シュワルツェネッガーとオレ


近じゃ『バットマン&ロビン』とか『エンド・オブ・デイズ』とか しょうもない映画ばっかり出て男を下げっぱなしのアーノルド・シュワルツェネッガーですが、もともとしょうもない映画しか出てないからその辺は全く問題ないんです
しかしまァ最近作『エンド・オブ・デイズ』にしても、巷の声を聞くと 「なんかすんごい駄作だって酷評されてたからさあ、見に行かなかったよ!」とか
そんなことばっかり言われてますが、バカか! そんなもん始めっから駄作に決まってんじゃないのよ!
シュワルツェネッガーに何を期待してるんだ。才気あふれる映画とか、ちょっと気の利いた映画とか、そういうのが見たかったらよそ行きなさい!よそ!というぐらい、駄作だと判り切っていても、なんか見に行っちゃった。という、それがシュワルツェネッガーに対する正しい態度なんじゃないだろうか。それで実際面白くなかったり(『ラスト・アクション・ヒーロー』とか)、つまんなくはないんだが何か騙されたような気がしたり(『プレデター』とか『トータル・リコール』とか)、それでも何か見に行った。という感触だけは我々オーディエンスのハートに確実に残すんだから非常に偉い人だと思います。
でも確かに、最近の彼氏には何かが決定的に欠けているような気がするな。何かは知らんがそういう欠落があるせいで「駄作らしいから見に行かない」とか、そんなつまんない 大人の意見が横行してしまうんじゃないか。そういう物の見かたを体固めでねじ伏せる何かが足りん。まァ「駄作らしいから見に行かない」ってのも実はすごく正論なんだが、そんなもん知ったこっちゃねえんだ!クソ−!
で何だっけ。とにかく最近のシュワルツェネッガーに何が欠けているのか。という話だった。

それで、こないだメシを食ってたらあることを思い出したのだった。 昔からオレは映画館で「シュワルツェネッガー』という名前を目にしただけで 号泣していたのだった。正気か?いや間違っても正気ではなかった。 それでも映画館で、「アーノルド・シュワルツェネッガー最新作!」とかそういう予告編がねえ、極太ゴチック(しかもQ数ものすごいデカいの)で、右から左に流れただけでもうワーとか泣いてましたからねえ。中学高校の頃とか。
やっぱり正気じゃなかった。

でもそれぐらいの説得力があったと。だけどまァ、予告編見ただけで泣いてたわけですから、映画本編のオープニングでARNOLD SCHWARZENEGGERとか、ドバ〜ンとか出てきたらさらに号泣してましたねえ。だって今、全然間違わずに一発で名前スペルできたからな。オレもやっぱり育ち方を間違ったとしか言えまい。まァそんなことはいいとして最近の彼に何が足りないかといえば、まさにその
名前だけで人を泣かすという迫力なんだな。いや泣いてたのはオレだけかもしれんが。ちょうど今オレの手元に、シュワルツェネッガーがもっとも乗りに乗ってた頃(と、今決めた)の主演作『レッドブル』のビデオがありますから、ちょっと一緒に見ていただいて。いいですよ『レッドブル』。アクション映画の名匠ウォルター・ヒル監督作品ね。昔、新日本プロレスにロシア人レスラーが大挙参戦したとき、彼らを十把一絡げにして「レッドブル軍団」と呼称してた、その元ネタですな。シュワルツェネッガーはソ連からシカゴにやってきた刑事さんの役だ。当時はこれで演技派開眼みたいなことを言われてたが、今になってみれば「あんた、ぜんぜん演技なんかしてないじゃん!」あるいは、「あんた、単に英語ヘタなだけじゃん!」としか言いようがないという、まァそういった映画のオープニングをここで見ながら、シュワルツェネッガーという名前にどれだけの説得力があったかということを検証してみたい。


さあ、それじゃ見ていただきましょうか。大丈夫!すぐ終わるから!
   

燦然と輝く、栄光のカロルコ映画マーク。
最近じゃもう目にすることはできません。
潰れちゃったからな!

そして稀代の名プロデューサー、
マリオ・カサールの名が!
今どこにいるの!あんた!
アンドリュー・バイナってのは
ただの会計屋だったらしいから別にいいや。
と思ったら最近コンビ再結成したらしい。

ロシア式銭湯で幕開け。
男女混浴およびジム完備で楽しそうだなあ

そんな銭湯のサウナに潜入した
シュワルツェネッガーの前に
タイガー戸口(プロレスラー、
別名キム・ドク)が立ちふさがった。
麻原じゃないぞ!

何言ってんだよコイツ。殴ってやろうか

そして殴られた!ガチャ〜ン
うわ〜

しかしタイガー戸口にも、 日米マット界
数々の団体を 渡り歩いてきた
プロレスラーとしての
プライドがあった!
オレだって…オレだって
猪木と…そして馬場と
闘った男だ!」しかし

ショルダースルーで投げられて
出番終了!あら〜


まだ名前が出てこねえ!気をもたせるねえ〜 つづく