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■王様GAME■

1
■SIDE   ZORO■
 
 
 
 
 

それはほんのゲームから始まった。
確か王様ゲームとかいうやつだ。
王様の言うことは絶対厳守。
約束だ。

オレはかなり酔っていた。
気がつくとナミが王様になっていた。
最初は歌を歌うとか、そんなもんだ。
何度もやってるうちに、酒もまわるし、飽きてくる。
すると、だんだん悪のりしてくる。

「2番は5番にキス!!!」
ナミが番号札を配り終えてから叫ぶ。
ああ?
オレは手元にある札を見た。
・・・2番。
「ゾロが2番ね!!」
ナミは勝ち誇ったように言う。
サンジがすげえ変なツラをしやがった。

「5番は・・・サンジ君? !!」
ナミの目がキラキラと輝く。
・・・なんだよ、この女。
なんか嬉しそうなんだが・・・。

「ナ・・・ナミさん、冗談でしょ・・・」
サンジはどうにかしてナミの考えを変えさそうとしている。
まったく、なんでこう卑屈になれるかな。
いつもいつも。
ナミには文句の一つも言わねえ。
オレには文句ばっかりだ。
なんかムカツクんだよな。
イライラすんだよな。
コイツを見てると。

大したことのない、しぐさとか。
表情とか。
気がついたら見てたりして。
なんかいらつくんだ。

「サンジ君はあたしの決めたことができないっていうの?」
ナミの一言にたじたじしているサンジ。
まったく何様だと思ってやがる。
こんな女のどこがいいんだか。
おもしろくねえ。

「ゾロ、約束は守るわね!!」
不意に言われ、オレはカチンときた。

「ああ、やりゃいいんだろ!!」
そう言うとサンジの体を強く引き寄せた。
とっさのことに反応しきれないサンジの口からタバコを引き抜く。
何かいいたげに口を開くところに、唇を重ねた。
抵抗しようとする体を押さえ付けるようにして動きを奪う。
思ったとおり、サンジは脚力こそあるが、腕力はたいしたことがない。
抵抗できないのをいいことにサンジの口の中を貪る。
舌を入れて舐め回すとサンジはぎゅっと目をつぶり、
快楽を耐えようとしているようだ。

コイツ・・・。
いいかもしれねえ。

押しかえそうとする舌を絡めとり、刺激を与えてやると、
サンジの体が大きく跳ねた。
感じてやがんな。

もう、ちょい、先に・・・。

そう思って服に手をかけようとした時、
我に返った。

頬を真っ赤にしたナミ・ウソップ・ルフィ・チョッパーがオレたちを見ていた。
目が合うとチョッパーがいきなり逃げた。
ウソップは鼻血を出してる。
ルフィの目がわくわくした時のになってる。
・・・オイ・・・。

サンジを振り返ると目に涙をためてオレを睨んでる。
・・・これって・・・。
やべえかも。
普段見たことのない表情が、
なんちゅうか、
ちょっと下半身に・・・。

「ゾロ!! 代わってくれ!!」
ルフィが喜々として言う。
ルフィの言葉に我に返ったらしいサンジは猛烈に蹴ってきた。
「この、クソ腹巻き!!」

オレは妙に反応が鈍くなっちまった。
いてえ。
まともに蹴りが入り、ふっとばされた。
何故だかサンジはルフィも蹴飛ばすと、脱兎のように逃げ出した。
 
 

・・・覚えていやがれ。
 
 
 
 
 
 

■2■