ミュンヘン&ザルツブルクの旅
 The Munich & Salzburg Trip

Ver.1.1 2003/12/01
Ver.5.3 2004/01/25
 【第3回】 サウンド・オブ・ミュージック・ツアー( The Sound of Music Tour)

写真をクリックすると拡大されます ⇒ The Sound of Music Tour

1、日   程
        2003年 9月3日(水)〜10日(水)

2、訪問地
    【第1回】2003/09/03〜04 初めてのミュンヘン
    【第2回】2003/09/05
       モーツアルトと "The Sound of Music" のザルツブルク
    【第3回】2003/09/06
       サウンド・オブ・ミュージック・ツアー"The Sound of Music" Tour

    【第4回】2003/09/07 博物館・教会・公園 巡り
    【第5回】2003/09/08〜09 BMW博物館・オリンピア公園・3教会・ホフ庭園

3、旅行のハイライト
   ・サウンド・オブ・ミュージック・ツアー("The Sound of Music" tour)

4、同行者
      妻、三女

5、プロローグ
 オーストリア・ザルツブルクはモーツアルトで知られているが、30年程前に一世を風靡したミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」でもよく知られている。夏休みに次女がミュンヘンとザルツブルクを旅行して入手したツーアーパンフレットに「サウンド・オブ・ミュージック・ツアー」と言うのがあった。それは映画の名場面を撮影した場所をバスで観光するというものであった。このパンフレットを見ているうちにこの機会に是非見てみたいと思うようになった。
 ザルツブルク旅行の下調べについては私の担当でホテルの予約(エージェント経由)観光名所の事前調査(本で調べる)をすることにしていた。調べていく内に市内の主な観光地はこの映画で多く採用されていることが分かった。ところが名場面は市内のほか良いところを集めてあたかもそれがトラップ大尉の豪邸内にあるように設定されているが実際には夫々がかなり離れている。その各地をバスで廻るというのがこのツアーなのだ。
 市内は自分の足で、市外はこのツアーで見ると全ての名場面が甦ってくるのでこれを実行することにした。

 【サウンド・オブ・ミュージックの事前勉強】
 以前、たまたま買っておいた映画"The Sound of Music"のビデオテープがあったので、旅行に発つ前に家内と二人でゆっくり鑑賞して事前の勉強をしておいた。特に、次女が持ち帰った"The Sound of Music" tourのパンフレットに掲載されている名場面と照合しながら鑑賞した。

 尚、名場面は以下にまとめて英語で表記した。理由は映画が英語であること、バスガイドの説明も英語であったため。下の表は英語で統一してある。

名 場 面 (英語表記)説   明
Anif Palaceオープニングシーンで出てきた湖水内の城
Fuschl-St.Gilgen- St.Wolfgangオープニングシーンの空中撮影の湖の村の景色
Mondsee空中撮影でマリアが丘から修道院に向かって走る時の湖の景色
Leopoldskron PalaceTrapp邸宅の内部と庭として使われた宮殿
Frohnburg PalaceTrapp邸宅の外観として使われた宮殿
Hohenwerfen Castleマリアがドレミの歌を歌って背景に見える絵のように美しい城
Mirabell Garden映画で最も良く知られた場面の一つミラベル宮殿と庭園
子供達とドレミを歌いながら噴水の周りを踊るその背後に城
Mozart Plazaドレミの歌を歌いながら走るモーツアルト広場の場面
Mozart Bridgeドレミの歌を歌いながら渡る狭くて長いモーツアルト橋
10HellbrunnLieslとRolfが"I am 16 going on 17"を歌ったガラスの東屋
11Historic Horse Pond馬の水飲場=映画に出てくる指揮者カラヤン記念の噴水
12Mondsee Churchトラップ大佐とマリアが結婚式を挙げた映画で使われた教会
13St.Peter's Cemetery家族が墓石の背後に隠れた墓

6、旅程

日  程 [4日目]
 
 
Hotel Austrotel
チェックアウト
6:00起床〜9:15

迎車
 
 
 

バスターミナル
乗換/ツアーバス

Frohnburg Palace
邸内の映像と池
ガラスの東屋
私は16の歌と踊り
9:30〜40
9:55〜10:15
10:20〜30
 
 
 
