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不意に映像が途切れるまで、
ボン・クレーとスモーカーは一言も発さなかった。

・・・ぽたり。
床に暖かい液体が落ちた。

「スモーカー、あんた鼻血出てるわよう・・・」
「・・・ボン・クレー、貴様こそ」

実に情けない気分だ・・・。
スモーカーは鼻に備品のティッシュを詰めた。
間抜けだ・・・。
どうみても間抜けだ。
・・・信じられん!!!!
ディスクに映っていたのは最初から最後までほとんどゾロとサンジの裸体のみである。
しかも映像はヤってる途中で切れていた。

「凄いわよう・・・・。
色っぽいわねい金髪のコ・・・。
エロいわねえ・・・。
オカマだけど、あちし萌えてしまったわ。
だけど、まさか、コレがオールブルー盗難事件と関係あるわけないわねい」

ボン・クレーの言葉にスモーカーは反論しない。

「・・・まさか、証拠隠滅のディスクって、コレなの・・・?」
スモーカーは黙したままだ。
ボン・クレーも沈黙した。

うそよねい。
あれだけ華々しく報道しといて・・・。
容疑者が口を割らないはずよねい。
コレはどうみても警察の失態じゃないのよう。
容疑者の取り調べは遅々として進まず、
他の仲間のことについて口も割らないってので、
わざわざ本部からあちしが来ってのに・・・。

だけど、コレしか残ってないってのも変よねい。
 
 
 

「フルボディちゃんを呼ぶのよう!!!!
あちしとサシで話をするのよう!!!!」
スモーカーは元部下を気の毒に思った。
肉体的というより精神的に過酷な取り調べだ。
ボン・クレーを目の前にするというだけで、
かなり効く。
 
 
 

スモーカーも立ち会いの元、取り調べが行われた。
その結果分かったことがいくつかある。

恐らくミホークの差しがねでサンジが逮捕させられたこと。
サンジは本当に何も知らない可能性があること。
予告状そのものをミホークが出した可能性も否定できない。

フルボディはカスだが、
警備に関してだけは専門家だ。
あの破壊されたシステムはある圧力や衝撃が加わった時にだけ作動されるものであること。
残っていたディスクは暴れたため画像録画が始まったものであるということ。
破壊されたはずの他のディスクには「何も映っていなかったらしい」ということ。
それを詳しく調べようとしたらミホークが金を渡して懐柔したこと。
 設備の破壊は現在、全てが「サンジのせい」として処理済みであること。

だが証拠がねえ。
 

ロロノア・ゾロはサンジを自分のもとにつれ帰るつもりだ・・・。
これをみたら理由は明白だがな。
だが、サンジも「ヤらないなら帰る」などと言っていた。
普通は二度と会いたくねえだろ・・・・。
あんなことされて・・・。

ミホークとクロの叡智をもってすれば、
麦わら盗賊団の模倣をするのはわけないだろう。
狂言なのか。
サンジを追い払うための。

それとも、本当に麦わら盗賊団は居るのか。
分からねえ。

お目にかかったこともねえ「オールブルー」。
何としてでも確かめねえと。

全ての鍵はそこにある。
 
 
 
 
 

ゾロはあの館に宝石があると言った。

あの言葉に嘘はねえ。
間違いねえ。
あの館に「オールブルー」は有るのだ。
あの館のどこかに。
 
 
 
 
 


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伝説の秘宝オールブルー

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