ROGUE
ローグ

本名不祥。肌が触れた相手の能力や記憶を吸収して自分のものにするという能力を持つ。だから例えばハルクの能力を吸収したら緑色の巨体でウガーッとか言ったりするようになるわけですね。ミシシッピ生まれで南部訛り。ところで南部訛りって日本語にするとどうなるんだろうか。ズーズー弁だろうか。「オラこんなにいっしょうけんめい働いてんのに、時給5セントにしかなんねえだ」確かそんなことが解説されていた本(どんな本だよ)がどこかにあるんだが探し出すのがめんどくさいので、またの機会にするだよ。それでローグだが、その実に他力本願な能力が開花したのがまだやっと中学に上がったぐらいの頃か。ある時クラスメイトの少年といい仲になってチューなんてしたところ、坊主は意識不明に。確か今でも意識不明の昏睡状態なはずです。死んじゃったかもしれん。なんて迷惑な。そんなわけでまだ年端もいかないローグはすっかりビビりまして、生まれ育った町を逃げ出すのであります。しかし身寄りもないし変な能力も出てきてしまったし、途方にくれていた。そんなローグを拾ったのがミュータントのミスティークであります。当時ミスティークが仕切っていたブラザーフッド・オブ・イーヴル・ミュータンツマグニートーが結成したミュータント・テロ組織。今回の映画版にも登場。なおローグが拾われた当時、マグニートーは脱退中だった)の一員となったローグはミスティークに命じられるまま悪の道をバク進、X-MENやアヴェンジャーズ(キャプテン・アメリカやアイアンマンが在籍。ハルクも創立メンバーのひとり。ウガー)といったヒーロー・チームと抗争を繰り広げる。そんな抗争の中でローグはアヴェンジャーズの一員であったヒーロー、ミズ・マーヴルの能力を吸収。怪力および飛行能力を身に付けたローグであったが、またしても意識不明の植物人間となってしまったミズ・マーヴルに対して仁義を通すため、更正を決意。自分の能力ももうちょっと使い方を勉強しなけりゃいかん、ということで晴れてX-MEN入りしたのであります。なおミズ・マーヴルは長年の昏睡状態から目覚めて、現在はヒーロー稼業に復帰しております(でもついこの間までアル中)。それからのローグは真面目に頑張りまして、何度か留守にした例外を除いてはX-MENに欠かせないメンバーに。一時期は更正したマグニートーとイイ仲になったこともありました。更正した者同士ということで。そのまんま地道にラーメン屋でもやればよかったんですが、結局マグニートーが悪の道に戻って破談になった。ローグというのは能力が能力ですから、こと恋愛になると非常に苦労します。なんせ惚れた相手にチューもできないわけですから。そんなわけで後からフラリとチーム入りしたガンビットとまたイイ仲になるものの、これがまァくっついたり離れたりハッキリしないことおびただしい。さらによせばいいのにチューなんかするもんだからガンビットのイヤ〜な過去を全部知ってしまったり、だいぶ気まずい思いもした。そんなこんなでいろいろありまして、しかし結局別れました。あらあら。最近はX-MENのチームリーダーに任命されたりして、右図のような格好で頑張っております。

            



映画版、ちょっと違うんじゃねえかシリーズということでマグニートーと並ぶ違和感を醸し出しておりますのがこのローグ役、アンナ・パキンであります。1982年カナダ生まれ…てことは18か。この人といえば思い出されるのが例の文芸大作『ピアノ・レッスン』(93年)ですが。このデビュー作でいきなりアカデミー助演女優賞を獲っております。確かに子役(当時、ええと11歳)のくせに、やるじゃねえかと思いました。って見たのか『ピアノ・レッスン』。見ましたよ。見ましたとも!映画館で!オレだってそういう文芸大作を真面目に見に行った頃があったさ!いや最近だって、えーと、あのー、何見た最近。ああ『グラディエーター』…ダメじゃん!まァジャンルに偏見はないんだ、オレだってということが言いたいのであります。それで『ピアノ・レッスン』という映画自体はね、今になって思えばハーベイ・カイテルがイレズミだらけで格好よかったなあぐらいしか憶えてませんが、とにかくアンナ・パキンといわれれば、ああ〜と思い出すほどの存在感はありました。しかしオレは映画の何を見に行っておったのか。それは置いといてですね、そのアンナ・パキンがローグを演じると聞いた時にはええ〜と思いました。だってねえ、こっちとしてはもっとムッチムチなですよ、元気なお姉ちゃんが出てくるもんだとばっかり思ってるわけじゃないですか!薄物衣装の!何かあっちやこっちが揺れたりとか何とかするもんだと思うでしょう!それがこんなかわいらしいねえ、今日び18歳っていったらもっとムッチムチでしょうが!違いますかお客さん!ドンドンドン(テーブルを叩く音よ)だいたいオレらは映画館に何を見に行くんですか!お姉ちゃんでしょう!ムッチムチの!…まァそんなこんなでオレの苦しい胸の内はご理解いただけたでしょうか。ただあんまり文句ばかり言っても何ですから、ちょっと憶測をもとに弁護するとすれば、ムッチムチ方面はファムケおよびミスティークにまかせて(特にファムケ)メンバー構成にバランスを持たせようという意図なんでしょう。いやどうでもいいんだよバランスなんてのは君ィ!ムッチムチが何人もいたからって誰か怪我でもするのかね!逆だろう!心が豊かになるだろう!ええおい!…さてこのローグというキャラクター、映画版では暴れん坊ウルヴァリンの相棒的ポジションをつとめる模様ですが、原作マンガにおいてもウルヴァリンにはかつて2人の相棒がおりました。バットマンに対するロビンみたいなポジションですな。1人はシャドウキャット。壁抜けができる10代のミュータント(どうやら映画版にもチラッと登場するみたい)でした。2代目がジュビリー、こちらは火花を操る韓国系ギャル。そんなわけでいいオッサンなウルヴァリンについてまわるギャル、という絵はマンガではお馴染みでした。確かに獰猛で粗野なウルヴァリンという人物の横に配置されたギャルというのはなかなか絶妙なコントラストであります。が、それを映画で再現するにはどっちのキャラクターもちょっと押し出しが弱いかもしれん。ということでこのローグにそれらキャラクターのポジションを担当させたんではないか、というのがオレの憶測です。今考えたわりには説得力あるな。そういうわけですので、まァ多少の違和感は覚えますが、とりあえず様子を見ましょうね。あと、マンガのほうを見ていただくとおわかりのように、ローグといえば「前髪が白髪」ですが(よく「スカンク頭」と呼ばれて…いたな、オレの記憶が正しければ)何だよおい!映画版はそれもシカトするのか!と思ったら、どうやらちゃんと劇中で白くなるらしい。何かもともと頭が白い人の能力を吸い取って、それで…やめとこう。とにかく映画の中ではわりと重要なポジションを演じる模様です。

キャスト紹介にもどる
ダイヤルXをまわせ!にもどる