ミュンヘン&ザルツブルクの旅
 The Munich & Salzburg Trip

Ver.1.1 2003/10/12
Ver.4.1 2004/03/18
 【第2回】 モーツアルトと The Sound of Music のザルツブルク

写真をクリックすると拡大されます ⇒ 丘の上のホーエンザルツブルク城 .
モーツアルト広場から撮影   .

1、日   程
        2003年 9月3日(水)〜10日(水)

2、訪問地
    【第1回】2003/09/03〜04 初めてのミュンヘン
    【第2回】2003/09/05
       モーツアルトと "The Sound of Music" のザルツブルク

    【第3回】2003/09/06
       サウンド・オブ・ミュージック・ツアー
       "The Sound of Music" Tour
    【第4回】2003/09/07 博物館・教会・公園 巡り
    【第5回】2003/09/08〜09 BMW博物館・オリンピア公園・3教会・ホフ庭園

3、旅行のハイライト
   ・ モーツアルト(Mozart)に因んだ名所観光
   ・ 映画"The Sound of Music"に因んだ名所観光

4、同行者
      妻、三女

5、プロローグ
 オーストリア・ザルツブルクはモーツアルトで知られているが、30年程前に一世を風靡したミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」でもよく知られている。夏休みに次女がミュンヘンとザルツブルクを旅行して入手したツーアーパンフレットに「サウンド・オブ・ミュージック・ツアー」と言うのがあった。それは映画の名場面を撮影した場所をバスで観光するというものであった。このパンフレットを見ているうちにこの機会に是非見てみたいと思うようになった。
 ザルツブルク旅行については私の担当でホテルの予約(エージェント経由)観光名所の事前調査(本で調べる)をすることにしていた。調べていく内に市内の主な観光地はこの映画で多く採用されていることが分かった。ところが名場面は市内のほか良いところを集めてあたかもそれがトラップ大佐の豪邸内にあるように設定されているが実際には夫々がかなり離れている。その各地をバスで廻るというのがこのツアーなのだ。
 市内は自分の足で、市外はこのツアーで見ると全ての名場面が甦ってくるのでこれを実行することにした。

(1)モーツアルトに因んだ名所観光
 Mozartの生家、Mozartの住居、Mozart広場、Mozart橋、モ−ツアルテウム(Mozarteum)等がある。
 この周辺には以下の観光名所が集中している。

観光名所ドイツ語表記観光名所ドイツ語表記
三位一体教会Dreifaltigkeitskircheマリオネット劇場Marionettentheater
ミラベル庭園Mirabellgartenミラベル宮殿Schloss Mirabell
レジデンツResidenzレジデンツギャラリResidengalerie
ザルツブルク大聖堂Domホーエンザルツブルク城Festung Hohensalzburg
サンクトペータ教会St.Peter-Stiftskirche10ルペルティヌムRupertinum
11祝祭劇場Festspierhaeuser12コレーギエン教会Kollegienkirche
13馬の水飲み場Pferdeschwemme14おもちゃ博物館Spielzeug Museum

(2)事前調査したホテルと食事処

 ホテル・食事処・カフェ説   明
ホテルオーストローテル(Austrotel Salzburg)Phone 43-662-881688 宿泊
夕食サンクトペーターシュティフツケラー(St.Peter Stiftkeller)欧州最古のレストラン  食事
昼食トマセッリ(Tomaselli)カフェ、オムレツなどの軽食がお勧め
昼食イル・カルパッチオ(Il Carpaccio)本格的な自家製ピザとワイン
昼食バルカン・グリル(Blkan Grill)気軽なランチの定番ホットドッグ
休憩コンフィセリーゴチィバ(Confiserie Godiba)チョコ&カフェMozartの生家近く

青文字は実現  

6、旅程

日  程 [3日目]
 
 
Hotel Hauser
チェックアウト
9:15

徒歩
 
 
 

DB

Odeonplatz
広場周辺

Marienplatz
噴水で待合
Hauptbarnhof
Muenchen中央駅
 
10:00
10:25〜48 Dep.
 
 
 
 
Hauptbarnhof
Salzburg中央駅
Hotel Austrotel
チェックイン
モーツアルト広場
周辺散策
ケーブルカー
下駅⇒上駅

Cable
13:00 Ariv.
13:30〜14:00
 
14:45 Dep.
 
