ドッグスクール小野(犬の訓練所)  メール質問箱
愛犬Q&Aコーナー(No.035)


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質問:脚側停座と脚側行進について教えてください!(木村さん:茨城)

現在1歳1ヶ月になるラブ×フラットMIXの男の子を独学で訓練しております。
室内飼いで、訓練は午前中に15分程度、夕方に15分程度です。 それ以上だらだらやると、集中力が落ちてくるのが目に見えて解るので いつもそのくらいの時間で切り上げてしまいます。 この間、どうにかCDの試験はパスしました。

質問は脚側停座と脚側行進についてです。
脚側停座は、位置がどうにも良くなりません。 私に向かって少し斜めに座って、顔を見上げて「どう?褒めて」と見上げます。
脇に付く意識はあるようなのですが、そこからが進みません。 リードで誘導しますが、何度もやるとそれだけで犬の気分が沈んでしまい、 その後の訓練がなんとなくやる気の無いものになってしまいます。
私自身の誘導の仕方、位置の直し方がどうも悪いような気がします。
犬にしてみたら、「ちゃんと脇についたのに、どうして褒めてくれないの?それどころか、 どうしてチェーンカラーを引っ張っていやな思いさせるの??」と、そこで止まってしまっていて、 ここ、ここでちゃんと座れば褒めてもらえる!というところまで行っていないような気がします。
脚側に犬が自分から入るようにするには、どんな誘導方法が良いのでしょうか?

もうひとつ、脚側行進についてなのですが、遅れます。 たまにとぼとぼと歩くこともあります。
おもちゃをちらつかれてテンションを上げるのですが、 おもちゃをポケットにしまったとたんにがっかりしたように仕方なく歩きます。 声をかけて、褒めながら触りながら歩くのですが、手を離したとたんに遅れます。
私もつい、本番ではおもちゃが使えない、触れないと思ってしまい、 すぐにすたすたと歩いて様子を伺ってしまいます。 そうすると、だいたい遅れます。 もう少し、おもちゃを使った練習を積むべきなのでしょうか?
また、練習しすぎて犬がげんなりしてしまう・・・ということもあるのでしょうか?

CDは、おまけの合格でした。
これから訓練を進めるにあたって、基本中の基本である脚側停座と脚側行進を いまのうちにきちんと入れておきたいと思っています。


これからも、HPをちょくちょく覗かせていただきます。
どうかお体に気をつけて、頑張ってください。
アドバイス

先ず訓練時間についてですが、朝夕15分程度行われておられるようですが良い考えと思います。ダラダラと時間を掛けて行うと集中力が薄れ、上手くいかない事が多いようです。
しかし逆の考え方をするならば、ダラダラと長時間行なう事により“落ち着いた家庭犬”を作ることも出来ます。
いずれにせよ、御自分の愛犬をどのような性格にするかで躾方法も違ってきます。

脚側停座と行進はとても大事な訓練で、これが上手くいけば他の科目も上手に見えます!

脚側の位置が少し前(指導手の顔が見える位置)に座るようですが、今の時期(初等科)では問題ないと思いますが・・・!
確かに悪い位置でOKにしていたら「それが正しい」と愛犬が思い込んでしまうかも知れません。しかし今はまだまだ初歩の段階でしょ! 少し前でも指導手(飼い主)の顔を見て座るのは大変素晴らしい事と思います。中等科⇒高等科と進むにつれ、更に作業意欲が必要となります。
極端な前に出ない限り、そのまま訓練を続けても良いと思います。(私個人として・・・)
最善としては指導手の真横に付き、顔だけ集中して見上げてくれれば言う事ありません!

脚側行進の遅れについても上記の停座に関連していると思われます。
一生懸命飼い主さんの顔を見ようとしているのに、後ろにショックを掛けられる・・・これでは行進する時に意欲が出るものではないと考えます。
本番ではおもちゃが使えない」とあります。本番とは訓練試験でしょうか、それとも訓練競技会の事でしょうか? 競技会の場合、私も訓練審査委員として見させて頂いておりますが特に作業意欲も重要なチェックポイントとして点数を入れています。例えば伏臥(フセ)一つとっても、普通に伏臥する犬と、音の出るような素早い伏臥では印象度が全く違ってきます。

訓練する上で大事なことは“意欲”です。
あまりに最終的な形にとらわれて、意欲を失うような訓練ではいけません。
オモチャを使用してテンションを上げるのも一つの方法です。しかしそれが無くなるとガッカリするのは使い方が悪いと考えます。“まだまだオモチャが欲しい”・・・で終了させておかないと次の日の訓練が上手くいきません。(腹八分で意欲を付けて終了させましょう!)
ただオモチャより大事なことは“飼い主の気持ち”です。
訓練を飼い主が楽しくやれば愛犬も楽しいのです。飼い主さんが喜ぶから愛犬が頑張るのです!褒め方や叱り方を更に勉強されることが先決でしょう。

※ 訓練の最後に楽しい事や自信のある科目をさせるのが重要である事を申し添えます。