■ルアーのカラーについて    

 ブラックバスは色を見分けることができるかどうかについて、私の持つ資料によると、アメリカの科学者の実験で、バスは多数の色を見分けられることが証明されているとある。しかしどんな色を好むのかということについては、確かな結論は出ていないようだ。人間にも色の好みは人それぞれなのだから、バスもきっと好みが違うんだろうと思う。
 私達の使うトップウォーターのルアーはというと、ベイトに似せるということはしないから、本当に自由でカラフルな塗装のものが多く存在する。その中から自分の気に入った色を選んでいるのがほとんどで、バスがどんな色を好んでいるのかということはあまり考えには入れていないはずだ。ルアーを買うときにも、こういう状況のときにこの色が必要だ、などということはほとんど考えてはいないと思う。例えばザラを買おうと思ったら何色かあった場合、この色は朝用、これは晴れ用、これは曇り用というふうには買わず(もちろんそのように買う人もいて当然だが)、やはり購入の一番の決め手となるのは気に入った色だからではないだろうか。実際に、気に入ったというだけで選んだ色では、釣れないなんてことはないし、釣果に大きな差が出るとも言えないと思う。 だから、トップでバスを釣るための要素としてルアーの色は関係あるのかと言ったら、なくはないがあまり関係ないと言いたい。一般に、明るいところでは暗い色の方がシルエットがはっきりするし、逆に光が少ないところでは目立つ色でないとはっきり認識できないと言われる。真っ昼間には黒だと言われるのはそこからきているものと思われる。この話は恐らく水中での見え方であって、水面にある場合は異なってくると思う。トップウォーターのルアーは水面に浮くものだから、水中のバスから見れば、必ず逆光で見えているはず。つまりは光が乱反射してギラギラしている中に、なんだか黒い影が浮いていると見えるはずだ。それならば、勝手な解釈ではあるが、どうせ色は判らないのだからルアーはどんな色だって関係ないことになる。もっとも無塗装でも釣れるんだから、釣るということに限っては、わざわざ複雑な塗装をしなくてもいいわけだ。H.ISAO&Oとしては、色による釣果の差なんか気にしない、結局は何でもいいという解釈となる。

 そこで、ルアーのカラーは使う人間の都合で選ぼうという話になる。一つ目は、好みの色を選ぶこと。パロットが好きな人はそればかり集めてもいい。このへんは見て楽しむ要素が大きくなる。二つ目は先入観で選ぶこと。白でいい思いをしたから頼りになるというならそれで押し通すのもいいし、黒がいいと聞いたから使ってみたいというのでもいい。迷うならば信じることのできる色を使うべきだ。三つ目は見やすい色を選ぶこと。よく見える色はキャストが正確になるし、ルアーの動きがよく見えてアクションがつけやすい。特に、キャストが正確になることは、釣果に大きく差がでるはずである。狙ったポイントに30センチと違わずキャストしなければならないトップの釣りにおいて、安定して正確なキャストができるというのは非常に有利なことである。まして、近年のバスブームにより、どこに行っても釣り人によるプレッシャーが高くなっている現状では、トップで釣るためには更なるロングキャストと正確性が求められると則さんも言っている。一番見づらいのは黒で、日陰に投げ込んだらどこにあるのかわからなくなる。逆に見やすいのは明るい色の単色系。白や黄色もいいが、私の経験では蛍光に近い赤が一番見やすかった。キャスト時には空中を飛んでいくルアーがはっきりと認識でき、距離感も正確になるから、狙ったポイントに正確に投げ込みやすい。キャストが正確に決まると気分的にもノってくるものだ。
 だから、H.ISAO&Oは、見やすい色を選ぶのが一番と提案する。


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