Hohensalzburg
城内見学
15:00〜16:10

Cable
 
 
 

ケーブルカー
上駅⇒下駅

サンクトペーター
教会墓地内散策
カピテル広場
ショッピング
 
 
 
 
 
 
 
ザルツブルク
大聖堂 (Dom)
St.Peter Stiftkeller 夕食
モーツアルト橋
写真・渡る
Hotel Austrotel
帰着
16:45〜
18:30〜20:00
 
20:50

[第3日目] 9/5
 今日はいよいよザルツブルクに行く日である。娘が午前中は学校があるのでそれが終わってから中央駅Hauptbarnhof(Muenchen)で待合せて3人で一緒に行く予定である。それまで時間があるので散歩を兼ねて昨日入れなかったオデオン広場にあるテアティーナ教会に行って内部を見ることにした。

(1)チェックアウト
 明後日からまたこのホテル・ハウザーに泊まるので大きな荷物やスーツケースはホテルに預けてもらって取り敢えずチェックアウトしてもらった。女主人は快く荷物を預かってくれた。

(2)朝の散歩
 昨日は地下鉄を利用したが今日は散歩を兼ねてホテルから一駅分歩いてオデオン広場にあるテアティナー教会に行くことにした。道路が広いので散歩していてもゆとりがあり楽しい。歩道と車道に間には自転車専用レーンがあり軽快に自転車が通り過ぎる。ホテルのある地下鉄駅からこの教会が見えるので間違うことはない。

 

 自転車専用レーンがある

(3)テアティーナ教会(Theatinerkirche)
 昨日は時間がなく内部を見れなかったのが残念と思っていたが幸い時間ができたので立ち寄った。外観も立派だが内部もやはり素晴らしいものであった。
テアティナー教会 教会内部 丸天井 祭壇

(4)中央駅 (Hauptbarnhof)[Muenchen]
 中央駅 (Hauptbarnhof)は名前の通りミュンヘン最大の駅だ。ホームは全て1階にあり空港のような行き先表示板で発着時間、行き先、ホーム番号が表示されている。「出発」の文字表示が中央に大きくドイツ語でAbfahrt、左に英語でDepartures、右にフランス語でDepartと書かれていた。ICE (新幹線)はベルリンとハンブルグ行きだった。
 我々の列車は 10:48(発) RE(特急) SALZBURG 17(番線)だ。

 

中央駅ホーム(一部) ICE(新幹線)と私 17番線 SALZBURG行 RE

(5)列車の旅
 いよいよ列車の旅が始まった。ドイツの列車は昔の日本のように機関車牽引方式である。不思議なことに牽引されているのに走り出しがスムーズで電車に乗っているようだ。結構なスピードを出す(120km/h位)が軌道が広いためか横揺れが少ない。
 ミュンヘンの中央駅もザルツブルクの中央駅も行き止まり駅だ。ザルツブルクへ行くときは機関車が先頭に着いていた。
<質問1>機関車の付け替えが出来ない行き止まり駅で帰りはどうなると思いますか?
<回答1>実は機関車が最後尾で押すのです。
<質問2>それでは運転席はどうなっているか?
<回答2>最後尾の車掌が乗っている客車には運転台があり機関車をリモコンで制御できるのです。
 (日本のブルートレインも同じ機能はあるが入れ替え作業以外は機関車が押す運転はしない)
 (エネルギー不滅の法則から言えば牽引しても押しても同じ事ではあるが何か不思議な感じがする)
 技術的な話は無粋なのでこの辺にしよう。
 ミュンヘンを発つと暫くは複線や他方向へ行く列車などで日本と同じような線路の多い景色だが、暫くすると田舎の景色になり丘陵の長閑な牧草地帯と変わる。

(6)国境は何処? 踏切レス!
 ミュンヘンからザルツブルクまで乗り換えなしで2時間の旅なのだが、ただ走りつづけるので国境が何処なのか分からない。何時の間にか複線から単線運転になったが速度は同じなので乗客は気付かない。
 もう一つ感心したことは途中踏切がないことだった。どんな田舎の牧草地帯でも道路は鉄道の下を潜っている。跨線橋もないので自然の景観を損ねない。この辺がドイツ人の安全と景観を重視する考え方が日本人と根本的に異なることに感心してしまった。

(7)ザルツブルク中央駅 (Hauptbarnhof)[Salzburg]に到着
 2時間走って、ザルツブルク中央駅に到着した。駅名はミュンヘンと同じHauptbarnhof(首駅=日本語訳は中央駅)だ。始発駅も終点駅も駅名が同じ(ドイツ語圏なので文字も同じ)と言うのは面白い。
 こちらはミュンヘンよりかなり規模が小さい。ミュンヘンと同じように改札口はないので切符も見せずにただ出ればよい。途中、車内で車掌が検札に一度だけ来た。
ドイツ鉄道の終点・行止り オーストリア国内のシャトル便

