R20
悪の華
XS

届かない大空
(九代目×S・家光×S ほか)

罪と罰
Squalo14-22
R20

(オッタビオ×S その他×S 注意)
注意
スク陵辱(20禁)


5



 
シャマルは、またしても運ばれてきた患者を見て、顔をしかめた。
今回は、倉庫街の外れに倒れていたという。
ボンゴレの若い者が、勝手なヤクの取引の取り締まりに行った時に、偶然見つけたらしい。
「妙な場所で行き倒れていた。
放っておいてもよかったのだが、
商売できそうな子どもだったので拾った。
しかし、おそらく男相手に商売した後だと思われる。
銃器類の所持なし。身分証なし。所持金なし」
見つけた時の記録を見て、ため息をついた。
「サディスト相手に商売して、金を貰えなかったんじゃないかと推測される」
そう追記として書かれていた。

まさか、ヴァリアーの幹部だとは思いもよらなかったらしい。
継続的な陵辱の痕も残っているが、
あらたに身体中に陵辱されたての痕が残っていた。
かなり発熱していて、放っておくと命にかかわるほど弱っていた。

二日ほど意識不明となり、
その後、スクアーロは意識を取り戻したが、うつろな目で天井を見ているだけだった。
銀の髪はきらきら光り、同じく銀のまつげがかすかに動いている。
まるで生きた人形のようだった。

シャマルは視線もよこさない患者の側に座った。
「あのなあ。だんまりじゃ、誰にも分かってもらえないぞ」
スクアーロが何も喋る気がないのは明らかだった。

「お前、あのまま、道ばたでくたばってもよかったのか?」
「んだとぉ、くたばるわけがねえ!!」
それまで人形のようだった表情ががらりと代わり、
いつものかわいげのない台詞を吐いた。
それを聞いてシャマルは少し安心した。

「うーん。一応、データをとってもいいんだけどなあ」
スクアーロはザンザスの時と違い、何の反応も返さない。
どうでもいい行きずりの相手ってことか?
それならデータをとる必要もないか。
しかし、何かおかしい気がする。
やっぱり強要や虐待っぽい気がする。
シャマルは少し考えた末、「内部の残留精液検査」と書き込んだ。

スクアーロは、それから2日するとヴァリアーに戻った。
シャマルが出した検査は、どこからか中止の指令が出ていた。
やはり、何かおかしい。
もどかしく思いながら、シャマルはどうすることもできなかった。




スクアーロがヴァリアーに戻ってからしばらくは、
オッタビオから「極秘任務」を言われることはなかった。
しかし、気まぐれな「呼び出し」は時として行われた。

オッタビオは、スクアーロがボンゴレ本部の医務室に入院という騒ぎを起こしたせいで、しばらく呼び出しを控えていた。
スクアーロは黙秘し続けて、何も言わないままヴァリアーに戻って来たようだ。
オッタビオがヴィットーレ殺害現場を去ってから、三時間後ぐらいに見つけられたようだ。
本部はまだヴィットーレのことに気づいていないようだ。
連絡が来たオッタピオが一番にしたことは、
ヴィットーレなる隊員は一週間前に除隊になったという書類の確認と、自身のアリバイだった。
医療班の使っているコンピュータには、ヴァリアー本部からもアクセスできるようになっている。
バスワードの調べもついていた。
ヴァリアークオリティで検査は中止にできたが、万が一、消えたヴァリアー隊員の残留物が認定されたら面倒なことになる。
調書にも書いたが、スクアーロが一人で外出する時は、オッタビオが外に呼び出した時しかない。
少し調子に乗り、外でスクアーロを嬲ることが多くなっていた。
スクアーロを通して、ザンザス様を感じ、
屈服させ陵辱することで、ザンザス様を越えることができる。
何にも代え難い快楽だ。
スクアーロの謎の外出時間が、自分の外出時間と重なっていることに気づかれてはならない。
スクアーロをいたぶるのは楽しいが、自分の保身が何よりも大事だ。

それでも、一度覚えた快楽から抜け出すことはできなかった。
悪い子どものせいで、すぐに下半身は漲った。

オッタビオは、人の気配のない倉庫にスクアーロを連れ込んでいた。
「今日のスケジュールは、2時から本部に行くだけですね。
今日は私も本部に用があります。
正午に出たらいいから、それまでは、かなり時間がある。
久しぶりですから、たっぷり楽しませてあげますよ」
「んっ・・・うゔっ」
スクアーロは、声を出すまいと耐えていた。
嫌な行為のはずなのに、
弱い場所を責められると、身体は簡単に陥落してしまう。
行為に白い身体がほんのり桃色に染まり、
陵辱が続いていた時はあちこち腫れて痛々しげだった肌も徐々に美しさを取り戻していた。
オッタビオは、一度気をやると、二度目にとりかかった。
 
もう少しで極まるという時に、音をたてて携帯が鳴った。
オッタビオは動きを止めると舌打ちをして通話を始めた。
「はい。九代目!!!! 先ほどお帰りになったのですね。
お久しぶりでございます。こちらは変わりはありません。
えっ・・・本部ではなく、ムラーノ地区へ・・・?
はい。なるほど。了解いたしました」

スクアーロはかすかに漏れ聞こえる声から、それが九代目からの電話だと気がついた。
身体を強ばらせ、息をひそめた。

「えっ、ああ、スクアーロは元気です。
あれは、ちょっとした体調不良でしてもう回復しております。
後ほど、そちらへ参ると思います。
あなたはお会いにならないと思いますが・・・。
はっ、お任せください」
オッタビオは慇懃に喋ると、通話を終えた。

「九代目が、お前の入院を知ったらしい。
スクアーロ君は元気かね?と尋ねられました。
さすがに、今ちょうど繋がっていて、こんなに元気ですとは言えませんでしたよ」
オッタビオはにやりと笑うと、スクアーロの昂りをぎゅっと握りしめ、
激しく腰を動かし始めた。

「だ・・・だめだぁ!!」
スクアーロは、思わず叫んだ。
これから本部に行かなければならない。
家光は必ずいる。
今日は、九代目も本部にいる。
あいつらに気づかれてしまう。

「おやおや、何を急にカマトトぶっているのですか?
夜も昼もなく飲みこんでいる淫乱のくせに」
蔑みの言葉を投げかけると、オッタビオはますます興奮した。
「本部には、そのままで行きなさい」

「いやだ・・・。頼むから・・・」
スクアーロの目にかすかに涙がたまった。
オッタビオはつばをごくりと飲み込んだ。
こうやって、純情なふりをして、男をたぶらかすのだ。
私は騙されはしない。
罰を与えなければ。
こいつの望むことなど、誰がやるものか。
私からザンザス様を全部奪った憎い子ども。
うんと苦しむがいい。






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