算3万で探してみたものの、使い勝手の違いに納得いかず(というより、あれだけの物を手にしたあとじゃねぇ)結局FUJI FINEPIX F710を購入。
それだけでは済まず、メモリーカードやケースやらと買い足す私たちを不憫に思ったのか、おじさんが「良心的価格」にしてくれたのです。
あぁありがとう。本当にありがとう。


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