(8)HOTEL AUSTROTEL にチェックイン
 大雑把な地図と感で駅から徒歩でホテルに行くことにした。途中一寸道を間違えたが戻る必要はなく、探し探し行って30分程でHOTEL AUSTROTEL に到着した。チェックイン可能時間より30分早かったがチェックインできた。部屋に入るとテレビにメッセージがあり「福島ファミリーごゆっくり」(Fukushima Family  We wish you a pleasant stay at our hotel, Dir.Claudia Briedle and the AUSTROTEL HOTEL Team.)と書いてあった。
 嬉しい気遣いである。流石、四つ星ホテルだ。

TVに福島ファミリーごゆっくり

 TVチャンネルを回すと丁度日本のアニメ「アルプスの少女ハイジ」を上映していた。このアニメはスイスの山村が舞台で原作もスイスなので、ドイツ語に吹き変えられたこのアニメはかえってリアリティがあった。日本のアニメは世界一と聞くがオーストリアで見られているというのも嬉しいものだ。

落ち着いた調度品の部屋 2面窓の明るく広い部屋

 荷物を部屋に入れて少し休憩してからフロントで明日の”The Sound of Music tour" を予約した。明朝はツアー会社のマイクロバスが当ホテルでピックアップしてくれると言うので出発は楽だ。

(9)整然とした街並
 早速、街に出た。川向うの丘の下には観光名所が集中しているのでそこに行こう。丘の上にはあの有名なホーエンザルツブルク城があり街のどこからも見ることが出来る。今、この道からも正面に見えた。
道の正面にお城が見える 広場風の道路には噴水 川のある街はなぜか落着く

(10)街は観光客で一杯だ
 「モーツアルトの家」の前の Getreidegasse (穀物通り)は色々な店が並んでいて賑やかだ。道端では操り人形を売っている女性がいてその人形を興味深く見ている幼児が可愛かったので写真に収めた。幼児が本当の鳥を見つけたような驚きの表情と、それを支える母親の表情が強烈な印象となった。
 もう一つの写真は「卵店」なのだが日本にはこのような店はない。何しろ鶏の卵だけ売っている店であるが色々装飾されていて大変綺麗で、それだけで商品価値を見出している。

操り人形を見ている幼児
装飾した卵の専門店
  <上の写真をクリックすると拡大されます>

(11)モーツアルト広場周辺
 モーツアルト広場は建物の間の広〜いところにモーツアルトの像がっ立っているのですぐ分かる。なんと言ってもザルツブルクはモーツアルトが全てと言う感じがする。
 その隣に一層広いレジデンツ広場があり、映画"The Sound of Music"でマリアが子供達を連れてドレミの歌を歌って跳び廻る場面と、ドイツ軍が行進してくる場面に使われている。Dom(ザルツブルク大聖堂)のところにはDom広場が、その先にはカピテル広場(Kapitelplatz)があり、建物で囲まれた所は皆広場なのだ。
 ドイツ軍行進の場面(レジデンツ広場)
モーツアルト像 モーツアルト広場 レジデンツ広場と新宮殿 Dom広場とFranziskaner教会

(12)ホーエンザルツブルク城
 ホーエンザルツブルク城は高い丘の上にあるが、ケーブルカーを利用すれば楽に行くことが出来るし、左の坂道から徒歩で行くことも出来る。この城は自然の岩山の上に建ててあり、その岩を城の基礎にしてあるので頑丈だ。また大きな盆地の中央に位置しているのでこの城からは四方八方を障害物なしで見ることが出来る。

 <左の写真は模型であるが断崖絶壁の岩山である事を理解できる>
 <右の縦筋がケーブルカー>

<城内の教会>
 南と北に小さな入口がある。南側の入口に岩をくり抜いた門番室があってその小さなトンネルを抜けるとそこは中世にタイムスリップしたような光景だった。
トンネルを抜けると中世だった 城内にある教会 教会のモニュメント 内部も美しい教会

<北側の景観>
城から見た北側 聖ペーター教会、ザルツブルク大聖堂、モーツアルト広場周辺

<南側の景観>
城から見た南側の家々

<城内の窓ガラスからの景観>
北側の景観 城からのDOM 窓ガラスも洒落ている ガラス越しの景観

(13)サンクトペータ教会の墓地(トラップ家族が隠れた墓石)
 ここは映画"The Sound of Music"に出てくる「トラップ家族が隠れた墓石」の場面に使われたところだが、あんなに広くはなくセットと合成技術であのような立派な墓地となっている。

