calling  you

14
   ZORO*SANJI

act14*情動
 
 
 
 
 

サンジは緊張していた。
オレはゾロに何されてもいい。
だけど。
知られたくねえ。
ブランカとしてどんな事をしていたか。

記憶がなかった間。
1年あまり。
オレはただの人形だった。
性の玩具。
従順で愚かな男妾。

ブランカとしての記憶。
ゾロの憎んだのは紛れもないオレ。
生かせないほどの憎しみ。
でもあれもオレだ。

オレは今から元通りにはならねえ。
料理の腕も落ちてるだろう。
何より、この身体。
ボスに作り替えられた、男を喜ばす身体。
オレはあの快感を知っている。
一時の快楽を手に入れる為に何でもしたブランカ。
恥などない。
プライドもない。
まるで淫獣。
オレの中に巣食う淫らな獣。
 
 

*
*
 
 
 

ゾロは段々と重苦しい気分になってきた。
サンジの心を手に入れた。
だが、身体も欲しい。
久しく忘れていた欲望が蘇る。

偽物のサンジに欲情したオレ。
本物を前にじっとしてはいられない。
今のサンジは色欲を刺激する存在だ。
強いのは気だけで・・・。
完全に磨き上げられ作り上げられた男妾としての身体。

落ち着かなくなる。
目も眩みそうなほどの欲望。
オレはあの男とは違う。
あの男のようなことはしたくねえ。
だけど、あの男以上のことをサンジの身体に刻みつけたい。

サンジを求めると同じだけの思いで、サンジを傷つけたい。
他の男に身を任せたサンジ。
嫉妬。
憎悪。
狂った感情がオレに囁く。
支配しろ。
泣き叫んでも。
 
 

*
*
 

オレは餓えている。
止まらねえ。
性急な愛撫。
早くオレのモノにしてえ。

ゾロはサンジの身体に猛るものを突き入れる。
サンジを気づかう余裕がない。
ただひたすら己の情動を吐き出す。
ずっと溜めていた精を。

ガマンできねえ。
食いつくしてえ。
この身体を。

手に入れた。
でも、全然足りねえ。
こいつのつま先から頭のてっぺんまでオレのもんだ。

やさしくしてえのに。
大切にしてえのに。

止まらない激情。
細い腰を力づくで引き寄せ有無を言わさず揺さぶる。

「ああっっっ」
激しいゾロの責めに答えるサンジの身体。
無意識にゾロに合わせて腰を振り、途切れることのない嬌声。
やわらかく、そしてきつく締め付けるサンジの中。
ひっきりなしに精を放ち、快楽に酔いしれるサンジの姿。

コレはブランカか?
ブランカはサンジの一面にすぎないのか。

ゾロは快楽の波にのみこまれながら微かに思った。
やがて身体を焼き付くすような快楽がやってくる。
今は快楽に身を任せよう。
もうコイツはオレの手の中にいるのだから。
コイツにコレが出来るのはオレだけなのだから。
 
 
 
 
 

*
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15
 

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