ura-top  地下食料庫  November  Rain
November
Rain
 act 6
believe

 
 
 
 
 
 

あのオールブルーの爆発は、
最初はサウスブルーのしわざという噂が流れたが、
今では「ポリス」のしわざということで落ち着いている。
誰もが自分たちのテリトリーを守ることで必死だ。

「それで、うちのコックはどこだ?」
イーストブルーのボス、シャンクスの言葉に、
ギンは弾かれたように立ち上がった。
「サンジさんは、出かけてます」

サンジが瓦礫の下の地下室から救出されたのは、
爆発から二日後。
あの後、熟睡しているサンジの体をそっと見たギンは、
体中に残る情事の跡を確認した。

それからサンジは、
情報屋に「ウエストブルーのゾロ」の情報を頼んだ。
ギンの調べた情報によると、
ゾロも瓦礫の下にいたらしい。
サンジさんと同時に。
体中に残る跡。

時々どこかに消えるサンジ。
そして消えない情事の跡。
 
 
 
 

シャンクスはじっとギンを見た。
「まあ、いい。今度のストリートファイトにはお前が出ろ」
ギンはごくりとつばを飲み込んだ。
ボス指定のストリートファイト。
それは各グループのプライドをかけた戦いだ。

「相手は、ロロノア・ゾロ。
それ以上言う必要はないだろう」
ギンはトンファーを握りしめた。
額には油汗がにじむ。
シャンクスは知っている。
知っていて、ギンに任せた。
サンジが犯した罪の尻拭いをしろと言うことなのだ。
グループの一員として、仕事を全うしろと。
ギンのためにも。
サンジを取り戻せと。
 
 
 
 

サンジは暗い部屋の隅に立っていた。
「・・ん・・・ああ・・・」
必死でかみ殺した声が漏れる。
「静かにしろ」
ゾロの大きな掌で口を塞がれ、
それだけでぞくりと快感が体を駆け抜ける。
薄い壁一枚隔てた横は闇市場だ。
ひっきりなしに話声がする。
この部屋だって、いつ誰が入ってくるか分からない。

たった数十分の逢瀬。
それなのに、
下半身を晒し、
ゾロを受け入れている。
立ったままで、前をゾロに嬲られて、
キモチいい。
もっと、シテ。
ゾロだけが欲しい。
たくさん、シテ。

「・・今度、ストリートファイトがある」
繋がったサンジの体が強ばる。
「ゾロ、出るのか?」
「ああ・・・。お前のとこのギンってのとやる」
サンジは息が止まるかと思った。
ギンと・・・・。
ゾロが・・・・。
戦う。

「オレは、勝つ」
ゾロはそれだけ言うと、
腰を使い始めた。
「・・・・う・・・」
サンジが壁に吐き出した精がうす暗がりに白く浮かぶ。
喜びを隠せない体は、
ゾロを離すまいとして懸命だ。
いつものように快楽が訪れ、
体の中にたっぷりゾロの精を受けた。
素早く身繕ろいして出ていくゾロ。
サンジはのろのろと服を直すと、
うす暗い部屋で一人膝を抱えた。
 
 
 
 
 

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