【 クリーンヒーターの修理 】 (2005年3月11日)
2階の娘の部屋にあるガス式のクリーンヒーターが最近時々着火しないというのでこの修理をすることになった。家を買ってまもなく買ったものなので25年程使用していたが今迄故障は全くなかった。(1階にあった石油式のクリーンヒーターも25年使用した。これは途中3回ほど大修理をしたが昨年12月に撤去した。)
[構造を理解する]
まずは「故障原因の究明」が重要なのだが、それを知るためには構造を理解する必要がある。よく観察すると次のようになっていた。
(1)メインスイッチ兼ガスコックを開ける
ダイアルを左に回すと、電源が入り吸気ファンが廻りだし、ガスコックが開くがまだガスは出ない。
(2)ファンが廻り20秒程で燃焼窯の気圧が上昇する
(3)気圧が最適となると
センサーが感知して、ガスの栓を開けて点火プラグに高圧電流を流し放電させて着火する
仕組みは分かったが、それでは何故着火しないのか?
[故障原因の究明]
(1)吸気パイプがゴミや虫で詰まっていないか、給排気パイプを本体から外し点検⇒異常なし
給排気パイプは一体になっており壁の穴から外部に出ているのを取り外す。
本体からも取り外し掃除機でパイプの中のゴミを吸引するが異常はない。
逆の手順で元に戻す。
(2)燃焼窯の気圧を点検
気圧点検の術はないが、吸気ファンは正常に廻っている。⇒ファンは故障していない⇒正常
(3)気圧センサーの点検。
センサーの構造は 燃焼窯から出たゴムパイプの先に円盤を二枚張り合わせた形状の太鼓があり気圧が高くなると膨らむ。膨らんだ力でマイクロスイッチ(SW)を押し、点火栓のスイッチをONにする。⇒SWがONにならない。(故障原因)
(4)故障箇所の確認
マイクロSWをドライバーで強制的にONにする。⇒点火栓が作動して火花が出る⇒点火(着火)
(5)原因究明
ということは、空気の太鼓がマイクロSWを十分押すことが出来ない。その原因は
@ 燃焼窯の圧力不足?
A SWを押す金具の不具合?
のどちらかである。圧力計はないので@の確認は難しい。Aの確認は、霧状の潤滑剤をかけてメカ的な動きを滑らかにする。⇒実施⇒正常に動作することを確認。
これで、原因が究明でき、修理も完了した。
[原因が判明すれば修理は簡単]
今回は原因究明と同時に修理は完了したが、いずれにせよ、原因が判明すれば修理は簡単なものである。
[動作確認と最終仕上げ]
@ 電源を入れて正常に動作するか何度も確認する。
A 本体外部の清掃、周辺の清掃
B 再度、電源を入れて正常に動作するか最終確認をする。
完成。
工具、用具を揃える | 操作盤を取り外す | 修理後元に戻す | 前面パネル閉じる |
【註】 原因は一つ、しかしその究明作業が大変。修理は簡単。
[使用工具]
項番 | 工 具 | 使 用 個 所 |
---|---|---|
1 | 通常のプラスドライバー | パネル類のネジの緩め&締め |
2 | 電気掃除機 | 吸排気管と内部の清掃 |
[工事時間]
月日 工事時間 | 工 事 内 容 | 所要時間 |
---|---|---|
3/11 16:00〜17:30 | 構造の確認・故障の修理・現状復帰 | 1時間30分 |
[総費用]
項 目 | 詳 細 | 費 用 (円) |
---|---|---|
潤滑剤 | 「圧力センサーの可動部分」の回復 | (買置き) 0 |
合 計 | 0 |