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人の手で造られた物を描く

木馬は、子ども達が乗って遊ぶために、職人が造った物です。

ですから、職人が心を込めて造ったときに、一つ一つの部品に方向が現れるのです。

これまで、植物とイカを成長の方向で描いてきました。
植物も、イカも、生物ですから、成長の方向を持っており、それは、観察すればたやすく見つけることができるものでした。

この点、人によって造られた物は、方向を見つけるのが難しいのです。

キミ子方式で長年絵を描いていますと、 手を描く物に添って動かすと、手が重くなるものですから、どちらの方向に描いたらよいか直感で分かるようになります。
また、この方向が分かる力は、オィリュトミーで磨くことができます。

人間の足は、腰から下に向かって踏ん張っていますね、ですから、人間の足を描くときには腰から足先に向かって描きます。
この木馬も、職人の気持ちは上から下に向かっていますから、上から下に向けて描きましょう。

木馬に乗りますと、懐かしい感じがします。
乗り手の気持ちが、他者の気持ちを思いやったり、過去を思い返すからなのですが…、
すると、後ろへ向かう方向が現れます。
ですから、鞍とそりには、後ろへ向かう方向が現れます。

頭の中は言葉をしゃべろうとするために前への方向が現れます。

ですが、たてがみは、ふつうの動物の毛がそう生えているように、鼻から頭にかけて描くのが一番自然なのです。

 

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