<サンクトペータ教会の墓地>
憲兵が墓に来た場面 聖ペーター教会墓地 墓地のフェンス どの墓も花と蝋燭が灯る

(14)モーツアルトの家と街並み
 モーツアルトの家には大きく「Mozart Geburtshaus」と金文字で書いてある。この街並み( Getreidegasse=穀物通り)は特に美しく看板は写真のように洒落ている。あの有名なマクドナルドでさえ世界共通の看板は使えずこの街の雰囲気に合った同じような洒落た看板となっている。
モーツアルトの家と国旗 美しい看板 美しい街並 美しい景観

(15)「欧州最古のレストラン」探し
 私が事前に調べた欧州最古のレストランに行くことにしたが、見つからない。カピテル広場(Kapitelplatz)からレストランの看板があって100m先(坂を登る)と書いてある。しかし、レストランの名前がサンクトペーターシュティフツケラー(St.Peter Stiftkeller)のはずだがSt.Peter Stiftxxxxxx)で私のメモと一寸違う。でも、他にないので名前が変更になったか、私のメモが間違っていたのかと思って大きい建物の一角にあるそれらしきレストランに入った。
 そのレストランも趣があり昔の雰囲気を残した店であった。ウエイターが来てメニューを渡されたが中々料理が決まらず少し待ってもらった。ウエイターが催促に来たときに恐る恐る「この店は欧州で最古の店か」と尋ねたら、ウエイターは知らないと言う。そこで私が探している店の名前のメモを見せたら100m下にあるという。ウエイターに「そこへ行ってもよいか」というと快く承諾してくれた。ダンケ.シェーンとお礼を言って店を出た。
 先程の看板の近くの軽食店でSt.Peter Stiftkellerを聞いたら店の女性が親切に道順を教えてくれた。サンクトペータ教会の墓地の中を通って(近道らしい)どうにか辿り着いた。途中すれ違った老日本人カップル2組もこの店を探しているようであった。

(16)St.Peter Stiftkeller
 割りと小さな店だが流石雰囲気が良くウエイトレスもニコニコ明るい感じの人だった。店の名前は間違いないので安心だが料理をオーダーするときにウエイトレスに「この店は欧州で最古の店ですよね」というと、「そうです」と言ってすぐに店について書かれた説明文を持ってきてくれた。
 早速、 Edelweiss(エーデルワイス)という名前のビールをオーダーした。ほぼ日本のビールと同じ味だったが、次にオーダーした Stieren というビールはやや甘く柔らかな舌触りであった。私は Edelweiss の方が好みだ。料理も十分満足して楽しいひと時を過ごした。
 勘定はクレジットカードで支払ったがサインする紙のチップ欄は/にして、チップは現金で支払った。そうしないとチップが店に入ってしまうのでウエイトレスにとって有難くないからだ。サインをして「チップ欄の/」を見せて現金のチップを見せて「OK?」と言うと嬉しそうに「OK! Thank you」とこたえた。(ウエイトレスはスペイン系で綺麗な英語を話した)

レストラン入口 レストラン内部 店名付のグラス 店の説明文

 レストランに入ったときには外は未だ明るかったが、食事が終わるともう真っ暗になっていた。
 (この写真はデジタルカメラで撮ったので明るいが実際はズーと暗い)

レジデンツ広場にはすっかり夜の帳が降りていた 夜のモーツアルト像

(17)映画"The Sound of Music"のモーツアルト橋
 モーツアルト橋は長くて幅の狭い人自転車専用の橋だ。この橋は映画"The Sound of Music"でマリアが子供達とドレミの歌を歌いながら走って渡る場面に使われたところだ。丘の上に照明されて白く浮き上がって見えるここからのホ−エンザルツブルク城が一段と美しい。

モーツアルト橋 橋からの美しい夜景 月と城とモーツアルト橋

(18)散歩を楽しみながらホテルへ
 モーツアルト橋を渡り川沿いに西に歩くと左上のホ−エンザルツブルク城がいつまでも見える。午後に通った路面に噴水のある広場に出た。そこは数色の光が変化する幻想的な噴水になっていて、小さな子供が変化する光の水に魅せられていた。夜の街並もまた美しい。少し遠道をしてかなり足が疲れたがレストランから50分の程よい散歩で「パリ・ロンドン通り」(Paris-London-Strasse)に面したホテル・オーストロ−テルに到着した。

夜の「路面の噴水」 夜の街並も美しい ホテルAUSTROTEL

 3日目「ザルツブルクの旅」は無事終了した。明日はサウンド・オブ・ミュージック・ツアーだ。

以上
 【使用カメラ】 NIKON COOLPIX 950 (Digital)
MT=xxh VOR

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