calling  you

3
   ZORO*SANJI

act3*ブランカ



 
 

オレの名はブランカ。
出身はこの町。
あまり遠くへ行ったことはねえ。
ガキの頃のことは良く憶えてねえ。
結構真面目なガキだった。
毎日毎日、学校行って。
でも、何してたとか、誰と一緒に行ってたとか殆ど分からねえ。
ボスが言うにオレはあんまり頭がよくねえらしい。
目が悪いから眼鏡なしじゃ何も見えねえし。
あと、病気だからクスリもやってる。
時々すげえ頭痛くなる。
頭の病気とかで、ガキの頃からクスリ飲んでる。
最近は特殊な飲み方だけど、昔はちゃんと自分で飲んでた。
両親はガキの時死んだ。
風邪こじらせてぽっくりと。
ボスは凄くオレのこと良く知ってる。
オヤジの知り合いだったそうで、それでオレの面倒も見てるらしい。
オレの知らないオレのこととか、凄く知ってる。

「ブランカ、来なさい」
薬の時間だ。
声がかかるとオレは裸のままでボスのところに行く。
オレとボスは毎日ヤってる。
ていうか、奥さんもいるんだけど、ボスはオレと寝る。
オレのベッドはない。
ボスが寝るところが、オレの寝るところだから。

オレはボスから薬をもらう。
口移しで。
薬を飲んだら、キモチが良くなる。
お返しにオレはボスのものを愛撫して、舐める。
ボスはオレのモノを扱いてくれる。
キモチいい。

「おマエはスキモノだな」
ああ、オレはスキモノだ。
「おマエは私のモノだな」
ああ、オレはあんたのもんだよ。
「他の男と寝るな」
オレ、あんたの医者とも寝てるよ。
オレの頭の治療の時に。
オレには断われねえから。
あんたの医者、助手使うからイヤなんだけど。
オレは言うこと何でも聞かないといけないんだろ?
そうしないと駄目なんだ。
そう言ったのは誰だったか。

誰だ?
そこにいるのは?
誰かの声がする。
オレはそいつを知ってる。

ああ、またいつもの病気。
コレを治すためにいつも薬飲んでるのに。

オレは下半身に鋭い痛みを感じた。
「ひいっっ」
オレの敏感な先の部分にボスがツメを立ててた。
「集中しなさい」
ボスは丁寧な言葉とは裏腹にキツイことをする。
オレのモノはボスの玩具みてえなもんだ。
それでいて丁度よい責め道具。
気にいらないと、強く握ったり、千切れるかと思うくらい引っ張られたり。
なかなかボスの思い通りにできねえオレはよく罰をうける。

「お前の役目は私を楽しませることだ」
オレの役目はボスを楽しませること。
無意識に反復してるオレ。
そうしなきゃならない。

オレはボスをカラダの中に受け入れ、懸命に腰を振る。
オレがイっちゃいけねえんだ。
はやく、ボスをイかせねえと。
オレはその為に生きてる。
ボスの性欲を満たすために。

毎日毎日、同じことだ。
つっこまれて、よがり狂う。
それがオレの役目。
必死で腰を振らないと、オレは夢を見てしまう。

行ったこともない、海。
打ち寄せる、波。
知らない、島。
そこにいるのは誰だ。
雷鳴。
誰かの手。
オレは・・・そいつを・・・。

知らねえ。
オレは何も知らねえ。

快楽の波が来る。
オレはそれにのみこまれる。
どこへつれていかれる?
どこへ?
 
 
 
 

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