君ノ瞳ニ恋シテル

*1*
 
 
 
 
 

「いつの間にか目がその姿を追う。
心がその言葉を追う。

少しでいいから君が欲しい。
君の笑顔で心が満たされる。

ほんの少しの優越感。
君の「特別」になりたい。」
 
 
 
 
 

ゴーイングメリー号の船員は6人になった。
正確には人と呼べるかどうか怪しくはあるが。

「よ・・・よろしく」
おどおどしたチョッパーにみな笑顔で答える。
チョッパーは緊張していた。
トルルクの言っていた「海賊」
これが海賊たちなんだ!!

ドキドキしているチョッパーと違って、みな落ち着いたものだ。
船に出ると早速思い思いのことを始める。

ぽつんととりのこされたチョッパー。
仕方なく、話声のするほうに歩いて行った。
 
 
 
 

「それ、いいじゃねえか。
でも、レディにはもう少し褒め言葉がいるんじゃねえの?」
本人によると「狙撃手」で「天才」で「陰の船長」で「正義の味方」で「頼りになる」
ウソップが詩を書いた紙をサンジに見せていた。
チョッパーはウソップの活躍しているところは見ていない。
自己申告事項は本当なのか・・・?

サンジは楽しそうに笑っている。
すっかり元気だ。
チョッパーはサンジの怪我を治したから、分かるが、
そんなにタフには見えなかった。

ぐったりした細い身体。
血だらけの身体。
青ざめた顔。

見た時、「たすけなくちゃ」と思った。
3人いたのに、どうしてだか、サンジを選んだ。
死なせたらいけない。
何故、強く思ったのか。
 
 
 
 

「なあ、てめえの「特別」ってナミさんじゃねえよな?」
サンジが不意にウソップに言う。
「えっ?違うぞ。なんであんな魔女みたいな女に・・・」
サンジはウソップの詩を見ながら、聞いた。
「じゃ、ダレだよ。この船のヤツ? それとも・・・」
ウソップは真っ赤になった。
「?」
返事がないので不思議そうな顔でウソップを見るサンジ。
「おおおお、オレの好きなヤツはここここ、こんな船にはいない!!」
「・・・」
無言でウソップを見るサンジ。
 
 
 
 

その時だ。
「サンジ!!!おやつ!!!」
船長のルフィの声が聞こえた。

「あー、今、作ってやる。じゃな」
あっさりその場を立ち去るサンジ。
後に残されたのは、真っ赤な顔をして汗をふくウソップ。
 
 

チョッパーは固まっていた。
あのウソップの好きなのって・・・。
あのサンジ?
あの反応は・・・。
オレにだって分かるよ。
 

分かるよ。
あの笑顔。
コドモみたいに笑うんだ。
で、綺麗な身体してるし。
オレもちゃんとした身体に生まれて、あんなだったらいいなと思う。
えっ、オレ、何考えて・・・?
チョッパーは滝のように汗を流した。
 
 
 
 
 

「野郎ども!!おやつだ!!  」
「ナミさん、おやつをお持ちしました!!」
「んん、ありがと」
サンジのナミに対する態度の豹変ぶりに唖然としながら、
チョッパーもおやつをもらう。
女に弱いんだ。
一口食べる。
美味い。
凄く美味い。

「クソうめえだろ」

「サンジーーーもっとくれ!!」
「うるせえ、てめえの分はおしまいだ!!」
にぎやかなおやつの時間。
チョッパーはじゃれあうサンジとルフィを見ていた。
この二人って仲いいよな。
本当に。

おやつを食べてキッチンに食器を返す。
足音がして条件反射で棚の後ろに隠れてしまった。
あっ、オレこの船の乗り組み員なのに。

「あれ?  あー、チョッパーのヤツ全部食ってる!!」
ルフィの声だ。
ドスッ。
「いてえ!!ケリやがったな!!サンジ!!」
「勝手にキッチンに入るなっていってるだろ!!
てめえが、ここ来ると何か食ってくだろうが!!」
「だって、もっと食いてえよ!!」
がさがさという音。
ドスッ。

「盗ってるじゃねえかよ!!このくそゴム!!」
「一個じゃん・・」
「まったく油断も隙もねえ。オロスぞ!!」

なんて、乱暴な船だ。
チョッパーはちょっと後悔した。
この勢いではまた彼等が「トナカイ料理」などと言い出しかねない。
 
 
 
 
 

ガタガタと何かが崩れ落ちるもの音。

「?」
チョッパーは息を殺す。

そしてサンジの怒声。
「・・・・てめえ!!何しやがった!!」
「何って、キスだろ」

は?
今、なんて?
チョッパーの頭の中が真っ白になる。

「オレ、サンジがヤらせてくれたら、食い物ガマンする!!」
断言するルフィ。
よくわからない間があく。
「あーサンジもその気に?」
ルフィの嬉しそうな声。
ずるずると何かを引き摺る音。

「アホかーーー!!」
ドゴッ。
「うわーーー」
ルフィの声が遠くで聞こえる。

かなり、飛んだな・・・。
医者、いる?
 
 
 
 

「あのクソゴム!! 」
サンジがキッチンに帰ってきた。
チョッパーは出る隙を逃してしまう。

今は出れない・・・。
ヤバいこと聞いてしまったし・・・。
早くここから出たいのに。
 
 
 
 

「オイ」
ゾロだ。
三刀流の剣豪。
凄い迫力だ。
今度はゾロか・・・。
ますます隠れないと。
チョッパーは身体を縮めた。
 
 
 
 

*2*



和樹さんの19000リク、ゾロサンベースのサンジ総受。
サンジ争奪戦。
というほどのモノではございませんが。
なぜかチョッパー視点です。

イメージ曲は勿論「君の瞳に恋してる」です。私の大好きな曲の一つ。
オリジナル曲が好きです。boys  town  gangだったか。ゲイの曲だよね、これ。
椎名林檎嬢が最近歌ってたのでご存知の方も多いと思います。
 

クソショウセツ
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