 
Mozart母の家
木登りの並木道
Mondsee Church
マリア挙式の教会
バスターミナル
バス・ツアー解散
ミラベルガーデン
ドレミの歌と踊り

昼食
11:20〜45
12:00〜40
13:30
13:30〜50
 
モーツアルトの家
内部の見学
14:30〜15:05
 
 
 

馬の水飲み場
馬車上でドレミの歌

祝祭劇場
エーデルワイスの歌
Hotel Austrotel
荷物受け取り
15:10〜15
〜15:20 
15:35〜47
 
 
 
 
Hauptbarnhof
Salzburg中央駅
Hauptbarnhof
Muenchen中央駅
タイ料理レストラン
夕食
Hotel Hauser
チェックイン
16:10〜14
18:20
18:35〜19:20
19:45

   【註】 緑文字は映画サウンド・オブ・ミュージックの場面又は歌を表示。

[第4日目] 9/6

(1)朝食
 オーストローテルの朝食は1階のレストランだったが、こじんまりした落着いたレストランだった。ドイツとほぼ同じ料理だった。所謂、ヨーロピアン・ブレックファーストであるが思ったよりも食べるものも多く十分であった。
 朝チェクアウトを済まし、荷物をインフォメーションで預けてもらった。

こじんまりしたレストラン 落着た雰囲気 ヨーロピアン朝食

(2)バスターミナル
 今日はいよいよ「サウンド・オブ・ミュージック・ツアー」( The Sound of Music Tour )に参加する日だ。私達のホテルに予定通りツアー会社のワンボックスカーがピックアップに来てくれた。
 バスターミナルで「サウンド・オブ・ミュージック・ツアー」の大型バスに乗り換えた。その顧客は殆どが欧州人であったが一部香港人家族がいた。ガイドさんは英国人なのか英語はドイツ訛りもなく流暢である。「サウンド・オブ・ミュージック」という映画はアメリカのハリウッド映画なので台詞は全て英語でミュージカルの歌は勿論英語である。従って、このツアーは全て英語での説明と映画に出てくる歌の通り英語で歌うのでドイツ語圏でありながらこの日は英語の世界になった。ストーリーを熟知していることもあり説明の内容を80%理解でき、私にとっては英会話の良い勉強にもなった。

(3)” サウンド・オブ・ミュージック ” スタート
 予定の乗客を確認するとバスは走り出した。早速、男性のガイドさんが「サウンド・オブ・ミュージック」という映画が1965年にアメリカのハリウッドで作られた経緯と、この映画の元になったドイツ映画 "Die Trapp Familie" についての説明があった。そして、この映画オープニングの名場面、「ジュリーアンドリュース演じるマリアが高原の草原で両手を広げ "Sound of Music" の歌を歌う」その光景を上手に説明する。「ドレミの歌」のBGMが流れ、段々盛り上がってくると最初はガイドさんが歌い、次に手で指揮を取りながらツアー客全員で「ドレミの歌」を歌い始めた。♪♪ Doe Ray Me Far Sew La Tea ♪♪
 ♪♪ Let's start at the very beginning, A very good place to start. When you read you begin with A,B,C, When you sing you begin with do re mi. Do re mi? Do re mi. ♪♪( さぁ、最初から始めましょう! 読むときはABCから始めるでしょう。歌うときはドレミから始めます。 ドレミ? ドレミです。 ♪♪) という台詞から始まるあの歌だ。

〔裏側のホーヘンザルツブルク城〕
 バスはザルツブルクの中心を離れてオーヘンザルツブルク城の左側を廻り南側に来た。昨日、このお城から周囲を眺めたので、表側と裏側の極端に景色が違うことも全体の位置関係も良く分かった。このツアーで裏側からこのお城を見られるとは思ってもいなかったので感激だった。こちらから見える城も素晴らしい。

(4)レオポルドスクロン宮殿(トラップ大佐邸宅内と大きな池)
 ツアーバスを降りて少し歩くと池が見えてくる。この池の端から山を見ると将にあの映画の光景が甦ってくる。実際には何の変哲もないところだが映画では大変良い雰囲気を醸し出している。映画の場面に幾度となく出てくるので皆様もご記憶にあることでしょう。
 この池を反時計廻りに少し歩くとレオポルドスクロン宮殿(Leopoldskron Palace)という建物が見えてくる。この建物は、映画ではトラップ(Trapp)大佐邸宅の内部として撮影されたもので外観はまた別の建物(Frohnburg Palace)を使っている。しかし、映画を見ていると将に Frohnburg Palace から池越しの山が見える景色が展開される。
池と山 映画の一場面 レオポルドスクロン宮殿

