何となく対話風。
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ジェオ「時に、セロカ殿」
セロカ「何?」
ジェオ「30の質問にあった『実は魔王の息子』というのは事実なのですかな?」
セロカ「あー……うん、嘘じゃあない。でも、多分想像してるのとは全然違うよ」
ジェオ「すると?」
セロカ「僕とアイークの生まれた大陸じゃ、ヒューマン以外は人間社会から認められていなくて……
ようするに、エルフもドワーフもホビットもヒューマンからはゴブリンなんかと同じ『魔物』とされてたんだ」
ジェオ「ふむ……?」
セロカ「で、『魔物の集落』が見つかったら、ヒューマンは討伐するよね?」
ジェオ「……」
セロカ「僕の生まれたエルフの集落はヒューマンに見つかって滅ぼされた。
それで、生き残りの一人のエルフが復讐に狂った。ヒューマンより高度な魔術を駆使して、大勢のヒューマンを殺した。
ヒューマンから『魔王』と呼ばれ畏れられたそのエルフが、たまたま僕の父親だった。それだけの話」
ジェオ「何と……」
セロカ「まぁ、本当に昔の話だよ。僕だってすっかり忘れちゃってたくらいの。気にしない気にしない」
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ジェオ「ところで、アイーク殿はセロカ殿に大きな恩があると申しておりましたが」
アイーク「まぁ、そうだな。何というか、セロカがいなかったら今頃オレは存在してなかったってなくらい」
ジェオ「命の恩人、ということですかな?」
アイーク「似たようなモンかなぁ。何て説明すりゃいいのかはわからんが」
ジェオ「……複雑そうですなぁ」
アイーク「セロカみたいにオレはべらべら喋りたくないの! ったく、恥ずかしいったらありゃしねえ」
セロカ「……だって、僕よりいろんな意味で酷いんだもんね、アイークのって」
アイーク「言うなぁ!!」
ジェオ「ほほう……それは非常に興味深いですなぁ」
セロカ「あのねあのね、こそこそこそこそ……」
ジェオ「…………なるほど、それはそれは……」
アイーク「だーっ!! やめろー!!」
ジェオ「生まれる前に殺されそうになっていたところをセロカ殿に助けられ、
そのままセロカ殿に引き取られ育てられるも旅の途中ではぐれてしまい、路頭に迷っていたところをとある一族に拾われ
仕方なくその一族の一員となって働いていたものの、どうしてもセロカ殿への恩返しがしたくて
とうとう冒険者になってそこを飛び出し、無事セロカ殿と再会を果たした……ですかぁ。感動ですなぁ……」
アイーク「……へ?」
ジェオ「生まれる前からいろいろ苦労なされたんですなぁ……」
アイーク「あ、ああ……まぁ、そりゃ」
セロカ「ね、酷いでしょ?」
アイーク(……嘘は言ってないけど、いいのかこれで……?)
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リュシス「全く、下等生物の姿は不便でならん。力と魔力に溢れるはずのこの私が、あの酒樽坊主にその両方で劣るなどと!」
ジェオ「……それは私のことですかな? 確かに我らドワーフは無類の酒好きではありますが、酒樽ではありませんぞ」
セロカ「えー? ドワーフって切ったらお酒が出てくるんでしょ? だったらドワーフ=酒樽で合ってるじゃん」
ジェオ「……セロカ殿までそんなことを……」
アイーク「……他種族からそう評されるほどドワーフが無類の酒好きってことなんだよ。中には常時赤ら顔のヤツもいるしさ」
ジェオ「全く、酒樽など人聞きの悪い。我らが皆ヒューマンの中年男性の間で流行っているという
『めたぼりっくしんどろーむ』だと誤解されてしまうではないですか。
実際は我らの体は脂肪ではなく鍛え抜かれた鋼の筋肉で出来ておるのですぞ」
セロカ「うん、脳みそまで筋肉なんだよね。ジェオの魔法って全部気合入れてるだけなんだよね」
ジェオ「……」
アイーク「……ネタにされるほど愛されてるってことだ。そう落ち込むな」
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ジェオ「ところで、リュシス殿は誰かを探してファーメリア大陸へやってきたと仰られておりましたが」
リュシス「ふん、あの馬鹿部下め。下等生物に混じって人間ごっこにうつつを抜かすとは、呆れたものだ。
我らのプライドというものを一度ガツンと叩き込んでやらねばなるまいな」
ジェオ「(ということは部下も自称魔族なのですかな……)ふむ、ところでその部下とやらは見つかったのですかな?」
リュシス「見つかったと言えば見つかったのだが、酒場から引っ張り出そうにも破格の金額を要求されてしまうのだ」
ジェオ「……」
リュシス「全く、実力が違いすぎるとは失礼な。本来なら私の方があやつよりも何倍も強いというのに」
ジェオ「リュシス殿が修行なされば良いだけの話ではありませんかな……?」
リュシス「この姿で修行しても本来の姿に戻ったときにはまた元の木阿弥なのだ!
それに、そんなかったるいことを私にせよと言うのか! この誇り高き魔族たるこの私に!」
ジェオ「……」
セロカ「……どんなに叫んでも、魔族実装されない限りリュシスはただのニャーミアンに過ぎないんだよね……」
アイーク「ただの、じゃないだろ。中二病真っ最中の危ない猫だ。近寄りたくないもんだな」
リュシス「貴様、そこまで愚弄するか――っ!!!」(アイークに殴りかかる)
アイーク「あらよっと」(回避)
セロカ「……勝負にすらなってない」
ジェオ「ニャーミアンは不器用ですからな……今のリュシス殿が今のアイーク殿に攻撃を当てるのはまず不可能でしょうに」
リュシス「ぜーぜー……おのれ、不器用なこの肉体が憎らしい」
アイーク「……しかし、どうしてだったらニャーミアンの姿なんてとったんだ。ホビットの姿ならよかっただろうに」
リュシス「この姿が一番本来の私に似ていたからだ! 文句はあるか!」
セロカ「……魔族実装されて、顔が全部小悪魔少女系だったらどうするつもりなんだろう」
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リュシス「ふはははは、どうやら私の時代がやってきたようだな!」
セロカ「アルゴルが冒険者として認められたからねぇ……それにしても、凄いね。装備制限が」
ジェオ「ステータスの総合値が高いという優位が台無しですからな」
アイーク「……今のところ、マゾい種族だから魔族だとしか思えないんだが」
リュシス「貴様、未だに愚弄するか――っ!!!」(アイークに殴りかかる)
アイーク「あらよっと」(回避)
セロカ「……未だに勝負にすらなってない」
ジェオ「アルゴルは不器用かつ鈍いですからな……ますますリュシス殿がアイーク殿に攻撃を当てることが不可能に」
リュシス「ぜーぜー……おのれ、相変わらず猪口才な!」
アイーク「曲がりなりにも盗賊だからな、器用さと素早さには自信あるぜ。さすがにホビットには劣るけどな」
セロカ「……僕はアイークを盗賊に育てた覚えはないんだけどなぁ」