王国の海 |
真っ白なシーツの海でサンジは泳いでいた。
だが自由にではない。
つなぎ止められた体。
体に深々とうちこまれた楔。
「・・・今、何を考えていた?」
尊大な声がサンジを現実にひきもどす。
閉ざされた唇をこじ開けられて、
男の舌が口を犯す。
腰をうちつけられると、
すでに慣らされた体は、
心とは裏腹に喜びをあらわにして震えた。
「あっ・・んんっ」
止められぬ声があふれ、
あたりに響く。
誰かが聞いている。
だが、もうそれを配慮する気持ちは失せていた。
くりかえされる日常。
「もっと啼け」
抽送が速まると、
サンジの喘ぎ声はいちだんと高さを増す。
「ゃっ・・・ああああ」
無意識に男から逃れようとしながらも、
くわえこんだ部分は無意識に離すまいとする。
限界まで体を開かれ、
真上から体の重みごと貫かれ、
サンジの体は激しすぎる悦楽にはねる。
男を知らなかった体は、
男を受け入れて喜ぶ。
幾度となく放たれた己の精で自らの体を汚す。
体じゅうが悲鳴をあげる。
快楽に翻弄され、
意識が定かでなくなる。
涙と唾液でぐしゃぐしゃになった顔を隠そうとするが、
簡単に頬を掴まれて、明るい光の元にさらされた。
繋がった部分からは既にたっぷりと注ぎこまれた液がこぼれ落ち、
太ももを伝っすべり落ちていく。
許容量をこえ、
突き入れるたびに、
激しく精液が飛び散るようになっても、
抱いている男の気が済むまで、
終わることのないセックス。
夜通し続く度をすぎた淫行。
身体中につけられた不自然な跡。
それは消えても、
消えても、
新しい跡によってなくなることは無い。
「も・・・ゆる・・・し・・・て・・・」
悲鳴をあげたら男を喜ばす。
わかっていても、どうにもできない。
みじめに許しを乞う自分。
逃げをうつ体は簡単に押さえ込まれ、
伸ばされた指は簡単に絡めとられる。
まるでクモの巣にかかった蝶のように、
いくらあがいても逃れることはできない。
「ひっ・・・んんんん」
食いしばった歯のすきまから涎がこぼれ落ちる。
抵抗とは名ばかりの姿。
はたから見たら、
好きなように抱かれているだけだ。
「あああああっっっ」
快楽に溺れ、
全てを忘れる。
欲望のままに、
全てを忘れる。
「オイ、どうだ」
「激しいもんだ、今日もな。ほとんど夜通しだからな」
「それ程、ゴールド・ロジャーがご執心ってことだ」
「あれだけ警備や側近がいる中でヨガリまくれる淫売だからな。
でもって掘られすぎてフラフラだ。
王の館からルフィ王子の館に帰るときを狙え」
「庭か・・・。
あの桜の木に隠れて・・・」
「・・・殺せ」
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