キミ子方式絵画指導法・クレヨン画の基礎 NO.2
2.水彩によるにんじんの描き方 3才〜大人
(1)絵を描く姿勢
床や畳に正座してから、四つ這いになって描きます。
こうして描きますと、頭と頸椎が自分の描く点に平行して移動します。
これにより、位置・座標を定めることができ、画用紙の中に、自分の均衡感覚で、自分の秩序感を表現できるようになるのです。(2)用意するもの
赤、黄色、青、白、の絵の具
パレット
絵筆 16号くらいの丸筆の大筆 毛のやわらかいもの
水差し
雑巾
にんじん 茎付きのものがベターです
(3)にんじんの色造り
赤 赤と黄色 赤と黄色と青 赤と黄色と青と白 最初ににんじんの赤い色を造ろう。
大きな筆を持って、
筆は字のところを持とうね、
お水でブルブルッとして、
赤をいっぱい取って、
パレットでグルグルッと混ぜよう。次に、黄色を赤よりいっぱい取って、
赤のところでグルグルッと混ぜよう。にんじんさんの色に近くなったかな。
こんどは、青をほんの少しだけ取って、
さっきの色に混ぜてみよう。
にんじんさんの色にもっと近くなったかな。*青の分量はごく微量です。手を取っていっしょに作業した方がベターです。
次に、白を少しだけ取って、さっきの色に混ぜてみよう。
にんじんさんの色にもっともっと近くなったかな。
(4)にんじんを描こう
にんじんさんは畑の土の中で、もりっもりっと下の方へ大きくなるんだよ。
だから、もりっもりっといいながら描こう。*子どもの手を取って… もりっ、
*丸くふくらむ感じで描きます。
右利きは、左から右へ、左利きは右から左へ、描きます。もりっ、
*描き始めるまでは手を取り、後は、手を添える感じで、
子どもがひとりで描けるようになったら手を離します。もりっ、もりっ、もり、もり、も、も、ぷるぷるぷる、すー……
*にんじんがだんだん細くなることを、言葉で表現し、言葉かけをします。
すると、子どもの言語が無意識の感情を手に伝えるようになり、描くにんじんが生き生きとし、だんだん細くなります。(5)くきの色造り
さあ、にんじんさんの茎の色を造ろう。
まず、筆を洗おう、お水でブルブルブルブル。
黄色をいっぱい付けて、パレットでクルクルクルクル。
今度は、青をいっぱい付けて、さっきの黄色と混ぜよう。グルグルグルグル。
赤は、ほんの少し付けて、さっきの色とグルグルグルグル。
白も、ほんの少し付けて、さっきの色とグルグルグルグル。
さあ、すてきな茎の色のできあがり。
(6)茎を描こう
さあ、茎を描こう。
茎は、おひさまに向かって、ビュー、のびろのびろ…*手を取って描きます。
筆は前に傾けて。*二本目からは、
子どもに描かせます。*子どもの後ろで、
のびろのびろ…
と声をかけます。
名前を書いて、できあがり。
1999年8月