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= 実験工房 = 次世代?のヴァイオリンは・・

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内型の製作 21mm + 9mmベニヤのイタリア式
ライニングとバスバー 普通より巾が狭いリブの場合は?
パフリング 2mm巾の特殊パフリングは・・。
音響孔の形と位置関係 形、位置、空け方で、音響孔としての効果も大きく違うはず
エフ字孔とC字孔との差 従来型のエフ字孔がいいか、C字孔がいいか?
ネック・デザイン 逆スクロールのできは?

    ◇ 内型の製作     

いままでは、ドイツ式の、厚さ30mm(21mm + 9mm ベニヤ)の内型を
使っていたが、今回はとくに、 ほぼイタリア式の薄いものを
(21mm =12mm + 9mm)、手持ちのベニヤでつくった。

そのための型の切り口・垂直は、丁寧に、手製の直角定規でチェック。

また、今回、クランプを差し込む丸い穴も、従来は太い木工用ドリルビット
(直角定規の上、3本中、上から2本)で空けていたものを、
100円ショップで衝動買いしたホィーラーを使って空けた。

安物だけに刃はなまくらだし、ベニヤとの摩擦で煙が出るほど熱をもつので、
ときおり、刃の部分にはCRC-556を吹いて穴あけした。


もちろん、いちばん下の単板に汚いバリが出ないように、不用な板の上に
しっかり密着させておいて空ける。

安物でも、比較的、切り口はきれいに空いた。

   ◇ ライニングとバスバー   

ライニングは、表板や裏板をリブに貼るための接着補強材としてリブの周囲にくるりと回すのだが、普通のライニング巾の標準が8mmという数値は、
いままでも必要以上の巾と疑問視してきた。

厚さが2mmの板(ライニング)に対し、巾はその2.5倍もあれば
十分耐久力があるという考えから、 通常のヴァイオリンのリブ巾30mmに対して、標準の8mmから2mm減らし、私は6mmで対応してきた。

今回はとくに、リブ巾が通常より2mm狭い28mmだし、
今回のライニング巾は仕上がりで5mmにおさえた。

大手メーカーの量産品など、いままでリメイクしたものを見るかぎり、こうした
補助部材はかなりいい加減で、中には3mm程度のものもあったし、
多分、形やつくりから外国産のものだと思うが、いい板(素材)を使いながら
ライニングがまったくないものも一台あったほどだ。

それから考えても、5mm巾という数値は、それほど小さいものではないと考えるからだ。
なお、バスバーは通常の位置に、普通の大きさ(L=270mm W=5.5mm)と、カーブ(最大H=13mm)で設置した。

今回は、バスバー用の部材を表板に垂直に立てておき、大きめのワッシャーを使って、鉛筆で部材の左右両面に表板の曲線を正確に転写、 それで削って合わせた。

この方法は、[ The art of Violin making ]に記述されていた方法で、いままで適当に削りながら合わせていたことを考えると、非常に正確だし合理的な方法である。

余談になるが・・、糸川博士ではないが、E線側にも、細くて低い、長さが数センチほどのバーを付けたらどうなるかとか、 あるいは、バスバーに対して直角に、駒と平行になるように設置したらどうなるかなど、いろいろ考えながら作業をしていた。

   ◇  パフリング    

お手製の、巾2mmのパフ材をはめ込むために同じ巾の溝を掘る。

普通巾から比べると、巾が広い分、むしろ彫りやす。

その点、筆者のパフリング・カッターはシングル刃だけに、エッジから4.5mmのところに最初の切り込みを入れ、 そして、さらに内側の6.5
mmのところにもう一本の切り込みをしっかりと入れる。

あとはクリーナー(刃巾1mm程度の彫刻刀)で、ただひたすら彫るだけ。

すっきりとしたきれいなパフリングに仕上げるために、ここでも巾と深さは、できるだけ均一になるように彫らなければならない。

そうした細かな作業は、やはり巾が広い分やりやすい。

    ◇ 音響孔の形と位置関係   

前述した通り、筆者は、音響孔の形や大きさ、位置の関係は十分考慮したいところであり、
声量や音色にも大きく影響するものと考えている。

写真でお分かりのように、前ページ、シャノーの音響孔から比べ、アーチングの
カーブの高低差が大きいし、シャノーよりやや中央よりの場所に設置したことで、
横、斜め横、斜め上から見て、かなり開口部が見える。

C型のカーブも、シャノーのものよりかなり大きく曲げた。

できるだけ、音を外に出したいからだ。

右の写真は、目止めと着色ニスを塗った後のもの

説明ついでに、それぞれのC部の先端にはブロック材が入っており、リブは、まず最初にC部から貼り、
後から上下のリブを貼りつけている。(上、右側のイラスト)

その際、貼り合わせ目をスマートに見せるため、小口面はペーパーでゆるやかなテーパーをつけ、
極力、薄くして厚さを見せないことで、 接ぎ目がすっきりときれいに見えるようになる。

 ◇  エフ字孔とC字孔との差・ひとつの考え 

ちなみに、標準的なエフ字孔の位置は、その上の左右の○がセンターラインから21mmずつ、合計で42mm離して設置する。

今回の作品では、それがおよそ55mmになり、
単純計算でも響板としての、表板の主な振動伝達経路の巾が30%増えたことになる。

普通のエフ字孔は、センターラインから左右21mmずつ、
合計42mm離して設置する。

C字孔だと、上の○がないので、その結果として、
55mmの巾が有効振動伝達経路となる。

  ◇ ネック・デザイン   

普通のスクロールは中心に向かって出っ張り、渦を巻いている。こちらはシンプルに、
ただ一周回しただけ、 しかも、中心は穴を空けて見かけを大きく変えてみた。

ネックができると、やや全体像のイメージが実現のものとして捉えられ、ますます快調に作業が進む。

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