桜二重奏
 


 
 

ZORO★SANJI
 
 
 
 
 
 

それはあやしの空間。
人を惑わし、
ないものを求めさせる魔性の時間。

桜の花びらは、はらはらと舞い、
時間を狂わせる。
平常心はどこかへ行ってしまう。
 
 
 

サンジは魔獣状態のゾロに思うままにされていた。
ひきちぎるようにして脱がされた服の心配をする余裕もなく、
必死でゾロの身体にしがみついた。
ゾロの汗や、吐息が、サンジの五感を狂わせる。

体内に奥深く穿たれたソレは、
サンジの身体も心も貫いてしまった。
激しい律動にわきおこる苦痛と、
それ以上に感じる快感。
それはサンジのすべてを焼きつくす。

熟れた肉は、
ゾロを味わい、
逃すまいとしめつける。
ほとばしる精は流れ落ち、
地面に降り注いだ。

ゾロが欲しい。
いっぱいゾロが欲しい。
奥の奥までゾロでいっぱいにして欲しい。

この快楽を失いたくないから。

もう何も考えられない。
キモチいい。
すげえすげえキモチいいけど、
苦しい。
なんでだか、分からねえけど、苦しい。
だけど、キモチいい。

どこをさわられても、
すげえイイ。

「あっ・・・んんっ・・・」
 
 
 
 
 

ゾロは耐え切れず、
声をあげるサンジの首筋をなめあげた。
「ああっ・・・」

喘ぎ続けるサンジの口からは、
唾液がこぼれおちた。
快楽に溺れるその姿に、
ゾロはさらに欲情した。

もっと。
もっとだ。
コイツのぐちゃぐちゃな姿がもっと見てえ。
もっとぐちょぐちょでエキまみれにしてやりてえ。

コイツにこんな事ができるのはオレだけだ。
コイツにこんな事をしていいのはオレだけだ。
 
 
 
 

「イけよ」
そう言うと、
ゾロは激しくサンジに腰を打ちつけ、
すでに知っているサンジの弱いところを責めたてた。

「ひぁあっ・・・」
耐え切れず、
精を放つサンジの姿は、
ゾロをひたすら煽るだけだった。
ゾロは夢中で、
快楽を追い続けた。

いつもは欠けている視角の全てが、
ゾロの下半身を直撃し続けていた。

エロいってんだよ、てめえは!!!!
そんなツラして喘ぐから、
もっとヤりたくなっちまうんだ!!!

身体じゅうオレで埋めつくしてやる。
色んな体位でヤって、
てめえの全てを見てやる。
こんなチャンスめったにねえからな。

このまやかしのように花びらが舞う空間だが、
てめえは消えたりしねえ。

ここに存在して、
オレと繋がって、
オレの動きに反応している。
身体じゅうをヒクヒクさせて、
オレに答えてる。

てめえはくいなとは違う。
ライバルでもねえし、
剣士でもねえ。
ただのコックだ。

だけど、大切だ。
どうしても、失いたくねえ。

ずうっと、
抱いていたい。
てめえは、ずうっとオレに抱かれてりゃいいんだよ。

サンジ、てめえはオレを惑わせる。
だから、時として、無茶苦茶にしてしまいたくなる。
壊したいような、
壊したくねえような。

もし、てめえが誰かに壊されるのなら、
オレがその前にてめえを壊す。
オレはいつかてめえを壊しちまうかもな。

全部、オレで埋めつくしてやりてえ。
コイツの中はあたたかくて、
オレを誘ってる。
オレ意外のヤツを誘えないように、
身体中にオレを覚えさせてやる。

そしたら、てめえはオレのもんになる。
そうさせてやる。
だから、もっともっと、てめえを抱く。

オレしか感じられなくなるように。
 
 
 
 


 


WJ269話「協奏曲」扉絵からの妄想・裏編
表の「桜協奏曲」のゾロサン編です。
やっと裏らしくなりましたね。
 

厨房裏

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