ガンパレ妄想劇場3.9


小隊長執務室。
いつものように陳情をしようと、舞が通信機の前に座る。
誰かが入ってくる気配がする。振り向くと、そこには速水がいた。

「あれ?舞も陳情かい?」
速水は、いつものぽややん顔で舞に言う。
しかし舞は、速水のその瞳の奥に『青』を察知した。
拙い、あの目をした時の厚志は絶対に何かやる!
これから起こり得るであろう事態に慄きつつも、通信機のスイッチを入れる。

通信機が立ち上がる。
ディスプレイから、お決まりのポーズで準竜師が映し出された。
「俺だ。おお、舞ではないか?」
「う、うむ…」
舞は、従兄弟を前に、何故か顔を硬直させる。

「後ろに居るのは速水だな?」
「はっ、速水百翼長であります」
背後に立つ速水に気付いた準竜師。
「今日はどうした?ラブラブバカップル振りでも自慢しに来たのか?」
「いいえ、舞…失礼、芝村百翼長が閣下に陳情をすると言うので、自分もついて来たのであります」
準竜師の皮肉山盛りのセリフに、速水は珍しく背筋を伸ばして答えた。

そういえば、下半身に妙な冷えを感じる。
まさか…?
舞は、姿勢を固定したまま、視界ギリギリに下を覗き込む。
「!!!!!」
舞は、内心で激しく狼狽した。
舞の視線の向こうには、舞自身のキュロットが投げ捨てられていたのだ。

舞は、思わず速水の顔をギロっと睨む。
しかし、速水はぽややん顔で舞に微笑む。
次の瞬間、舞の布地に、指の感触が伝わる。
「…!!!!」
驚きと、虫唾にも似た感触とが、舞の体を瞬間的に駆け回る。
そして、喉から出かかった声を、必死になって抑えた。

「ん?どうしたの」
舞の様子を見て、不思議そうな表情で速水は言う。
しかしその指は、舞の布地を、蹂躙し跋扈する。
「……んっ」
舞の肩がピクンと揺れた。

「俺も暇ではない。早くせよ」
準竜師が怪訝そうな顔をしつつ、舞に言う。
「どうしたんだい?舞、早く陳情しなきゃ。準竜師が待ってるよ」
速水が、ぽややん顔で舞に言った。
その顔のまま、舞の布地を触れている指に、圧力を加える。
「う…うむ、し、しよ…く…ふぁっ…」
舞の口から嬌声が漏れ出る。
顔はすっかり上気し、その表情は恥辱を喫する苦痛に歪んでいた。

恥辱と快楽との狭間を激しく往復し、舞の精神は崩壊寸前であった。

「フフフ…そのぐらいにせよ」
準竜師はニヤリとし、相変わらずぽややん顔の速水に言った。
「恥辱もこのぐらいで良かろう、今度は快楽を味あわせるが良い。ふむ、舞のこのような顔を見られるとはな。更紗にも見せたかったな…うむ、士翼号は急ぎ手配する。今日は良いものを見させてもらった」
通信機のディスプレイから準竜師の顔が消えた。
通信が消えたのと同時に、ぐったりと床に臥せる舞。

その舞の姿を愛しそうに眺めながら、速水は執務室の鍵を閉めた。


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