(5)ヘルブルン宮殿公園(ガラスの東屋)
 このガラスの東屋は映画の中ではトラップ邸内にあって、リーズルとロルフが逢引をして土砂降りの雨が降り出し、この中で "I am 16 going on 17" を歌い踊るシーンが印象的である。しかし、実際には全く別のヘルブルン宮殿公園(Hellbrunn Palace Park )にあり、昔、他の場所からここに移設されたものだそうだ。映画ではその後、トラップ大佐とマリアが結婚を決意して二人で "Something good" をこの中で歌うシーンがある。

(6)サンクト・ギルゲンとウォルフガング湖(モーツアルト母の家/木登りの並木道)
 バスは峠を越えて湖が眼下に見えてくる。ガイドさんが写真に最高の場所だと案内してくれるがバスは停まらないので森の木が邪魔したりして遂に写真を取り損ねた。「この湖はウォルフガング湖(Lake Wolfgang)といって深度200m、透明度45mという綺麗さなのでそのまま飲める位だ」との説明があった。湖を見下ろす景色はまるでお伽の国を見ているようだ。
 ウォルフガング湖畔を通ってサンクト・ギルゲン(St. Gilgen)という町についた。観光バスの駐車場から町の中心まで7〜8分歩くが、この途中に両側が大きな並木になっている砂利道がある。ここが映画の中で「トラップ大佐が婚約者と一緒に車で帰宅する時に、子供達が木登りをしていた」あの並木道なのだ。
 街中に着くとそこは大変整然とした綺麗な街で驚いた。ここはモーツアルトのお母さん生まれ育ったところでその家が観光の名所にもなっている。町中を観光できる馬車もあった。
綺麗な街並み モーツアルト母の家 モニュメント 街内観光の馬車

(7)モンゼー教会(マリアが挙式した教会)
 バスは15分ほど走りモンゼーの街に着いた。この街は「月湖」という名前の湖がある綺麗な町である。ガイドさんの説明によると独語で Mond は月で See(ゼー)は英語の Sea(シー)で湖を意味する。だから Mondsee とは「月湖」という意味である。こう説明されると良く分かるし忘れない。ガイドさんの英語読みではモンシーという。横道にそれるがあのザルツブルクは英語読みではソールトゥズバーグと発音しにくい読み方をするのだ。それはソールトゥ'S(塩の)バーグ(町)という意味だから仕方がないか。
 この教会はトラップ大佐とマリアが結婚式を挙げるシーンに使われた教会である。映画ではマリアが修業したノンベルク(Nonnberg)修道院内の教会で挙式するのだが、映画のシーンではこの教会の内部を使って撮影されたものである。
 今ではこの教会で挙式するのは人気があるらしく、教会内を見学して出てくると、実際に結婚式のお開き後の人達が表に出ていて大変綺麗に着飾っていた。この教会入口付近には何故か日本とアメリカの国旗が掲揚されていた。

モンゼー教会
何故か日米の国旗
教会の内部
 
映画での内部
 
結婚式後の着飾った人々
皆さんセンスが良い

(8)7人の子供達のその後(誰も俳優にはならず)
 このツアーの訪問先は終わり、サウンドオブミュージックのラストシーンについてもガイドさんは説明を続ける。最後の場面は祝祭劇場でトラップ大佐がエーデルワイスを歌う場面である。エーデルワイスは日本名「雪割り草」でオーストリアの国花でもある。従って、この歌はオーストリアが永遠に繁栄することを祈る意味の歌なので最後の場面にピッタリである。そして、ガイドさんはまた歌う。♪♪ Edelweis, Edelweis, Every morning you greet me. Small and white, Clean and bright, You look happy to meet me. ♪♪ 一曲歌うとまた指で指揮をとりながらツアー客全員で合唱する。もう全員があのサウンドオブミュージックの映画の中に入り込んでしまった感じである。

