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ナミは集めたデータを見て難しい顔をしていた。
ロロノア家には目あたらしい動きはない。

しかし、どうやら本当にゾロがアルビダをふったらしい。
とばっちりをうけた男達から、
荒れているアルビダの様子を探ることができた。

ゾロの心変わりは、
ロロノア家でパーティーを開いた次の日から。
その時出席していたメンバーは完全に情報を調べた。
その時の新参者が新しい相手としたら、
あまり良い趣味とは言えないわ。

何よりも変なのは、
その相手たちと接触している気配はないということだ。

どういうことなの。
アルビダは癖はあるが、
確かに美女だ。

ゾロは誰にも興味がなさそうだった。

まったく、じっとして進展しないわ。
こんなの初めて。
だけど、ルフィはここに呼べない。
ルフィだったら、
ゾロに直接、「宝石盗むからな、ししし」とか言いそうだもの。
正攻法で勝てる相手じゃないわ。

参ったな。
ウソップが何かいい情報を持って帰ってくれるといいんだけど。
他人に警戒心を起こさせないタイプNO.1だもんね。
 
 
 
 
 

「・・・でよ、それでオレらはゾロのアニキんとこで働くことになったわけよ!!」
「へえ、そんなわけで・・・」
ウソップはロロノア邸の破損箇所の修理をしていた。
しゃべりながらも器用に継ぎ目を埋めて行く。
何日かここに通いづめているうちに、
ヨサクとジョニーとは、すっかりツレになっていた。

サンジはウソップの指摘しておいた素人では直せないところを、
きちんと蹴り壊していた。
一応、ここではゾロの使用人のはずなのに、
ゾロとケンカをして壊したらしい。
「しかし、なんだな。
これ壊したアイツはコックなんだろ」
サンジのここでの認識を確認する意味で何気なく聞く。

ところがなんとも言えず妙な溜め息が返って来た。

・・・怪しい。
ここはウソップさまの腕のみせどころだ。
ある時は風のように。
ある時は火のように。
ある時は山のように。
万能のウソップさまには出来ないことはないのだ。
分からないことはないのだ。

必死で聞き出したところによると・・・。
 
 
 

ガボーーーーン!!!!!!!!!!!
 
 

恐るべき事実が明らかにされ、
ウソップは滝のように汗を流し続けた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「何ですってーーーーーー!!!!!!」
ナミは目の前で汗を流し続けるウソップを睨み返した。

・・・信じられない・・・。
あっ・・・目眩が・・・・。
大丈夫かしら・・・私。

いけない・・・。
気を確かに持たないと。
オールブルーを手に入れるのよ。
落ち着いて・・・。
落ち着いて・・・。

ナミは震える手で、
電伝虫の専用回路を押した。
 
 
 
 
 

「ナミさーーーーーん!!!!」
いつもと同じ、脳天気な声が返ってくる。
その瞬間、ナミの中で何かが切れた。

「サンジーーーー!!!!!!!!!
今すぐここに来なさい!!!!!!!」

信じられない!!!
あんたって奴は・・・。

何考えてんのよ!!!!!
 
 
 


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伝説の秘宝オールブルー

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