■paralel■
ZORO■
H         S
Y         A
P         N
E         J
R         I
■LOVE■










■3■
邂逅

 

結局ゾロはその男をホテルに連れてきた。
好奇心もあった。
同類という確信がそうさせたのか。

ホテルの明るい部屋の中でそいつを見た時、意外な感じがした。
「殺し屋には見えねえな・・・」
明るい金の髪、青い目、細い体、黒いスーツ。
「てめえこそ。銃より、肉弾戦が似合いそうだな」
そう言って、酒を飲んだ。

かなり酒が回った頃だ。
「オレの位置の方が確実だ」
「いや、それはオレの方だ!!」
今回のヒットの位置について言い争いになった。
「てめえの金髪目立つだろが。あそこからなら見えるだろ」
「いいんだよ、見えても・・・」
ゾロの心に生まれた、奇妙な確信。
コイツは死を恐れていない。
だが、何故?

「なあ、シャワー浴びてもいいか?」
不意にそいつはそう言った。
「勝手にしろ」
ゾロはそう言い捨てて手酌で酒を飲む。
オレは何をしてるんだ。
同業者と馴れ合っているのか。
違和感。
ざわめく心。
どうして、あいつをこの部屋に入れた?
敵じゃないことは、分かる。
だがオレには仲間や味方は必要ねえ。
どうしたっていうんだ、オレは。

乱暴にドアが開けられ、その男が入ってきた。
素肌にバスローブを羽織っただけの姿。
ゾロは一瞬、息を飲んだ。
まだ雫のしたたる上気した白い肌。
「なあ、ヤらねえ?」
ゆっくりと近づいてくる肢体に心拍数があがる。
やべえ。
だが、呪縛されたように目を反らすことができない。
ドウカシテイル。
今まで、性欲の処理の為に男を抱いたことも、女を抱いたこともあった。
だが、こんなザワザワするような気持ちにはなったことがなかった。
コイツハキケン。
脳裏で警告が発せられる。
キケン。キケン。
本能が知らせる危険信号。
ゾロは確かにそれを感じた。
だが、覆いかぶさってくる細い体から逃れようとしなかった。
指先で頬をなぞられ、手が胸板を這う。
腹巻きの下に手が入ってきたときも、させるがままだった。
その男はゾロのモノを掴み、ゆるやかに扱きあげる。
快楽がゾロの全身を駆け抜ける。
勃ち上がったゾロのモノをためらいもなく口に含み、見せつけるように舌を絡めた。
その姿を見ただけで、ゾロは逐情した。

メチャクチャにしたい。
コイツを思うままにしたい。
火をつけられた狂おしい欲望。
ゾロはその男を下に組み敷くと乱暴にバスローブを剥いだ。
あらわれた白い肢体に目が眩む。
激情のまま、一気に貫く。
「ひぃっっっ」
悲鳴すら更に欲情を加速させるだけだ。
ゾロは激しく動いた。
ヤってやる。
もっと。
もっと奥まで。
たまらねえ、もっと犯してやる。
肉欲の塊と化し、手にした体に欲望を注ぎ込む。
昂った心の全てが満足するまで。
昂った体の全てが満足するまで。

「あああっっっ」
サンジは止まらぬ嬌声をあげつづけていた。
同じヒットをした男。
やっぱりコイツはスゲえ。
乱暴だけど、キモチいい。
もっとヤって、もっとオレを滅茶滅茶にしてくれ。
いつも思う。
いっそコレでバラバラになればいいのに。
コイツの、でかくて、腹ん中をずんずん犯す。
すげえ、イイ。
限りない快楽と限りない絶望。
もっと狂わせて。
もっと貫いて。
忘れさせて。
忘れたい。
全てを。
 
 

■4■
■地下食料庫■
■厨房裏■