拳武館館長であり、緋勇弦麻と対を成す陰の龍。
彼自身は、【拳武の正義】など微塵も信じておらず、ただ、親友の遺言を守り、その遺児に可能な限り【普通の生活】を送らせる為に、裏に精通した力が必要だったのでその地位を継いだ。
彼らの時代の【闇の聖母】神夷 衣更に命を救われ、その想いを引きずっているために、いまだ独身。
龍麻のことは、小学生時代に、少しだけ基礎を教えたので、零話 『龍之刻』時点で知り合い。
東京を護る飛水の末裔であり、四神のひとりだが、玄武の宿命も、飛水としての任務も、実はさほど重要視していない。
祖父や一族の期待を裏切る方が、むしろ面倒なので従っていた。
今現在も、彼が最上の使命としているのは、東京・黄龍を護ることではなく、緋勇龍麻本人を護ること。
九角天戒の再生体。
美里藍のことは、女として見ていたのではなく、身内として大切にしていた。
記憶も力もほぼ有しているが、本心では、記憶(再生したこと)を拒んでいた為、天戒の時よりも戦闘力がやや劣る。
荒っぽいが、皆を大切にしていて、一族に慕われた良い当主であった。
だが、本人は長としての地位を、望んでいなかったのもまた事実。
世間一般からどう思われようと、全て割り切って徳川に下り、一族の命だけは護った龍斗を、実は尊敬していた。
緋勇龍麻の対の存在である陰の龍で、冗談ではなく最大の敵。
犬猿の仲とは、彼らの関係のために存在するような言葉であり、鳴瀧でさえ、それについては投げている。 ちなみに、お互いの呼び名は、りゅう もみじ。
本編とは異なり、龍麻への呼びかけは『お前』。『君』は再会時のみ。
性格は、龍麻と基本的に似ているので、ソリがあわない。
他者への期待、関心が非常に薄く、そしてそれを龍麻とは違って、態度に出している。
拳武で最高の性能を誇る暗殺者。
決して殺人淫楽症ではないが、躊躇いも一切存在しない。
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