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荒れる子供たちに対する給食からのアプローチ
 
1.アレルギー・アトピー
 
 戦後の栄養学は、「人間の標準的な成長にとってどのような栄養が必要か」という観点から出発しましたので、「一人一人の人間にとって必要な栄養は個体差がある」という観点や、「一人一人の人間にはアレルギーが起こっている」という観点や、「人間には自分の体の中に深い判断機構があり、食物の「好き嫌い」の判断は、その判断機構から響くものが多い」といった観点が抜け落ちていたのです。
 多くの日本人は、良くも悪くも頑張りやですので、「体にいいものは食べなければならない」と思い、「体にいいものを食べようとしないあなたはわがままです。そのわがままを直さなければならない。」と思い、子供たちにその努力を押しつけてきたのです。
 
2.アトピーとアレルゲン
 
 アレルゲンを体外に排出しようとする機構が狂い十分その機能が発揮されない場合に、関節の裏の皮膚等からアレルゲンを排出しようとする「アトピー性皮膚炎」や、気管支や目や鼻の粘膜からアレルゲンを排出しようとする「アレルギー性鼻炎」が起こります。
 本来、アレルゲンの排出は肝臓と腎臓の働きで起こるのですが、副腎皮質ホルモンが十分分泌されていないと、リンパ液がアレルゲンを肝臓と腎臓に運ぶ前に関節や粘膜から体外に排出しようとしてしまうのですね。
 肝臓と腎臓のアレルゲンを排出する働きが十分起こっていないと、アレルゲンの濃度が高まり、乳児から幼児では、体がのけぞったり、つまさきだちになったり、噛めなかったりという体の現象が起こります。
 さらに、高熱が出ますと、自閉症系や脳性麻痺系のSDやLDがおこったり、てんかんが起こったりする場合があるのです。
 
3.アレルギーとアレルゲン
 
 人間の体の機能が、アレルゲンをどのように扱ったらよいか訳が分からなくなったときに、中耳炎や扁桃腺炎や蓄膿症や、喘息や、接触アレルギーや、食物アレルギーが起こるのです。
 人間の体の各部位では、それがアレルゲンであるかどうかの判断を下し、どのように処理をすべきかを副腎皮質に聞いている状態にあるのです。
 ところが、知覚神経系が仙骨と腸骨でつまってしまうために、各部位から副腎皮質への報告の情報が途絶え、
 副交感神経系が頸椎と肩胛骨でつまってしまうために副腎皮質から各部位への命令の情報が途絶えてしまうのです。
 すると、格部位では、アレルゲンをどのように扱ったらよいか訳が分からなくなり、身もだえが起こりアレルギー現象を起こすのです。
 
 上記の意味のアレルギーが体にある場合には、手足が冷たくなり、乳児から幼児期に高熱が出ますと、自閉症系のSDやLDが起こる場合があります。
 
4.鬱病・精神分裂病とアトピー
 
 副腎皮質ホルモンの分泌が十分でありませんと、甲状腺ホルモンと下垂体ホルモンの分泌が不安定になり、自律神経失調症が起こってきます。
 甲状腺ホルモンが減退しますと、眠たくなり、鬱病が促進されます。
 甲状腺ホルモンが昂進しますと、興奮状態になり、グルグル循環する思考が止めどなく続くようになり、広義の精神分裂病の状態が起こります。
 下垂体ホルモンの分泌が減退しますと、小人症がおこります。
 
 副腎皮質ホルモンの分泌が十分でない状態、つまり、アトピーの状態で、淡黄生野菜特にレタス(チシャ)を食べますと、甲状腺ホルモンが昂進し、広義の精神分裂病の状態が起こりやすくなるのです。 
 
5.アレルギーと行為障害・痛風
 
 骨盤(腸骨)で知覚神経系が堰き止められているときには、同時に副交感神経系も堰き止められていることが多いのです。
 すると、足に起こっている意識(特に他者と世間に対する自分の本当の感情)が脳の意識に届かなくなるのですね。
 すると、脳の意識に他者や世間へのへのむちゃくちゃな要求が起こるのです。これが痛風です。
 また、自分の本当の感情が響かないために、脳の感情が暴走してしまい、他者や世間に対し反抗し暴力行為を行うようになるのです。これが行為障害です。
 
 にがりを含まない塩を食べ続けていますと、骨盤と肩胛骨の形成が遅れるのです。
 すると、行為障害と痛風を起こしやすくなります。
 人間は海の塩を通して人類共通の感情を共有してきたのです。ところが、海のにがりを含まない生成された塩を日本人が食べはじめて100年になるのです。
 
 
6.アトピー・アレルギー・行為障害・痛風・分裂病への食事からのアプローチ
 
1.アレルゲンとなる食物を食事から除去します。(鶏卵、鶏肉、青身の魚、レタス、緑黄野菜、貝類、牛乳、牛肉、豚肉、米等、……一人一人違いますよ、そのために具体的に調べることが必要なのです。)
 一人一人のための除去食が、どのように運営したらできるか、給食の現場と検討することが大切です。
 
2.アレルゲンとなるものを体外に排出する機能を回復するための食物を食べます。
 ア)胚芽米や五分搗き米を食べます。(米にアレルギーがある場合には、米へのアレルギーがなくなるまで待って食べます。)
 イ)粟や稗を混ぜた米を食べます。(米にアレルギーのある場合に有効なときがあります)
 ウ)ライ麦パンを食べます。(米にアレルギーのある場合に有効なときがあります)
 エ)ジャガイモを食べます。(米にアレルギーのある場合に有効なときがあります)
 
3.にがりの入った塩を使います。(シママース、赤穂の甘塩、海の精、等)
 
4.レタスを除去し、生野菜のサラダをできる限り減らします。
 
5.化学調味料を廃止します。砂糖は三温糖やざらめを使うようにします。
 
6.無農薬野菜や有機栽培の野菜の調達法を考え実施します。
 
7.国産の食料を調達するようにします。
 
8.化学洗剤(合成洗剤)の使用をやめ、石鹸を使うようにします。(しゃぼんだま石鹸等)
 
 ただし、私の語ることを鵜呑みにしないで、一人一人の子供たちのアレルギーをOリングテストで確実に調べるところから出発してください。

 そして、白米と胚芽米、にがりの入った塩とにがりの入らない塩、レタス、化学調味料、さらした砂糖と三温糖、農薬を使った野菜と農薬を使わない野菜、合成洗剤と石鹸、の違いも、子供たちと自分自身で調べてください。
  これも、Oリングテストで調べられるのですよ。

2000年10月30日

千葉義行 

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