肉体の悪魔

side  ZORO

*2*
 
 
 

サンジがオレを見てゆっくり微笑む。
ネクタイをほどき、胸元をあらわにした。

オレは憑かれたようにサンジを見ていた。
やべえ。
絶対にやべえ。

サンジが近づいてくる。
何考えてやがんだ、こいつ。
時々発情しやがる。

オレはこいつの気紛れにつきあうのは嫌だ。
まるで自棄なその行為。

こいつらしくない。
いつものサンジらしくない。

サンジの指がオレのカラダにふれる。

まるで慈しむように。
柔らかい感覚。

サンジはオレのシャツをたくし上げると胸元に口付けてきた。
ゆっくりと口付けの位置を下げていく。
指がオレの雄にからみつく。
オレは息を殺す。

流されたくない。
いつも自分にブレーキをかけようと思う。
だが止まらない。

サンジは跪いてオレの雄に舌をからめてきた。
その姿を見るだけで、オレは欲情した。
「・・・っ」
サンジが声を上げた。
白い頬が赤くなっている。
サンジももう勃ってる。
サンジがオレをくわえたままで、上目づかいにオレを見る。
濡れた瞳。
いつもの生意気なサンジとは違う生き物。
オレは更に欲情した。

こいつをめちゃくちゃにしてやりてえ。

サンジは目を閉じ、懸命に舌を使う。
自分で雄にも手をのばす。

オレはその手を掴んだ。
冗談じゃねえ。
てめえをイかせるのはオレだ。

苦しいのか離れかけた髪をつかむ。
つかんだ勢いでオレのモノはサンジの奥まで突いた。
サンジはぎゅっと目を閉じ、涙をにじませている。

がまんできねえ。

耐えきれず、オレはサンジの口の中に精を放つ。
ほとんど同時にサンジも精を放った。
飲みきれなかった精液がサンジの顎を伝う。
潤んだ瞳。
荒い息。
露出したカラダ。

やべえ。
止まらなく、なる。

まるで何かに憑かれたように、こいつを欲してしまう。
オレのものにしたい。
オレだけのものに。
カラダの全て。
こいつの目に映るもの全て。

翻弄されるのはオレ。
ダメだ。
ダメだ。
理性をとり戻せ。

「・・・てめ・・・乱暴じゃねえか・・・」
サンジがオレを見上げて言う。
てめえ、どんなツラして言ってんのか分かってんのかよ。
誘うような目つき。
淫らな姿態に目が反らせない。

「勝手にイっといて、よく言うぜ」
オレは平静を装って言う。

負けるものか。
こいつは敵だ。
欲望という名を形にしたような、目の前の悪魔。
オレの欲情をこの上なく刺激する。
かつて感じたことのないような感情。

支配。
攻撃。
肉欲。
混乱。
不安。
征服。
隷従。

壊して。
犯して。
バラバラにして。

だけど。
愛したい。
守りたい。
大切にしたい。

ぎりぎりのところで戦っているオレのココロ。

だがカラダはもうサンジを求めている。
サンジの顎に手をかけ、オレの放ったものをすくいとる。
サンジは従順に口を開けて、指に舌をからめる。

手を放すと、サンジはオレに抱きつき、腕を回してきた。
自然と唇が重なる。
オレは自分の放ったものをなめる。

唾液と精液の混ざった淫らなキス。
むさぼるように互いを求めあう。

どうして、こんな時だけ素直になれるのか。
カラダは言葉より雄弁だ。

こいつはオレのもんだ。
全部欲しい。
何から何まで。

オレはサンジの服を脱がす。
普段は曝されることのない白いカラダがオレを誘う。
めちゃめちゃにして、引き裂いてやりたい。
自分の中に潜んでいた獰猛な欲望。
 

こんな欲望はいらねえ。
だが、とまらねえ。
 
 
 
 

*3*



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見たい  嫌だ