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蕎麦湯ぶれいく

伊豆急全線ウォーク
第9区 片瀬白田駅→伊豆稲取駅(8.1km)


2016年2月3日

 駅前から坂を上っていくと、池があって鯉もいる洒落た公園があった。ちょっと眺めていこうと足を踏み入れたら、前方に白い猫を発見。近づいていったら、ちょっと警戒している様子。周りを見まわしたら、もう二匹、猫がいるのに気付いた。茶トラと、大型の長毛種。ベンチに人がいるので話してみたら、こちらでも野良猫を去勢して餌を与えているそうだ。
 熱川で猫にカニカマをあげられなかったので、こっちの猫たちにあげたら夢中になって食べていた。いちばん懐っこいのは長毛種。ハナちゃんと呼ばれているらしい。触らせてくれる猫。熱川が空振りだったから、うれしい出会いだった。

 猫と別れて先を進む。民家が続く道を歩いて、地図に指定されている角を左に曲がる。この角にはこれといって目印になるものがなく、地図に載っている写真が唯一の手掛かり。「ここかな?」という角をいくつか照らし合わせながら進み、「ここだ!」というところで折れる。ここからはひたすら上り坂だ。

 前方に風力発電の風車が見える。大きなプロペラがゆっくりと回っている。この辺は風が強い土地なのかもしれない。
 ふうふう言いながら登っているとガードレールに大根を干しているのが見えた。ガードレールもちょっとした別の使い道があるもんだね。

 坂を上っているうちに、後ろから来た70代と思われる老夫婦らしき人に抜かれる。どうやらこの人たちも伊豆急全線ウォークをやっているらしい。元気だなぁ。それにしても健脚。
 先に行ったその人たちが前方で左側の景色を見ている姿が見えてきた。なんだろうと思ったら、相模湾が一望できるポイント。登ってきた片瀬白田から伊豆熱川にかけての海岸線が見事に見渡せる。それにしてもずいぶん高くまで登ってきたものだ。
 この人たちとちょっと話をする。何年か前に伊豆の老人ホームに引っ越してきたそうで、去年も伊豆急全線ウォークを踏破したそうだ。そうか、そういう人生もいいなぁ。私もいつか、伊豆の老人ホームにでも入って、気が向いた日に一区間か二区間歩くなんていうのいいかもしれない。

 その先にはトンネルがあった。全長300m。以前は何とも思わなかったのだが、数年前から軽い閉所恐怖症になってしまい、とくにトンネルは嫌だ。旅行に出てるときは必ず懐中電灯をバッグに入れている私だが、今回は長いトンネルがあると知っていたから、いつもより大きいライトを持ってきた。しかしトンネル内は蛍光灯も取り付けられていて、それほど大きいライトでなくてもよかったかな。
 やがて前方に出口が見えてきた。トンネル内にいるときにクルマが通らなくてよかった。

 トンネルを抜けたところが最高地点で、そのあとは下り坂。

 地図に出ていた[伊豆太陽みかんワイナリー]があった。試飲ができると書いてあったので、フラフラと入ってしまった。オネエサンが出てきてワインとリキュールの試飲をさせてくれた。みかんワインは甘口と辛口があるというので「辛口を飲ませてください」と言ったら、「まずは甘口を飲んでみてください」と言われてしまい、まずは甘口。ワインというより食前酒によさそうな甘い果実酒という感じ。続けて辛口が注がれた。うん、これは白ワインに近い味わい。次にリキュールを飲んでくれと勧められて飲んだら、こっちの方はワインよりキツい感じ。試飲はまだ何種類かあるようだったが、このまま飲み続けてしまうと酔っぱらってしまいそうなので、こちらからお断りして、せっかく飲ませてもらったのだからと、甘口のみかんワインの小さなボトルを一本買う。

 いい気持ちになってしまい、また坂を下っていく。やがて国道に合流。軽く酔ってしまったのが失敗のもとになってしまった。ここでもこれといった目印のないところで左に曲がらなければならなかったのが、そのまま通り越してしまった。これは変だと気が付いたのはだいぶ先まで歩いて行ってしまってから。慌てて道を引き返し、地図に載っている写真で曲がり角を判断。無事に軌道修正。

 稲取の街が見えてきた。海岸線に出て海沿いを歩いて伊豆稲取の駅へ。今日はここまで。

2月6日記





















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