エーデルワイスの種
 一段落すると逸話が入り、あの時に出演したトラップ家の7人の子役達はその後どうしたのだろうと思う。何せ、40年近く前の話なのであの子供達はもう中年になっているはずだ。そこで、以前、その7人が揃ってこの地を訪れたときの写真をバス内を回覧して見せてくれた。(バス走行中にデジタルカメラで撮ったので一部反射してしまった)
 ガイドさんの説明では「なんとこの7人全員が俳優にはならなかった」そうだ。以外。
 最後に、ツアー客全員に「エーデルワイス」の種を記念にくれた。

(9)ミラベル宮殿とミラベル庭園(Mirabell Palace & Mirabell Garden)
 バスが市内に入りガイドさんはミラベル宮殿とミラベル庭園の説明と映画での場面について説明した。そしてツアーバスは13:30にこの近くにあるバスセンターに到着した。「後はゆっくり自分で見学して下さい」ということでツアーは終了したが、最後にガイドさんは「私は午後の予定はないのでよろしかったら食事を一緒にお付き合いします」と最後のジョークを忘れなかった。
 ミラベル庭園はマリアが子供達とドレミの歌を歌いながらミラベル宮殿前の噴水の周りを踊りミラベル庭園へと跳び廻るシーンが印象的だ。ここからはあのホーヘンザルツブルク城が正面に見える素晴らしい景色なのだ。

ミラベル宮殿と城 映画の同じ場所 宮殿前の噴水 ミラベル庭園と城

(10)モーツアルト生家とモーツアルトの家
 ミラベル庭園を出るとすぐにモーツアルト生家(Mozart Wohnhaus)があり、橋を渡って対岸に行った街にモーツアルトの家がある。この家の正面に金文字で Mozart's Geburt's Haus 大書されている。家の中の見学は有料で「モーツアルトの家の当時の台所」をも展示してあった。当時はこのようなアパート形式の家でも燃料に薪を使っていたことに驚く。

モーツアルト生家 橋を渡って反対側へ モーツアルトの家 家の台所

(11)馬の水飲場、祝祭劇場
 サウンド・オブ・ミュージックを尋ねる旅の最後。「馬の水飲場」(Historic Horse Pond)は「マリアと子供達が馬車に乗ってドレミの歌を歌う」場面の背景に使われた所だが、今は「指揮者カラヤン記念の噴水」となっている。
 最後に「祝祭劇場」を見ようと思ったが、ここはツアー客以外は入れないとのことで残念ながら内部は見ることが出来なかった。外観の写真はご覧の通り絵にならなかったので、映画での最後の感動シーン「トラップファミリー合唱団が歌った場面」で映画を思い出して頂こう。そのシーンの最後にはトラップ大佐が「エーデルワイス」(Edelweis) を歌った。

馬の水飲場 祝祭劇場入口 家族で歌う映画の場面 劇場前の教会

(12)映画のラストシーン
 この映画のラストシーン、「トラップ家族はナチの手を逃れて、家族全員でアルプス越えをする」、あの感動シーンと聞こえてくるこの歌  ♪♪ " Climb Ev'ry Mountain, Search high and low, Follow every byway, Every pass you know. ♪♪〜〜(略)〜〜Climb Ev'ry Mountain, Ford every stream, Follow every rainbow Till you find your dream. ♪♪" (あらゆる山に登ろう〜〜(略)〜〜夢が叶うまで全ての虹についていこう)でこのツアーの報告を締めくくりたい。

(13)ミュンヘンに向かう
 徒歩でホテルに戻り預けた荷物を手にして、急いでザルツブルク中央駅に向かった。発車4分前に到着しやれやれ。
 来たときの話に戻るが、機関車が付替えてないか確認したが機関車が到着したままの出口方面にあった、即ち今度は最後尾である。列車は来たときと同じようにスムーズに動き出した。途中の田舎の駅を見ていると、改札口がないのでホームがそのまま一般道に繋がっていた。
 出発して2時間後、列車は予定通りドイツ・ミュンヘン中央駅に到着した。

 ミュンヘンのタイ・レストランで夕食を取り約1時間過ごし、ウニヴェルジテート駅近くのホテル・ハウザー(Hotel Hauser) にチェックインした。女主人がニコニコして迎えてくれた。スーツケースはこのホテルに預けてあったのと前と同じ部屋だったので自宅に帰ったような気分になった。

 4日目「サウンド・オブ・ミュージック・ツアー」は無事終了した。
 明日はまたミュンヘンの博物館などを見学する予定だ。

以上  
 【使用カメラ】 NIKON COOLPIX 950 (Digital)
MT=22h VOR

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