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サンジはゆらゆらした世界を漂っていた。
なんか、クソ気持ちいい・・・。
よくわかんねえけど、
気持ちいい・・。
ダレかがオレの身体触ってて、
なんか気持ちいいってのが、
身体じゅうにじんじん伝わってくる。
あ・・・ゾロだ。
まりもヘッドだ。
ハダカじゃん・・・。
ああ、やっぱり凄え刀傷・・・。
そんでもっていい身体してんなあ・・・コイツ。
え、何言ってんだ、
ゾロ・・・。
遠くの方で声が聞こえる。
「そんなに見てえなら、
見せてやるよ、
オールブルーを」
あ、オールブルーって言った?
確かそう言ったよな。
伝説の宝石だ。
でも、頭がぐらぐらするし、
繋がってるとこが気持ちよすぎて、
もう何がなんだかわからねえんだけど・・・。
あっ・・・、
ゾロが動くと凄え気持ちいい・・・。
何・・・?
ソレ・・・。
オールブルー?
でっけえ宝石。
キラキラ光って・・・、
でも近づくと、
光を吸い込むような深い深い青。
キレイだな。
「舐めろ」
オレ、コレ舐めたらいいわけ?
固い・・・。
「お前、コレが欲しいんだろ。
オレよりコイツを入れてやろうか?」
ゾロの言葉が頭の中で響く。
固い感触が身体を這い回る。
あ・・・、
何だよ・・・、
コレ・・・。
オレ、
どうしちまったんだろ。
オールブルーなのか?
オールブルーで感じてんのか?
これは夢?
それとも現実?
リアルな宝石の硬度と、
身体に埋め込まれたゾロのモノ。
こんなの・・・、
現実であるはずがねえ。
これは夢だ。
すげえ肉感的なリアルな夢。
だったら、もっと気持ちよくなりてえな。
「・・・てめえの方がいい・・・」
どうせ夢なんだ。
どっちもオレには縁のねえもんだし。
オレが何かを手に入れるなんてことは、
きっと生涯ねえだろうからな。
ゆるやかな快楽は急に激しさを増し、
サンジは快楽の奔流にのまれていった。
気持ちいい。
何も考えねえのは気持ちいい。
気持ちいいことだけ感じているのは、
気持ちいい。
だから、今だけは・・・、
何かを手に入れたと思いたい。