『旅行の進化論』

 

書評今週の3冊(編集工学研究所)

http://www.eel.co.jp/03_wear/01_weekly3/020604.html

 


 原始時代の旅行から説き起こし、ローマ帝国が旅行大国だったこと、ほとんど生涯を旅した中世の王様、現代の大衆旅行、将来のコンピューターによるバーチャルリアリティー旅行まで、旅行の歴史を網羅。豊富な資料と、貴重な挿絵をもとに、ゆったりとした旅の精神を取り戻すことを訴えている。

 約700に及ぶ詳細な索引と注で、なじみのない地名、人名もよくわかる。

 目  次     
序  いってらっしゃいよい旅を!
第 1 章  青銅器時代の旅の落とし物
第 2 章  旅行大国ローマ帝国: 大忙しの観光ガイド/インドも載っていた古代ローマの旅行地図
第 3 章  中世は王様もさすらいの旅人: エルサレム巡礼のみやげ話はエジプトの人工孵化器/ぼろぼろの服からマルコ/ポーロが取り出した宝石
第 4 章  アメリカへ、アフリカへ: アメリカを発見した水夫トリアナ/南アメリカ原住民の殺戮を知られたくなかったスペイン
第 5 章  教養旅行、じつは上流子弟の大尽旅行: 宿に押し寄せた有象像無象の押し売り/女房の温泉旅行の帰りは情夫つき/ゲッチンゲン大学に旅行ゼミ開設
第 6 章  文化人の旅行熱: 宿の床にごろ寝した大芸術家ホドヴィエツキー/あこがれの南国イタリアへ/パレ・ロワイヤルのカフェで一皿のババロア
第 7 章  十八世紀のスイスブーム: 絵葉書の始まり/ライン川旅行に繰り出したイギリス人
第 8 章  平均時速10キロと飛ぶような速さ: 拷問箱といわれた駅逓馬車/タバコの煙で船が動くの?
第 9 章  旅行産業は団体旅行から: 休日がなかった労働者は「月光l旅行」/町から町へ駆けめぐり、金、金、金ばかりの旅/話の種は「この夏どこへ行った?」
第 10 章  旅行はコンピュータで仮想現実世界へ
訳者あとがき
訳注をかねた索引

著  者     WINFRIED LOESCHBURG

訳  者     林 龍代/林 健生

体裁など     B6判、221頁、青弓社刊、1,600円+税

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