罪と罰

 

*1*
 
 
 
 
 

サンジは夢を見ていた。
誰かが頭をなでている。
背が高い。
影が大きい。
ああ、自分が小さいのだ。
コドモなんだ。

「さよなら」
その人はそう言った。
誰なのだろう、あの人は。
誰だったのだろう、あの人は。

オレはあの人を知っている。
あの腕を。
あの胸を。
あのぬくもりを。
 
 
 
 
 
 
 

「オイ、どうした」
耳元で声がしてサンジは目を開けた。
うっすらとした闇の中、ゾロが覗きこんでいる。

ああ、そういえば。
昨夜やっちまって、そのまま寝ちまったんだ。

「何でもねえ」
サンジはそう言ってゾロの胸に耳をつけた。

正確な鼓動。
力強い存在。

ここがいい。
オレはここにいるのが好きだ。
このぬくもりが。

「なあ、もっかいやろうぜ」
お互いハダカのままだ。
サンジはゾロのモノに手を這わす。
空いている手で、ゾロの身体を確かめる。

ゾロの身体は直ぐに昂りをしめす。
サンジは丁寧にゾロをなであげる。

大切な、大切な身体。
オレの何より好きな、身体。
幾らでも欲しい。

オレがどのくらいゾロを欲しているのか、コイツは知っているのだろうか。
初めて戦いを見た、その時から。
オレの心はコイツにもってかれちまった。

バカ剣豪。
クソ腹巻き。

いくら悪口雑言を並べても思いは募る。
なんでゾロなのか。
そんな事、オレが聞きたい。
誰か教えてくれ。
オレを焼きつくすこの感情はなんだ。
 
 
 
 
 
 

ゾロは目を閉じて、サンジの手や肌を感じていた。
最近、サンジは不安定だ。
サンジを苦しめる夢。
それは何なのか。
多分本人も気づいてはいない。
原因も分からず苦しむサンジ。

苦しんで。
苦しんで。

ゾロを欲しがる。
自らを汚すように。
一時の快楽を求める。

どうしたら、いい?
段々と輝きを鈍くする瞳。
抱きしめると懸命にしがみついてくる身体。
恐らく全てが無自覚。
心より先に身体がSOSを出している。

サンジを助ける?
どうやって。
身体を繋げて、それでいいのか。
 
 
 
 
 

サンジが動き、ゾロに覆いかぶさってきた。
ゾロのモノがサンジの口に含まれる。
「・・・・く・・・」
上手いもんだ。
ゾロの思考も快楽の為に途切れる。
自制していた精神が、肉体が解放を求める。

限度のない欲望は危険だ。
だが、止まらなくなる。

サンジはオレが自制しているものを壊そうとする。
自分の身体を使って。
オレの中の暗い欲望を煽る。

滅茶滅茶にしてやりたい。
跪かせたい。

オレはサンジの頭を掴む。
やわらけえ、髪。
身体を起こしても、サンジは懸命にオレに奉仕し続けていた。
オレは凶悪な気分になって、サンジの喉の奥深く己のモノを突き立てる。

「・・・・ぐ・・・」
息苦しいのか、涙を流している。
だが、サンジのモノもはっきりと昂っているのが見える。

オレの中の何かがはじけとぶ。
オレは腰を動かしサンジの口を犯す。
倒れそうになるサンジの頭をがっちりと捕らえ、逃げることは許さない。
眠る前にも、たっぷり出していた筈だが、また勢い良く精液を吐きだす身体。
サンジが身を震わせながら、オレの放ったものを懸命に飲みこんだ。
オレはそれを見ると更に興奮した。

何度ヤッても駄目だ。
どうしてこんなにコイツに欲情するのか。
止められねえ。

激しい淫行の始まり。
だが、火をつけたのは、サンジ。
オレの欲望に火をつけたらどうなるか、分かっているはずだ。

オレはサンジの尻を高く上げさせると、サンジの身体を犯した。
「あああっっっ」
熟れた身体はオレのものをきつく包み込む。
中にはすでにたっぷりとオレの精が入っている。
溢れ出るソレがサンジの太ももを伝わり、シーツにこぼれおちた。
ベッドがきしみ、薄い闇の中、裸体が踊る。
 
 
 
 

「あっっっ」
サンジはバラバラになる意識の中で考える。
ゾロが欲しい。
クルシイ。
キモチイイ。
オレはゾロでいっぱいになる。
ゾロ、オレの中をお前でいっぱいにして。
何も考えなくなるくらいに。
 
 
 

オレの罪。
存在した罪。
他人の夢をうばった罪。
他人を守れなかった罪。

助けて、ゾロ。
 
 
 
 
 

*2*



ありなさんの20000リク、「サンジがゾロを好きで離れない」「精神的にヘン」なゾロサンです。
どん底に落ちてて必死でゾロを求めてるサンジ。
困りつつサンジを抱くと加減できないゾロ。
重いです、かなり。
 

とりあえず、続く。
 

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