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愛犬Q&Aコーナー(No.008)


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Q&Aコーナー(No.008)
質問 (福岡;モモのママさん)

WEBで「嘱託警察犬指導手」というのを見て疑問に思ったのですが、警察犬のハンドラーっていうのは、嘱託の人がやるのでしょうか? あるいは正規(?)の警察官がやる場合もあるのでしょうか?

あと、警察犬というのは職業身分としては警察官という公務員扱いなのでしょうか?
また、警察犬のオーナーは警察? だとすれば犬にも給与とかもあり???(笑)
事件捜査中に指導手の人に危険が及ぶことなんかもありそうだし、どういうシステムなのかな〜とふと思いました。
その昔「刑事犬カール」って言うTV番組がありましたが、あの時は刑事だか警察官だかの自宅に同居していたような。それかその家が訓練所だったような・・・。
お答え

一般に「警察犬」と言うと警察が所有していて、事件捜査に出動しているように思われています。
それらの犬は「直轄警察犬」と呼ばれています。警察官の方達が勉強されて、警察所有の犬を捜査に使われています。(もちろん合格した犬達です。)訓練士免許を取得されている方も居られます。
ただ、全ての県警が直轄警察犬を所有しているわけではありません。また所有されている県警においても絶対数が足りているわけではありません。そこで「嘱託制度」を採用しています。

各訓練所や個人で弛まぬ訓練を経た犬達が、厳しい採用試験に合格して初めて実動捜査要請が県警(鑑識課)より入ります。この犬達はお分かりのように、一般個人の所有になります。
嘱託警察犬の出動は訓練士または愛犬家の指導になります。ですから、公務員扱いにはなりません。
出動料は多少でますが、あくまでボランティア精神がなければ出来ません。(深夜になることも・・・)
捜査中に危険が及ぶこともあります。私の場合は凶悪犯の捜査に出動したことはありませんが、犯人捜索の時は常に警察官の方にガードしていただきました。 その他、地形や交通などにより気を緩めるわけにはいきません。
山中の捜索では何があるか予測が付きにくい事が多々あります。
また犬に集中している為、交通量の多い場所では特に注意が必要です。
出動要請内容も詳しくお知らせしたいのですが、内容が内容だけに割愛します。

「刑事犬カール」・・・懐かしいですネ!
あのTVの警察犬は「直轄」の設定でした。直轄警察犬訓練所の中でのドラマだったと思います。
最近の犬の活躍は「警察犬」に留まらず、「災害救助犬・雪山救助犬・水害救助犬・・・・・」
「盲導犬・聴導犬・介助犬・・・」それに「アニマルセラピー」など多岐にわたっています。
ますます犬達の活躍を期待すると共に、さらなる犬の地位向上を願いたいと思います。