*4*
ゾロはぐったりとして放心したサンジの身体を起こす。
拘束していた縄を解いても、サンジは大して反応を示さない。
力の抜けた身体から服を剥ぎ取る。
サンジはされるままになっている。
ゾロはサンジを抱えるようにして立たせた。
もっと、欲しい。
もっと奥まで。
もっと底まで。
限界までむさぼりたい。
身体で繋がるしか方法がないから。
何より欲望は正直だから。
行動を突き動かすもの。
足りねえ。
ドウシテコイツナノカ。
ただの欲望のはけ口にしたら度を越した渇望。
オレハドウシチマッタ。
サンジを立たせたまま、後ろから犯す。
「な・・・」
後ろからの突き上げに、サンジの意識が一瞬飛ぶ。
「・・・・あ・・・っっ」
どうして身体がこんなに喜ぶのか。
いくらヤられても喜ぶ身体。
ゾロに応えて再びサンジの雄が勃ち上がる。
オレは欲しがっている。
ゾロを。
オレに優しくなくても。
好き勝手しても。
ゾロもオレを欲してる。
だけど、オレとお前では欲しい形が違う。
オレはゾロが欲しい。
ゾロとヤりたい。
だけど何かが違う。
こんなことがしたいわけじゃねえ。
オレはキモチいいことは好きだ。
コレはキモチいいけど、身体が暴走する度に重い感情が胸に残る。
すっきりしねえ、もやもや。
ココロはカラダほど分かりやすくねえ。
でも、また快楽の波にのまれちまう。
ゾロのヤツ、なんて元気。
また、イキそう。
サンジは快楽の証を吐き出す。
ゾロが立ったままで強く突き上げるとサンジはあっさりと精を放った。
もう何回もイかされているため、自らが放ったものが床に飛び散っている。
既に限界を越えた淫行。
サンジの身体は支えを失い崩れ落ちた。
冗談じゃねえ。
まだ終わりにはさせねえ。
ゾロはサンジを四つん這いにさせると、再び腰を使い始めた。
無意識のうちに逃げをうつ身体。
「なあ、歩いてみろよ」
後ろから激しく突くとサンジはふらふらと前に進む。
ゾロは繋がったままでともに動く。
繋がった部分からは快楽の証が流れ落ち、床を汚す。
理性を失った脳。
本能につき動かされる身体。
ケダモノだ。
まるで。
サカリのついたケダモノ。
ケダモノなら。
こんなにイライラしなくて済むのか。
ケダモノでも。
こんなにイライラするのか。
ヤればヤるほど、欲情するのは何故だ。
媚薬を飲んだのはサンジ。
なのにサカってるオレはなんだ。
サンジがサカるとオレもその気になる。
これってケダモノ以下かも。
オレの意志通りに動き、喘ぐサンジ。
そうだ。
オレはこれが欲しい。
サンジに入れたまま、オレたちは動き回った。
「・・・ああっっっ」
サンジからはもう喘ぎ声しか返ってこない。
喘いでるサンジを見るとオレのモノだって気がする。
激しく動くとサンジの身体は必死で逃げようとする。
だが中に入ったモノを締め付けるのを止めない。
堕ちていく。
狂っていく。
狂わされているのは、誰だ。
それとも共に狂っているのか。
力まかせに腰を打ちつけると、サンジの身体が一瞬宙に浮く。
終わることのない夜。
ゾロはサンジの悲鳴を聞きながら、快楽の闇に堕ちていった。