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Pettson & Findus - Kattonauten /
Neues von Pettersson und Findus

Torjörn Jansson / Albert Hanan Kaminski

2000 Schweden 80 Min. アニメ

登場人物・動物

(Pettersson - 田舎のおじさん)

(Findus - おじさんの飼い猫)

(Gustavsson - おじさんの隣人)

見た時期:2002年7月

スウェーデン語は分らないのですが、ドイツ語や北欧の言葉の作りから、これは「ペットソンとフィンドゥス − 宇宙飛行猫」というような意味ではないかと想像しています。ドイツ語のタイトルは「ペーターソンとフィンドゥスの最近の話題」といった意味です。ドイツ語では主人公の名前をドイツ風に変えてあります。またスカンジナビアで Pettson の tt が dd になっている例も見たことがあります。子供の映画に招待されるとあまり勇んで行かないのですが・・・。スチュアート・リトル 2みたいな目に遭うかもしれないと恐れるからです。今回はそれに加えてアニメだというのでもっと期待せずに行きました。

原作はスウェーデン人の書いた絵本で、それをアニメ化したものだそうです。子供時代は童話、児童文学、漫画、アニメなどはほとんど横目で見ながらパス、特別に有名なものをちょっとかじっただけで、かなり早くから探偵小説に移っていたので、有名な話だと言われても知らない作品が多いです。ですから Pettson & Findus - Kattonauten も知りませんでした。ところが私と同じように子供の話に無関心な知り合いのドイツ人でも名前は聞いたことがあると言います。ですからかなり有名な話でしょう。とにかく日本語の訳も出ているそうです。

ディズニー、日本の最近のアニメ、ハリウッドの最近のコンピューターを使ったアニメ、クレイ・アニメ等を見ていると、Pettson & Findus - Kattonauten は非常にお粗末に見えます。筋は田舎に住んでいる農夫のペターソンと飼い猫のフィンドゥスの日常生活。短いエピソードをいくつか組み合わせ、80分につなげてあります。切り離して短い話を数個作れるようになっています。削れる物を全部削ったのか、最初から大掛かりな事は試みなかったのか、それは分かりませんが、絵を見ても特に可愛いという気持ちはわいて来ませんでした。

ですから見ている最中にだんだんわいて来た親愛の情がどこから来るのかさっぱり分かりませんでした。主人公のペターソンはどこと言って個性のある人物でもなく、普通に田舎生活を送っています。フィンドゥスは小生意気な猫。好き勝手をやろうとするのでよく喧嘩になります。会話は親子の喧嘩のようにも聞こえます。可愛い可愛いと言っていた幼児期を過ぎ、いろいろな事を覚えた子供が親に憎まれ口をきき始める、あのぐらいの年の親子を想像して下さい。これと言った大きな事件が起きるわけでもなく、川に釣りに行って大きな魚を逃したり、図々しい弟が尋ねて来たり、好奇心の強い隣人が来たり、とまあこの程度の事しか起きません。ところが徐々に物語りに引き込まれて行きます。終わって「ああ、良い話を見た」という気分。機会があったらもう一度見ようと思いました。

後記: それどころか大枚はたいて DVD を買ってしまいました。これからはいつでも好きな時に見られるぞ。

参考作品: Pettson och Findus - Katten och gubbens år

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