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王様GAME■

11
■SANJI■
 
 
 
 
 
 
 

サンジはみかん畑のところで、
はしゃぐルフィやウソップを見つけた。
チョッパーも混ざり、
楽しそうに水を掛け合っている。

ゾロはいつものように寝転がり、
ナミは地図を広げて何かを書いていた。

平和な日常。
平和な・・・。

タバコをとりだし、
火をつける。
涼しい木陰に座り、
膝を抱えた。

眩しい。
外の光が眩しい。
最近、昼間外にすら出て無いことに気付く。
今だってナミさんのデザートがなければ外に出て無い。
食事をデッキですることはあるけれど・・・。
だるくて、外に出る気もしねえ。

わかってる。
このままでもオールブルーは見つかるってことぐらい。
このままでも・・・オレは大丈夫だ。
どってことねえ、あんなこと。
なんで、オレなのか・・・。
答えの出ない問い。

憎いから、
シてるんじゃないらしいってのは、
最近気付いた。
メシや寝るのと同じレベルみてえだ。
でも相手はオレ限定って、どういうことだ?

何かこのごろ買い出しについてきたりするし。
一人じゃ駄目って・・・。
オレは変わってない。
弱くなんてなってねえ。
だけど、ナミさんにも言われた。
「サンジ君は隙だらけだから、一人じゃ出あるかないように」
って。

ルフィやゾロと出ると、
他のこともしようとするから嫌なんだけど。
断わるってのは3人でヤるのを認めたってことで・・・。

今でも・・・、
まざまざと思い浮かぶ夜の記憶。
思い出すと体が反応してる。
どうしちまったんだ、オレ。
あんなことがキモチいいだなんて。
あいつらの言う通りの淫乱。
そんなこと、
知りたくもなかった。

ルフィにヤられるのに慣れた。
ゾロにヤられるのにも慣れた。
だけど、オレはあいつらを憎めねえ。
キライにもならねえ。
なんでだ?

あれは夢とは関係ないことのはずだ。
だけど・・・。
抱き締められるとほっとするんだ。
もっと、もっと、って想う。
ざまあねえよな。

あーあ。
だりいな。
たまには休みてえな。

・・・そうだ。
ナミさんにカードを教わろう。
そしたら、
オレも「王様」になれるかもしれねえ。

・・・ゲームだよな。
ただの。
ゲームなら、
いつかは終わる。

だから体が離れられなくなる前に終わりたい。
心が離れられなくなる前に終わらせたい。
 
 
 
 

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