南国のクラブでアシッドジャズに酔う。
バンコックは眠らない街だ。特に週末になれば若者たちは街に繰り出して、あちこちのクラブやバー、レストランは大賑わいだ。この街に何軒かあるジャズクラブも朝までジャムセッションが続く。腕に覚えのあるミュージシャンや単なる出たがり屋の酔っぱらいたちが、次から次へとステージに上がっては演奏をくりひろげている。演奏される曲は流行りのアシッド系ジャズが多い。インコグニート、ブラン・ニュー・ヘビーズ、ボビー・コールドウエル、ジャミロクワイなどタイトなナンバーが続く。私も何曲か飛び入りで演奏したので、レギュラーのバンドメンバー達ともすっかり仲良くなった。
何回目かのセッションを終えてステージからテーブルに戻ると、さっきから隣のテーブルで私を気にしていた女の子達のひとりが意を決したように話しかけてきた。
“香港? それともシンガポールから?”
“いいや、日本人だよ。”
“うそ。日本人は英語話せないの知ってるよ。”
“実は日系アメリカ人なんだ。”
そんな会話をしているうちに彼女達とも仲良くなった。GIGが終わって一緒に食事に行こうという事になり、彼女達の車であるホテルのレストランへ行った。
朝の4時だと言うのにレストランはほぼ満員状態。空いてる席に案内してもらって、しばしメニューを見ていたが、オーダーは彼女達に任せることにした。
“辛いもの、大丈夫だよね?”
“少々辛くてもOKだよ。”
女の子の一人がウエイターにオーダーしている時、他の二人が私の方を見てクスクス笑っている。
“どうしたの?”
“彼女がウエイターに少し辛くしてって言ってるの。”
しばらくして大きな器に入ったトム・ヤム・クン(エビのスープ)が運ばれてきた。一口食べると口から火が出そうになった。
“これが、少し辛いの?”
彼女達はクスクス笑うばかり。おいしいおいしいと言って食べている。確かに美味しいんだけど..。でも癖になりそうだった。
トム・ヤム・クン(えびのスープ)
| えび・【400g】 ふくろたけ(無ければしめじ)・【100g】 レモングラス・【1本】 カー(無ければしょうが)・【3辺】 バイ・マックルー(無ければレモンの皮)・【2枚】 プリッキーヌ(生の唐辛子)・【10本】 ねぎ・【1本】 ナムプラー・【大さじ2】 レモン汁・【1個分】 ナム・プリック・パオ(市販品でもよい)(*注)・【大さじ2】 鶏がらスープ・【3カップ】 コリアンダー生・【少々】 *注・ナム・プリック・パオの材料 唐辛子・【6本】 玉ねぎ・【1/2個】 にんにく・【1/2ふさ】 干しエビ・【1/4カップ】 カピ(シュリンプペースト)・【大さじ1】 ナムプラー【大さじ2】 コリアンダーの根・【1本分】 クローブ・【10本】 ブラックペッパー・【小さじ1】 レモン汁・【大さじ1】 砂糖・【大さじ2】 サラダオイル・【1カップ】 タマリンドペースト(無ければ梅干)・【大さじ1】 |
| @.鶏がらスープを加熱し、沸騰したらコリアンダー以外の材料を全て入れる。 A.5分煮込んで塩味を整える。 B.器に盛ってコリアンダーを飾り出す。 *注・ナム・プリック・パオの作り方 @.唐辛子、にんにく、干しエビ、玉ねぎをサラダオイルで炒める。 A.香ばしい香りがしてきたらその他の材料を全て入れ、火を切る。 B.冷めたらミキサーにかける。 |
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