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王様GAME■

7
■チョッパー■
 
 
 
 

この船には空かずの倉庫がある。
ヒルルク、ヒトって何をしでかすかわからない。
最初はちょっとしたゲーム。
ナミが王様になって皆に命令する。
しりとりしろ、とか、
歌を歌え、とか。

なのに、急にキスしろって言った。
それでするのかな普通。
ゾロはサンジにした。
凄かった。
なんかいやらしくて。
みんな固唾をのんで見守っていた。

次の日。
また王様ゲームをした。
またナミが王様で、
その日はキス以上。
ルフィがサンジに・・・。
なんでまたサンジ?

サンジは訳もわからない様子で倉庫に連れていかれて、
そのまま犯られた。
ゲーム・・・だろ。

オレはぐったりしたサンジを診察した。
ルフィは好き放題したらしくて。
全身に精液がかかってた。
後ろも少し切れてたし、
腹にはでっかい痣。
手には戒められた痕がくっきりついて、血が滲んでいた。

これって・・・強姦では?
ひきつるオレにルフィは明るく言った。
「つい、ちょっとヤりすぎちまった」

オレは痛痛しいサンジの体に手当てをした。
このままで暴れると困るから、
薬も飲ませた。
ってルフィが口移しで・・・。
好きで大事みたいなんだけど、
ものには限度ってもんがある。

いや、ヒト型になりそうで大変だった。
サンジの体は前にも見てたけど、
そりゃ状況がヤバすぎ。
なんかエロいんだよな。
エロい事されてるから余計。

それから、何故かナミがサンジの薬をオレに頼む。
傷がはやく治る薬とか、
感度がよくなる薬とか。
最近知ったけど、それをゾロやルフィに売ってるらしい。
・・・魔女???
この船の影の実力者って・・・。
違うか、堂々と実力者だ。

結局、倉庫の一つはヤリ部屋になってしまった。
その部屋はほとんど空いていない。
サンジ、体大丈夫か・・・?
最近ではケンカや悪態をつく元気もないらしい。
黙って料理をつくり、
黙って給仕をする。
そうしてると綺麗なんだよな。
けだる気な仕種にどきどきすることがある。
気をつけなきゃ、ヒト型にならないように。

ときどきふらりとやってきて、
オレをぎゅうっと抱きしめる。
オレはどきどきする。
でも、体からはゾロやルフィの匂いがいつもしてる。
誰としたか、すぐわかる。

一見平和で悩みのなさそうな船だけど、
イロイロあるんだ。
サンジが本当に好きな相手がいるのかどうか、
オレは知らない。

ルフィは「好き」だからする、と言う。
そういうもんだろうか。

ゾロは何も言わない。
でも凄い目でオレをにらむ。

オレ、何もしてないのに・・・。

船に乗って初めて知った。
ゴーイングメリー号には皆が不可欠だってこと。
絶対的な信頼。
それは嬉しい。
オレはこの船で医者として必要とされている。
存在することを許され、認められている。
ずっと欲しかった自分の居場所。
それをルフィはくれた。

知ってるのかな。
それは、心の薬。
外側から癒せない傷を癒す薬。
そんな名医にオレはなりたい。

・・・でも、何か違うんだよな。
同じ屈託のなさでサンジに無体をはたらくルフィ。

考えてると混乱してくる。
オレは名医になるんだ。
・・・・「なかま」とともに。

・・・「なかま」、だよなあいつら。
ちょっと恐いけど。
サンジも・・・「なかま」。

オレ、どうすりゃいいんだろう。
最近みんながいろんな薬を注文してくる。
精力剤から、媚薬のようなもの。

サンジは真剣に「ヤりたくなくなる薬」だの、
「ウソップの方が好きになる薬」をつくってくれ、
と言ってきた。
ゾロとルフィに飲ませるそうだ。
・・・何考えてんだか。
薬は持続性ないんだから。
身代わりにウソップをたてようとする神経も考えられない。
自分のエロさを棚にあげて、
ナミさんは駄目だから、と。
誰のせいでああなったかが分かってない。

その時はちょっとルフィとゾロが気の毒になった。
でもやっぱりうらやましいよな。
毎日、毎日、好きにして。

・・・はっ、オレってば何てことを。
でも、隠れてるから誰の独り言か分からないはずだ。
 

あっ、また角がでてたっ!!!
 
 
 
 
 
 

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